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sigh of relief

くたくたな1日を今日も生き延びて
冷たいシャンパンとチーズと生ハム、
届いた本と手紙に気持ちが緩む、
感じ。

映画:王将

2016-12-01 | 映画
宝塚映画祭で見た映画、2本目。
関西で王将と言えばこの人のことらしい将棋指し、坂田三吉の伝記映画。
これはかなり古い、1948年の映画です。大映京都映画で、伊藤大輔監督。

王将は何度か映画化されてて、三國連太郎や勝新太郎主演のものがあるそうですが
これは一番最初の映画で、阪東妻三郎が坂田三吉をやってます。
明治終わり〜大正にかけての天王寺付近の長屋の様子が興味深い。
長屋の通路の向こうに通天閣が見えるセットになってて、フォトジェニック。

将棋が好きすぎて、働かずに将棋の道場荒らし?大会荒らし?っぽい日々の
三吉の家は、とても貧しく、妻は自殺を決意したりもするのですが、
結局夫を支え、夫は高名な将棋指しになっていくという話。


最初の貧乏なシーンは、将棋のせいで仕事しないのはわかるけど、
ギャンブルやお酒をやるわけではない優しく善人の三吉ということなので、
そこまで貧乏じゃないだろう、大会への参加料より景品や賞金の方が多いでしょ?
と突っ込みたくなったし、その後のし上がっていき大御所になるまでの
途中の経過は省略されていきなり東西トップ対決になっているので
その途上も見たかったなと思うのですが、
多少御都合主義でも1948年の映画ですからね、まあ面白かったです。

映画のあとに、森信雄七段のトークがあって、これも面白かった。
森先生はとてもお元気ではきはき話され、お話も面白い方で、
本も出されているし、弟子もたくさんいらっしゃる方のようです。
今いろんな映画館で上映されている「聖の青春」の主人公で
若くして亡くなられた村山聖九段もお弟子さんだったらしい。
その辺りの話もいろいろ聞けて、「聖の青春」がすごく見たくなってしまった。

将棋指しと棋士は、なんか違う気がする、というところから話され、
坂田三吉は将棋指しで、自分もそうであるとおっしゃってました。