教育史研究と邦楽作曲の生活

一人の教育学者(日本教育史専門)が日々の動向と思索をつづる、個人的 な表現の場

元の研究生活に戻ったか?

2006年10月24日 19時27分06秒 | Weblog
 今日も起床失敗。ですが比較的寝起きはいい方でした。昨晩、CPAPの圧を変えたのが良かったのかな?
 登校後、中村春作『江戸儒教と近代の「知」』(ぺりかん社、2002年)を読了。同著の内容は、現代の国民国家論に対する批判的視点から、江戸・明治期日本の知識人における儒教的教養の再編過程と近代日本の「知」の形成過程を、連続したものとして捉え直そうとしたもの。繰り返しやカギ括弧の多用、および長文などのため読みにくい文章ですが、近代日本の「知」の構築過程における、儒教的教養の大きな役割を知ることができる本です。学史研究をしたい私にとっては、かなり勉強になりました。とくに参考文献(笑)。ちなみに、中村氏は、広島大学大学院教育学研究科日本語教育講座の教授です。なにぶん講座が違うので、お会いしたことはありませんけど。
 読書後、1時間半程度、某先生依頼のデータ整理。それから、11月26日の中国四国教育学会での発表のため、あれこれ本を借りてくる。発表題目は「明治期帝国教育会における道徳教育研究活動」。発表テーマの主眼は、明治期帝国教育会の研究体制の解明の一環なので、極論を言うと道徳教育の研究ではありません(極論ですよ!)。ただ、研究の深まりを望むと、やはり勉強しなければいけない。しかも、私が発表する部会は「道徳教育」部会なので、当然、聴衆は道徳教育に興味のある先生方ばかりのはず。実りある発表にするためにも、勉強せざるを得ないわけでして。今回の内容は、明治34年・35年の帝国教育会における「公徳養成」に関する共同研究を中心に書く予定ですが、何しろ道徳教育の分野は素人の私。以前ちらりと徳育関係の内容を研究したことはありますが、何が必読のテキストやらもわからないありさま。
 みなさま、何かおすすめの著書・論文がありましたら、情報提供よろしくお願いします。
 おお、記事を見る限り、なにやら以前の研究づけの生活に戻ってきた感じですぞ。
コメント
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