当院は時々特定の診療科が充実して診療レベルが上がるが、残念ながら数年それが続いてはなくなるのを繰り返している。
血管外科で腹部大動脈瘤や下肢の動脈硬化症の手術をしていた時期、循環器科で積極的にPCIをしていた時期、などがあったが、現在はいずれもなくなった。
現在は整形外科が充実していて、これまで扱わなかった手術をしている。先週、COVID-19に罹患した61歳男性は後縦靭帯骨化症で手術をしていた。
CTで頚椎背側の石灰化が写っていて、MRIでは頚髄が圧迫されている。症状は両下肢の運動障害と右上肢のしびれがある。
2月28日に手術を受けていた。術後にリハビリを開始したが、3月13日に急に発熱して、コロナ(SARS-CoV-2)の迅速検査が陽性と出た。ちょっと前に急性期病棟の患者さんと病棟スタッフが感染したが、落ち着いてきて面会制限を解除しようとしていた時期だった。
整形外科の担当医からコロナの薬を依頼された。内科的な基礎疾患はない方で、薬もアセトアミノフェンのみで腎機能は正常だった。軽症相当で食事もとれるので、パキロビッド内服にした。翌日には解熱している。
今度の日曜日で10日経過するので、月曜日から隔離解除で大部屋に戻すことにした。胸椎前側の黄色靭帯骨化症もあり、再度手術する予定があるが、今回はリハビリ再開後にいったん退院になるそうだ。
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