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地獄の大公サルガタナス

2018年03月04日 21時22分31秒 | 連載カード考察企画
今回はサルガタナスにします。
そろそろ英雄を扱っておこうと思いました。
土魔5・3デックの英雄ユニットですね。
デーモン、インセクトとシナジーの多い優遇種族ですが、
デックにしてみるとあんまりぱっとしない中堅どころのデックのカード。

地獄の大公サルガタナスの初出はモンコレ2の冥界の六皇子でしたっけ。
強いカードが全然入っていないわたしの評価で最悪のセット。
サルガタナスはその中でもネタカードの筆頭どころで、
どうやって使えばいいのかが上級プレイヤー同士でも議論になるくらいのカード。
攻防力が基礎値割れしているのに特殊能力は山札を見ないで破棄して
ユニットカードのレベル同士を一致させるという天運のカードでした。
山札を破棄するというものすごい消耗の激しさなのに命中率も恐ろしく低い。
相手のデックとレベル帯が被っていても当たる確率は1/4くらいです。
カードゲームならどのタイトルにも大会に持っていくだけで蛮勇を誇れるカードがあったりしますが、
それは決して正常なことではないですからね。
パックから出てくるカードは全てゲームに(実際に)使えるべきなのです。
結局、ちゃんと機能するサルガタナスデックなんて、存在しなかったと思いますが。
ブロッコリー時代のサルガタナスは全時代を通して最強のひとつに数えられるカード。
手札のユニットカードを捨てて、相手のレベルと一致していれば30点ダメージです。
相手のデックとレベル帯が一致していた場合、手札の数だけ対抗することができます。
強すぎるカードですね。
しかし、手札の数だけ対抗できる、というのはブロッコリー環境では
まだたいしたこと無かったんですよ。
手札は全て有効札、そこからさらにアーマーンなどの能力で7対抗や8対抗を行使できる。
それがブロッコリー時代の環境の末期でした。
モンコレは環境が煮詰まるとそういう環境になるのですが、
サルガタナスはそれを一気に加速させたカードですね。
実際はその前にスケグルがその環境を作っていたのですが。

20th環境の面白さの秘密のひとつもここにありますね。
総レベル8で生み出せる対抗数には制限があり、
しかもどのデックもスペル枠の数4個か5個で大きな差が無い。
有効対抗を6対抗以上宣言できる環境になったら、
手札全部が戦闘スペルカードの相手には
1枚でもユニットカードを握っていたら全く勝てなくなるんですよ。
この環境におけるプレイングは、パーティがひとつ完成したら
後のユニットカードは全部捨てて手札全部が対抗札である状況を維持しつつける。
デックもそのために事故の限界までユニットカードを削る構築になります。
それで事故らなかったほうの勝ちです。
ブロッコリー時代はかなり早い段階でこの状況に到達していました。
しかしこれ、環境としては全然面白いものではないです。
今すぐ必要ではないカードも温存していられる程度の緩さがないと、
読みも駆け引きも成立しなくなります。
握っている対抗札の枚数だけで勝敗が決まるんじゃ、
相手の動きは見なくて自分の手札だけを見て、一人でポーカーを揃えるゲームになりますよ。
20th環境は常備枠の数が多くても5つくらいで、
2枠の戦闘スペルカードが強力ですから1回の戦闘で消費できるスペルカードの枚数は3枚程度。
コアトルでも1回の戦闘で戦闘スペルを6枚使うことはありません。
ユニットもスペルもバランスよく引けなければいけません。
20th環境が面白い原因は数え切れないくらい挙げてきましたけど、
一番の要因はこれかもしれません。
常備枠の数を増やすとすぐつまらなくなるというのは、案外見逃されがちな要素でした。
ブシロード環境、ブロッコリー環境は最初の段階ですでにリミット8で
スペル枠アイテム枠合計6枠のパーティを作れましたからね。
大型に蹴散らされるから小ダメージの対抗ならいくら数撃てても問題ないだろうと思われがち。
実際はそんなこと無いです。

20th環境のサルガタナスは過去のデザインとは全く何の関係もありません。
ブシロード時代に土属性の六皇子が居なかったので久しぶりの収録でしたが。
あたらしい六門世界の六皇子の一角はサルガタナスではないという噂もありましたね。
地震属性ダメージで対象を行動完了させる。
レベルは5になってアイテム枠がスペル魔になりました。完全な別物ですね。
サルガタナスらしくは無いんですけど土魔の英雄ユニットとしては
雰囲気を出しつつ絶妙な強さに落ち着いています。
ディフェンダーを持っているのがいいですね。

英雄としてはそんなに強くはないと思います。
5/5/5でスペル土魔*、ディフェンダーはスペックとしては強いわけではない。
防御力あと1点高かったら劇的に強かったんですが。
特殊能力が上手くかみ合わなかったらすぐ死にます。
どっちの能力も強いときは強いんですけどね。

能力のひとつは地爆王。地震ダメージが適用されると行動完了させるというもの。
これが結構難しい。
地震ダメージの発生源はわりと沢山あるんですが、
対抗で発生するのはスピアバンブーとブライアーピットだけです。
後攻を取ってしまうとブライアーピットくらいしか使えない。
しかし土デックの主力ダメージ源であるブライアーピットを行動完了目的で使うと勿体無いです。
土属性は元から攻撃を止めるカードに関しては充実していますから。
行動完了にさせることができても防御力5点なら焼きが簡単に通るので
止めるだけで状況が解決しないことが多いです。

能力のひとつは、スペル枠ひとつを消費して、ユニット1D点というもの。
これだけを見ると弱い能力ですが、地爆王とコンボしているので
1D点+行動完了の効果となります。
威力より余ってる戦闘スペル枠を使いきれることがメリットですね。
赤き死の天使と同様、戦闘スペルカードを持っていなくてもスペックを使いきれるので
スペルカードが入っていないデックでも採用の余地があります。
全く使わないのはないでしょうけど、土枠か魔枠どちらかは使わないのはありだと思います。
先攻が取れれば後攻側のユニットは全部止められるので、
ディフェンダーデックを完封できるという特性がありますが
それ以外のデックが相手だとそこまで強い能力ではない。
行動完了できるとはいえ、ダメージ自体は1D点です。
相手が防御力5点を焼けるスペルを持っていたら
枠が1個減った状態でそのスペルに対処しなければなりません。
この能力だけで完封できる相手はほとんどいません。
両方とも有利が付く範囲が狭い能力なんですね。
しかしこの能力に仕事をさせなければ
スペックで見てエントや千年樹のトレント、アバドンより秀でているとはいえないのがサルガタナスなので
脆いときは簡単に落とされますね。

サルガタナスの強さはシナジーの多さですね。
インセクトは歌姫の能力の対象になれるのでプラリーネが使えます。
デーモンでもあるのでミルクやデカラビアで呼べたりアンデッドインプも使えます。
土寄せでも魔寄せでも両方組めますし、5・3型でもミルクの5・5型も成立する。
構築の種類が多いのが面白いデック。
土魔のスペルの組み合わせも強いですね。
土属性が苦手としている効果が魔属性にとっては有利であることが多いです。
後攻型である時点でそんなには強くないんですが、
能力だけでスペル枠を使いきれるので風魔や魔単のデーモンデックに入れられますし
構築に選択肢が多くてデックを組むのが楽しいカードです。
純正サルガタナスデックの形でも土寄せ召喚術師ブリオのプラント型と
魔寄せ術師マリアのデーモンデックの2種類が組める。
強いカードではないんですが、使用頻度と人気の高い英雄ユニットですね。


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2 コメント

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Unknown (Unknown)
2018-03-06 18:28:34
ブロッコリー環境のことがブシロード環境として説明されてますね。
実に懐かしい話です。
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Unknown (白鳩)
2018-03-11 12:02:27
そうですね。
ブロッコリーが途中からブシロードになっているみたいです。
直しておきます。
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