7月の九州豪雨で、朝倉・東峰と並んで大きな被害を受けた、日田市北部。これまで日田市の災害ボランティアセンターがボランティアの受け入れを担ってきましたが、8月27日をもって閉所されました。
しかし大きな災害には、息の長い支援が必要。「日田市に残るニーズに対応するため」、9月1日から民間NPOの主導で「ひちくボランティアセンター」が開設されています。毎週、金・土・日曜日に開設されるとのことですが、最新の活動状況は公式FBでご確認下さい。
センターの場所は社共のボラセンと同じ、日田市大鶴地区。山間部に当たり、車がないとなかなか行けない場所と思われがちですが、JR日田彦山線が通じている集落です。水害で不通の列車に代わり、代行バスが走っています。
センターへは、大鶴の代行バス停から、徒歩で約10分。9時~15時の活動時間に合わせて、福岡・久留米方面からのアクセスも可能です。代行バスもJRの運行なので、「青春18きっぷ」等のJR用割引きっぷも利用できます。
【往路】
博多5:14→6:03久留米(鹿児島本線普通・大牟田行き)
※ 博多6:10→6:29久留米(九州新幹線・つばめ307号)でもOK
久留米6:35→7:29夜明(久大本線普通・日田行き)
夜明8:17→8:27大鶴(日田彦山線代行バス・大行司行き)
【復路】
大鶴15:28→15:38夜明(日田彦山線代行バス・日田行き)
夜明15:42→16:32久留米(久大本線・久留米行き)
久留米16:49→17:23博多(鹿児島本線快速・小倉行き)
開設2日目の9月2日(土曜日)に、実際にJRに乗って、ひちくボランティアセンターの活動に参加してきました。
土曜日早朝6時。まだ金曜深夜といった雰囲気の西鉄久留米駅から、JR久留米駅へ出てきました。ステンドグラスに当たる朝陽がまぶしい…。
1階のファミマは24時間営業、2階改札前のファミマも6時から営業なので、食糧の調達が可能です。ただし博多~大鶴間の切符だど途中下車はできず、改札内の売店もありません。食糧は博多で買っておいてください。
久大本線の始発・日田行き(光岡~日田間はバス代行)は、「定位置」の1・2番ホームではなく5番ホームから発車します。久大本線に日ごろ乗り慣れている人ほど、ご注意を。
車内は土曜日とあってガラガラ。途中から通学の高校生も乗ってきますが、立つ人が出るほどの混雑にはなりません。車内で朝ごはんをモソモソ食べても、そんなに抵抗ない雰囲気です。
大雨で管理所が損傷した夜明ダムは、いまだ開放状態。1954年にダムが完成する前の渓谷は、こんな感じだったのかなと思わせますが、やっぱり見慣れない風景に心が落ち着きません。
夜明駅に到着。8時17分のバスまで、乗り換え時間は48分もあります。
買い物にはちょうどいい時間だけど、残念ながら周囲には郵便局くらいしかありません。土曜日の早朝なので、もちろん開いてもいません。山間の早朝の空気を満喫しましょう。
日田彦山線の代行バスは、「夜明駅前バス停」からの発着と案内されています。というわけで駅前のバス停のポールの前で待っていたら、たまたまやってきた杷木行きのバスの運転士さんが、道向かいに行くよう教えてくれました。
というわけで向かい側の、個人商店の軒下で待つことしばし。代行バスは定刻に来ました。西鉄の、一般路線バスの車両です。乗る意志を示すため、手を挙げればより確実です。
後ろの扉から乗ろうとしたら、前の扉から乗るよう促されました。
臨時の代行バスなのに、きちんとテープによる車内放送があったのは感心。一般路線バスと同じように「大鶴」がアナウンスされたら、ボタンを押して知らせればOKです。
駅から少し離れた国道上「かなざき商店からAコープおおつるの間」が、代行バスの停留所です。バス停のポールなどは出ていません。
目印になっている かなざき商店は営業中。帰路にはアイスを買って、クールダウンできました。
川を渡って大鶴の集落に入り、坂道を登った先にある静修館(大鶴公民館兼大鶴振興センター)前がボランティアセンターの本拠地です。社共のボラセンと同様、活動に必要な道具は貸してくれます。
8時40分着、9時の受け付け開始まで準備運動しながら、しばし待機。
被害の大きかった大鶴に本拠地を置くボラセンですが、活動範囲は日田市内全域に渡ります。今回の活動場所は、がけ崩れで せき止湖が発生し、高台まで浸水被害が発生した小野地区でした。大鶴地区からは車で30分弱。日田市内の方が近い位置です。
終了時間は15時なので、活動の場所によっては15時28分のバスに間に合うか微妙な場合もあります。オリエンテーションの際に、帰りのバスの時間をきちんと伝えておきましょう。
もし乗り逃せば、次のバスは18時18分。活動場所から直接、高速バスの日田インター口バス停や、日田市内へ出る方が早いこともありえるので、帰りの切符は買っておかない方がよさそうです。
活動内容は、浸水した個人さん宅の家財の運び出し。今までの泥出しとは違う筋肉の使い方に、すっかり筋肉痛になってしまいました。
鍛えなアカンな~
実際の活動は14時30分頃には終了し、帰路は大鶴郵便局付近で降ろしてもらいました。乗せて頂いた益城のお兄さん、ありがとうございました!
大鶴駅周囲の被害も大きく、日田彦山線の線路も道床が洗われたまま。復旧の見通しは、今だに立っていません。
列車が来なくなった大鶴駅。荒れた雰囲気はなく、トイレも掃除が入っていてきれいです。待合室は、支援物資の置き場になっていました。
夏の時期。列車の来なくなった線路は、草ぼうぼうになってしまいます。
大鶴駅発の代行バスは、日田方面、添田方面ともに15時28分の同時発車です。夜明に戻れば早く帰れますが、代行バスの運行状況も気になったので、添田方面へと抜けてみることにしました。
バス停のポールはないので、「かなざき商店からAコープおおつるの間」から乗車します。上下のバスとも定刻でした。
日田~大行司間の代行バスは西鉄路線バスなので「詰め込み」もききますが、日田・彦山~添田間のバスは田川構内自動車のジャンボタクシーによる運行。9人の定員を超えた際は、乗車できません。さいわい、乗って来た乗客は5人でした。
なお冒頭に示した例の時刻の代行バスは、往復とも西鉄バスの運行なので、満員で乗れないということはまずないと思います。
宝珠山駅を通過。乗降客はなく、この先、全員添田まで乗り通しました。
筑前岩屋付近は被害が大きいため、バスは小石原へと迂回します。日田彦山線のルートではないので客扱いはなく、小石原に行こうと思えば1日5往復(休日は4往復)の西鉄バスに乗ることになります。
逆に西鉄バスは土砂崩れの影響で、大鶴へ迂回してきますが、全便通過です。通常より本数が減っている、西鉄バスとJR代行バス。うまく連携できれば少しでも不便が解消できるのにと、傍目には思うのですが…。
山を越え、駅舎も駅前広場も大きな彦山駅前着。これから秋山シーズン、観光への影響は大きいものと思います。
ただ彦山~添田間の線路は草も刈り取られ、管理が行き届いているように見えました。公式な発表はないものの、部分的な運行再開もあり得るのでは…?と、これまた勝手な傍観者は感じてしまいます。
道の駅に併設された駅、という主従がよく分からない「歓遊舎ひこさん」。駅は機能していませんが、車で賑わっていました。
添田町も豪雨の被害を受けた地域の一つ。お買い物も、支援の一つです。
代行バスの時間設定には余裕を持たせてあるようで、定刻に添田駅に到着しました。
添田から先は、ほぼ通常の本数が確保されています。
後藤寺線、福北ゆたか線、原田線を経由して、午後7時には自宅に到着。往路と同じように久大本線で帰れば、久留米には午後5時、博多にも5時半前には帰って来られるので、あまり無理はないコースだと思います。
土曜日の参加者は28名に留まり、連日百人単位で集まっていた公的なボラセンだった頃に比べると、かなり少なめとのこと。現場のニーズに応えきれない状況らしいですので、車のない方もぜひ日田に力を!
しかし大きな災害には、息の長い支援が必要。「日田市に残るニーズに対応するため」、9月1日から民間NPOの主導で「ひちくボランティアセンター」が開設されています。毎週、金・土・日曜日に開設されるとのことですが、最新の活動状況は公式FBでご確認下さい。
センターの場所は社共のボラセンと同じ、日田市大鶴地区。山間部に当たり、車がないとなかなか行けない場所と思われがちですが、JR日田彦山線が通じている集落です。水害で不通の列車に代わり、代行バスが走っています。
センターへは、大鶴の代行バス停から、徒歩で約10分。9時~15時の活動時間に合わせて、福岡・久留米方面からのアクセスも可能です。代行バスもJRの運行なので、「青春18きっぷ」等のJR用割引きっぷも利用できます。
【往路】
博多5:14→6:03久留米(鹿児島本線普通・大牟田行き)
※ 博多6:10→6:29久留米(九州新幹線・つばめ307号)でもOK
久留米6:35→7:29夜明(久大本線普通・日田行き)
夜明8:17→8:27大鶴(日田彦山線代行バス・大行司行き)
【復路】
大鶴15:28→15:38夜明(日田彦山線代行バス・日田行き)
夜明15:42→16:32久留米(久大本線・久留米行き)
久留米16:49→17:23博多(鹿児島本線快速・小倉行き)
開設2日目の9月2日(土曜日)に、実際にJRに乗って、ひちくボランティアセンターの活動に参加してきました。
土曜日早朝6時。まだ金曜深夜といった雰囲気の西鉄久留米駅から、JR久留米駅へ出てきました。ステンドグラスに当たる朝陽がまぶしい…。
1階のファミマは24時間営業、2階改札前のファミマも6時から営業なので、食糧の調達が可能です。ただし博多~大鶴間の切符だど途中下車はできず、改札内の売店もありません。食糧は博多で買っておいてください。
久大本線の始発・日田行き(光岡~日田間はバス代行)は、「定位置」の1・2番ホームではなく5番ホームから発車します。久大本線に日ごろ乗り慣れている人ほど、ご注意を。
車内は土曜日とあってガラガラ。途中から通学の高校生も乗ってきますが、立つ人が出るほどの混雑にはなりません。車内で朝ごはんをモソモソ食べても、そんなに抵抗ない雰囲気です。
大雨で管理所が損傷した夜明ダムは、いまだ開放状態。1954年にダムが完成する前の渓谷は、こんな感じだったのかなと思わせますが、やっぱり見慣れない風景に心が落ち着きません。
夜明駅に到着。8時17分のバスまで、乗り換え時間は48分もあります。
買い物にはちょうどいい時間だけど、残念ながら周囲には郵便局くらいしかありません。土曜日の早朝なので、もちろん開いてもいません。山間の早朝の空気を満喫しましょう。
日田彦山線の代行バスは、「夜明駅前バス停」からの発着と案内されています。というわけで駅前のバス停のポールの前で待っていたら、たまたまやってきた杷木行きのバスの運転士さんが、道向かいに行くよう教えてくれました。
というわけで向かい側の、個人商店の軒下で待つことしばし。代行バスは定刻に来ました。西鉄の、一般路線バスの車両です。乗る意志を示すため、手を挙げればより確実です。
後ろの扉から乗ろうとしたら、前の扉から乗るよう促されました。
臨時の代行バスなのに、きちんとテープによる車内放送があったのは感心。一般路線バスと同じように「大鶴」がアナウンスされたら、ボタンを押して知らせればOKです。
駅から少し離れた国道上「かなざき商店からAコープおおつるの間」が、代行バスの停留所です。バス停のポールなどは出ていません。
目印になっている かなざき商店は営業中。帰路にはアイスを買って、クールダウンできました。
川を渡って大鶴の集落に入り、坂道を登った先にある静修館(大鶴公民館兼大鶴振興センター)前がボランティアセンターの本拠地です。社共のボラセンと同様、活動に必要な道具は貸してくれます。
8時40分着、9時の受け付け開始まで準備運動しながら、しばし待機。
被害の大きかった大鶴に本拠地を置くボラセンですが、活動範囲は日田市内全域に渡ります。今回の活動場所は、がけ崩れで せき止湖が発生し、高台まで浸水被害が発生した小野地区でした。大鶴地区からは車で30分弱。日田市内の方が近い位置です。
終了時間は15時なので、活動の場所によっては15時28分のバスに間に合うか微妙な場合もあります。オリエンテーションの際に、帰りのバスの時間をきちんと伝えておきましょう。
もし乗り逃せば、次のバスは18時18分。活動場所から直接、高速バスの日田インター口バス停や、日田市内へ出る方が早いこともありえるので、帰りの切符は買っておかない方がよさそうです。
活動内容は、浸水した個人さん宅の家財の運び出し。今までの泥出しとは違う筋肉の使い方に、すっかり筋肉痛になってしまいました。
鍛えなアカンな~
実際の活動は14時30分頃には終了し、帰路は大鶴郵便局付近で降ろしてもらいました。乗せて頂いた益城のお兄さん、ありがとうございました!
大鶴駅周囲の被害も大きく、日田彦山線の線路も道床が洗われたまま。復旧の見通しは、今だに立っていません。
列車が来なくなった大鶴駅。荒れた雰囲気はなく、トイレも掃除が入っていてきれいです。待合室は、支援物資の置き場になっていました。
夏の時期。列車の来なくなった線路は、草ぼうぼうになってしまいます。
大鶴駅発の代行バスは、日田方面、添田方面ともに15時28分の同時発車です。夜明に戻れば早く帰れますが、代行バスの運行状況も気になったので、添田方面へと抜けてみることにしました。
バス停のポールはないので、「かなざき商店からAコープおおつるの間」から乗車します。上下のバスとも定刻でした。
日田~大行司間の代行バスは西鉄路線バスなので「詰め込み」もききますが、日田・彦山~添田間のバスは田川構内自動車のジャンボタクシーによる運行。9人の定員を超えた際は、乗車できません。さいわい、乗って来た乗客は5人でした。
なお冒頭に示した例の時刻の代行バスは、往復とも西鉄バスの運行なので、満員で乗れないということはまずないと思います。
宝珠山駅を通過。乗降客はなく、この先、全員添田まで乗り通しました。
筑前岩屋付近は被害が大きいため、バスは小石原へと迂回します。日田彦山線のルートではないので客扱いはなく、小石原に行こうと思えば1日5往復(休日は4往復)の西鉄バスに乗ることになります。
逆に西鉄バスは土砂崩れの影響で、大鶴へ迂回してきますが、全便通過です。通常より本数が減っている、西鉄バスとJR代行バス。うまく連携できれば少しでも不便が解消できるのにと、傍目には思うのですが…。
山を越え、駅舎も駅前広場も大きな彦山駅前着。これから秋山シーズン、観光への影響は大きいものと思います。
ただ彦山~添田間の線路は草も刈り取られ、管理が行き届いているように見えました。公式な発表はないものの、部分的な運行再開もあり得るのでは…?と、これまた勝手な傍観者は感じてしまいます。
道の駅に併設された駅、という主従がよく分からない「歓遊舎ひこさん」。駅は機能していませんが、車で賑わっていました。
添田町も豪雨の被害を受けた地域の一つ。お買い物も、支援の一つです。
代行バスの時間設定には余裕を持たせてあるようで、定刻に添田駅に到着しました。
添田から先は、ほぼ通常の本数が確保されています。
後藤寺線、福北ゆたか線、原田線を経由して、午後7時には自宅に到着。往路と同じように久大本線で帰れば、久留米には午後5時、博多にも5時半前には帰って来られるので、あまり無理はないコースだと思います。
土曜日の参加者は28名に留まり、連日百人単位で集まっていた公的なボラセンだった頃に比べると、かなり少なめとのこと。現場のニーズに応えきれない状況らしいですので、車のない方もぜひ日田に力を!