sigh of relief

くたくたな1日を今日も生き延びて
冷たいシャンパンとチーズと生ハム、
届いた本と手紙に気持ちが緩む、
感じ。

映画:ビーチ・バム 真面目に不真面目

2024-02-04 | 映画


2021年の春ごろかな、緊急事態宣言の合間にひと月ぶりくらいで映画館で見たのがこれ。
ラリって与太ってる人がふらふらしてるだけの映画ではありますが、
なんかいろいろ思い出しちゃう映画でした。もっと無頼に近かった自分やその時一緒に居た人を。

そして、自分も丈夫な胃腸があればあんな風にデタラメに酔っ払ったまま過ごせたのだろうかと考える。
ヨレヨレの服一枚でどこでも誰にでも同じようにヘラヘラ上機嫌で
過去も未来も考えなず行き当たりばったりな。
マシュー・マコノヒーがその酔っ払いの役なのですが、徹頭徹尾イイカゲンで下品なダメ男です。

成長しない。反省しない。期待しない。
渚の酔いどれ詩人(ビーチ・バム)ムーンドッグの終わりなき狂騒の日々。
ムーンドッグ(マシュー・マコノヒー)は、かつて天才と讃えられた詩人。しかし今は、謎の大富豪である妻ミニー(アイラ・フィッシャー)の果てしない財力に頼り、アメリカ最南端の“楽園”フロリダ州キーウエスト島で悪友ランジェリー(スヌープ・ドッグ)らとつるみ、どんちゃん騒ぎの毎日を送っている。浜辺でうたた寝し、酒場を飲み歩き、ハウスボートでチルアウトし、時たま思い出したようにタイプライターに詩をうつ…。そんな放蕩生活を自由気ままに漂流していたが、ある事件をきっかけに、ムーンドッグは一文無しのホームレスに陥ってしまうーー。
人生、山あり谷あり。ふと振り返れば、取り返しのつかないこと、もう決して元には戻らない、失われてしまったものばかり。そんな「クロースアップで見れば悲劇」に満ちた世界に、ムーンドッグはルーズな抵抗を試みる。不運には酩酊と爆笑を。不幸には目を伏せたくなるほど下品で、とろけるほどロマンティックなポエムを。
「俺のために世界がある」とうそぶくムーンドッグの、気持ちいいもの、好きなものだけを追い求める超テキトーでポジティブな生き様は、束の間、光を放つ。その光は無類に美しく、思いがけない感動で観客の心を優しくときほぐし、忘れえぬ至福の感情もたらす。映画史上最高にハッピーな、永遠に終わらない夏休み(サマー・ブレイク)が始まる!(公式サイト)


金原ひとみ「圧倒的野蛮と圧倒的繊細の同居。ムーンドッグの生き様は、物を持ちすぎた現代人に解放と無力を教えるだろう。」
浅田彰「自己規制(自粛)と相互監視を逃れ、しかも「自由という名の野蛮」を振りかざして「死に至る悦楽」へと暴走することがない。軽やかに快楽の波に乗りながら、他者とともにあくまでも明るく生き続ける。これはそんな真の自由人の姿を描く美しい映画――パンデミックと自粛で窒息しそうな私たちの社会に吹き込む一陣の涼風だ。」

と、おバカ映画っぽいのに賢い人たちがコメントを書いてるのは、
自粛の嵐と同調圧力的なものへの抵抗だろうか。

映画では主人公は徹頭徹尾イイカゲンな男だけど、元々はすごい才能のある詩人で、
その辺は話ができすぎてるかな。
才能もないただのダメ男を主人公にした方が、より厳しい抵抗になるけど、まあ詩人は仕方ない。
どんな世の中でも、猫と詩人は許すしかないのだろう。
頚椎症で肩をよく動かして柔らかくした方が良いわたしは、もっとしょっちゅう酔っ払って、
両手を上げてフラフラ踊ってるべきなんじゃないかと思いました。
でもやっぱり胃弱だからムーンドッグになるのは難しいな。

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