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白鳩さんがモンコレで駄弁るブログ

わたくし白鳩がカードゲームの話を書き連ねるブログ

アンドロス

2018年03月26日 22時42分31秒 | 連載カード考察企画
今回はアンドロスです。
ビーストにしてデーモンとシナジー要素の多いレベル3ユニット。
5・3デックだと採用率の高いカードです。

アンドロスの初登場はモンコレ2、冥界の六皇子でしたね。
冥界の六皇子は強いカードが入っていないセットだったんですが
アンドロスは3/2/2のアイテム1、スペル*枠という器用貧乏の3レベル枠のユニットで登場しました。
しかし、モンスターコレクションというゲームにおいてユニットの性能を決める最も重要な要素は種族です。
どんなデックに入ることでカードテキスト以上の活躍ができるかどうか。
色の無いユニットというのはそれだけでめぼしい使い道が無いカードになってしまいます。
ましてアンドロスのステータスは3/2/2の基礎値割れ。
アイテムも2色以上の戦闘スペルカードも入っているというデックでなければ採用理由のないユニットです。
5・3のデーモンデックはありそうでなかったので、
全く使われていないわけではないですが召喚すると驚かれる程度のカードでした。
Gレギュレーション時代に復活すると自軍領土の地形に普通召喚出来る能力を獲得。
誰も居ない地形にいきなり出せるので支配地形を増やすという後方支援的な役割のカードになります。
戦闘力は3/2/2と相変わらず低いままですが盤面を使ったゲームができるので
地形デックでは使われるカードに。
奇数デックが強い環境であったこともあって、普通に見られるカードになりました。
20thで復活するアンドロスはその面影を全く残していません。
スペル*枠もアイテム枠も失い、能力はデーモンのユニットにイニシアチブを与えるというもの。
採用された理由はイラストでしょうね。
ビースト顔のデーモンで飛行、雰囲気に合うイラストのカードでした。

レベル3で種族デーモンのユニットにイニシアチブ+1を与える。
このユニット自身もデーモンですから単体で3/3/3スペル魔、イニシアチブ+1に換算できます。
実際はパーティに1体以上の他の種族デーモンが居るはずですから
このユニット単体を3/3/3スペル魔、イニシアチブ+2の飛行ユニットとみなす事ができます。

レベル3でイニシアチブ+2の補正は強い。
ネイチャーであるヒポグリフの速度と変わりません。
レベル3以下でイニシアチブ+3以上を確保できるのはダイアーウルフのみ。
アンドロスもデーモンを3体以上並べればイニシアチブ+3以上になります。
5・3のデーモンデックでイニシアチブを獲得できるパーツとしては最優秀です。
デーモンデックの場合、アンドロスとストームナイトまたはベルゼブブのパーティで
リミット8のイニシアチブが+4程度になる。
マリアの能力まで重ねると+6に届きますね。
先攻がほしいデーモンデックでは他にはいない選択肢となります。

弱点としてはスペル枠が魔枠であるということですね。
即時召喚ユニットが1枠だけで使用して仕事ができる魔スペルは少ない。
魔スペルは補助的な効果しかないですからね。
攻撃力か防御力がちょっとだけ足りないとかだったらダークボルテージで調整したり、
たまにカースサークルが刺さる場面があるくらい。
それにもっと速いデックがあったら簡単に抜かされる速度なので
バードマンとかが相手だと無力な能力ですね。

中速程度の速さのデーモンデックがイニシアチブを尖らせるメリットは
本気で先攻を取りにいくというよりイニシアチブ判定のランダム要素を排除する意味合いが強いです。
相手が自分より遅いならアンドロスで先攻を取りにいきますし
相手が高速型なら防御力4点やバンシーのような防御型のユニットで後攻でも耐えられるようにします。
相手に応じてイニシアチブを可変させられる幅がある。
このテクニカルさが採用率が高い理由ではないかな。上級者好みのカードですね。

わたしはあんまり使いませんが。
レベル3のスペル枠は片方に寄せるので魔スペル主体で3・5デックを組まないと採用にならないです。
火魔でも土魔でも風魔でも魔アイテムでも反対側の枠を主力にしたほうが強いですからね。
魔のレベル3のユニットで強いのはアンドロスだけなので
アンドロスだけだったら枠の統一のメリットが上回る。
3/3/3イニシアチブ+2飛行が3/4/4歩行とかより上かと言ったらそうでもないでしょうし。

アンドロスがデックに入りそうな5・3のデーモンデックは
バイザクデック、
サルガタナスデック、
ベルゼブブデック、
デオネアデック、
アスモデウスデック、
ラマシュトゥデック、
6系統と言うところ。
基本的にどれとも相性がいいですね。
先攻で強いユニットしか居ない。
サルガタナスのみ、ディフェンダーを持っていますが
地爆塊は先攻でないと効果がない能力なので先攻がほしい場面は多いです。
状況に応じて先攻を取りに行ったり後攻を取りにいったり出来るアンドロスは採用する価値が高い。
またどのデックにも同時にアバドンが入れられます。
中でも一番相性のいいのは風魔ですね。
ベルゼブブとストームナイトでイニシアチブ+4までいけます。
これなら十分先攻デックと呼べますね。
後はパズスにも入れる人は入れるかな。
使うスペルがウィークポイントくらいしかないなら魔枠があんまり仕事しませんけど。

ミルクの5・5デックでも唯一採用されるレベル3がアンドロスだったりもしますね。
リミット10地形を8にされてからの進軍を迎え撃つのに最も適した即時召喚は
イニシアチブを持つユニットですから。
その場面で重要なことはどうにかして生き残って地形の支配権を守ること。
手札に風のスペルがあって先攻さえ取れていれば
めったなことがない限りは片方が生き残れるでしょう。
レベル3の風枠スペラーにイニシアチブ+2が居ませんからね。
レベル3のスペラーで最もイニシアチブの速いユニットの色が魔枠になっている
というのは地味なところで上手いデザインですね。
魔以外の枠だったら使いやす過ぎました。

アンドロスはデーモンであると同時にビーストでもあるんですが、
この部分が活かされる場面はほとんどないですか。
ビーストデックはほとんどが偶数デックですから。

アンドロスはここまでです。
次のテーマカードはコメント欄で募集します。



フォルネウス

2018年03月20日 00時48分03秒 | 連載カード考察企画
今回はフォルネウスです。
ダゴンデックのときに少し触ってみたけど
深きものと一緒に速攻で抜けてしまったカード。
どういう運用を意図して作られたのか良くわからないカードですね。

フォルネウスの初登場は六王国の戦火です。
特にどの勢力にも属さないレベル4ユニットでレベル4でスペル枠を3つ持っているのがメリット。
火水枠に加えて禁断の知識で*枠をもう1個持っているというユニットでした。
相手がキキーモラのほうきかはたきを持っているとスペル*枠が消えるというユニット。
この頃から何のためにいたのかわからないカードでしたね。
Sレギュレーションの時代はスペル枠の数=強さだったのですが、
基礎値割れしてさらに枠の色が火水枠だと何をつかっていいのかわからなかった。
Sレギュレーション時代の火スペルは対抗で使えるスペルが収録されていなかったのです。
特に六王国のどの国にも属していませんでしたので使い方が良くわからないカードでしたね。
その後、フォルネウスはブロッコリー時代でも復活します。
能力はほぼ同じですが、禁断の知識で得ていたスペル*が常備能力として火水*になっていたのが変更点。
ほうきやはたきがなくなったので禁断の知識として記載する意味がなくなったんですね。
封印の札で戦闘スペルカードをキャンセルできなくなった、などの微強化を得たことになりますが
使い道が良くわからないカードだったのは前回と同様だったと思います。
火水枠のレベル4のデーモンというのがどこにも引き取り手が無かった。
種族が違えばどこかのデックには入ったでしょうし、
レベル6だったら火水のドラゴンデックに入れたと思います。
Gレギュレーションは4・4デック自体がまだ珍しかったですからね。
その上、火水という組み合わせも以前珍しかった。
歌姫セットで救済された土風とは格差がありすぎました。
ブシロードで復活したフォルネウスは全く別物の実用カードに進化しています。
4/4/4の飛行で火スペル枠を失い、アクアリウムデーモンの居る地形に即時召喚できるようになります。
特に勢力表記はありませんでしたが、確かにこいつは深きものデックのカードでした。
残念ながらフォカロルとどちらかしか入れられなかったのでブロック4&5の後半から抜けてしまいますが
3構築の深きものデックを組むならデックに入るカードでした。
フォルネウスと深きものとの繋がりができたのはブシロードのブロック3&4からです。
案外最近からだったんですね。

20thで復活するフォルネウスは魔界の地形が2つ以上置かれていると
イニシアチブ+3を得るというかなりきわどいカードです。
スペックで見ると悪いものではないと思います。
ほぼ同型のスペックのレッドオルカと比較した場合、
イニシアチブ+1が限定+3に変わっているのですからどちらが強いともいえない水準でしょう。
レッドオルカは環境上位のスペックを持つカードなのでそれと同等なら上等です。
しかしレッドオルカの強さは種族ビーストであること。
ココデックにもヴィクセンデックにも入らないならこの部分は大きく割り引いて考える必要があります。
やはり魔海デックを考えないと入らないカードです。

フォルネウスは、第20回の全国大会優勝デックに3枚詰されているカードです。
地形を連続配置し本陣を奇襲するデックでした。
1回の戦闘で確実に本陣を陥落させるには攻撃力、高いイニシアチブ、スペル枠が
1枚に凝縮されている必要があります。
フォルネウスはこのニーズに合致していました。
このデック、ミラクルブリオに収録されているタイプ魔海の地形は5枚。
確率から考えると微妙な枚数ですね。
奇襲に必要な他の条件が整った時点でタイプ魔海の地形も上手く2枚配置されているかと考えると微妙。

このデックが本陣を奇襲するのに必要な条件な条件を整えるには、
戦場にヴィクセンとエレインとロックが配置されている必要があります。
さらに手札には相手本陣横まで道をつなぐための地形カード。
最低限の対抗を行うスペルカードが必要。
フォルネウスが居た場合、この条件に加えて、タイプ魔海の地形が2つ配置されていなければならない。
さらにフォルネウスはエレインで回収できるタイプビーストのユニットカードではありません。
先に場に召喚してしまうと本陣攻めには使えないことになります。
整える条件の難易度が倍くらいに上がってしまうんですね。
しかし、もしミラクルブリオのフォルネウスがレッドオルカであった場合、
イニシアチブ+4のところがイニシアチブ+2になってしまうことになります。
フォルネウスなしでイニシアチブ+6を確保しようとするなら
バードマン攻撃隊長、風切蟲、レッドオルカ、ハーピィ裏門巡回隊まで揃えてやっと+6です。
プラズマボールやウィンリィを混ぜる余裕はありません。
それを考えたら、特定の地形を2つ置くだけのほうが容易であるという判断でしょう。
フォルネウスの独特のスペックが見事にかみ合ったデックであったといえます。

しかしここまでやらないと、フォルネウスは出番の無いカード。
まずダゴンデックには入らない。
ダゴンデックは6・2デックで、フォルネウスはレベル4なので。
地形を多めに入れるなら、ユニットカードはその分大型化しないとリミットを埋められないんですよね。
デックに入れられるユニットカードの枚数は減るのに、
埋めなければならない戦場のリミットは増えるのですから。
6レベルユニットばっかりでも足りません。
リミット10地形でレベル6とフォルネウスのパーティなんて作る余裕がありません。
代理地形を差し込まれるだけでフォルネウスは破棄されてしまいます。
ただでさえユニットカードの枚数はぎりぎりなのに戦闘無しで1枚削られたらやってられません。

ブシロード時代のフォカロルデックのような深きものデックは、20th環境でやってみると弱いですね。
実は深きものの4/5/5スペル水*が大して強くない。
レッドオルカの4/5/3スペル水*イニシアチブ+1のほうが強い。
深きものにもイニシアチブ修正がほしかった。
レッドオルカ4・4デックに一部フォルネウスは案外ありなのかもしれません。
その構築を突き詰めたらミラクルブリオみたいになるのでしょうが。

正直謎なデザインですね。
20thのカードはどれも使用頻度は低くてもどういうデックで活躍させるつもりだったのかは
理解できるつくりのカードばかりですが、
フォルネウスは想定しているデックのアーキタイプが見えない。
ミラクルブリオみたいな構築が想定されていたとは思えませんしね。

フォルネウスデック、ちょっと考えてみます。

マフィン
フォルネウス ×3
ウィンリィ ×3
クールマナティ ×3
レッドオルカ ×9
フィフィ ×3
ファラオトータス ×3
ウォーターサークル ×3
プロテクション ×3
リップル ×3
ウォーターハンマー ×2
タイダルウェイヴ ×3
アースサークル ×3
アースシールド ×3
ブライアーピット ×3
トレンチの大深淵 ×3

あ、結構いけそう。
フィフィはアギアトと組んでるよりこっちのほうが強いような気がしてきた。
フィフィもファラオトータスも先攻とったほうが強いユニットですからね。
魔海要素はフォルネウスだけですけど大深淵が両方に対応しているのが助かりました。

ココからはこのデックを実際に試してみないと書けないですね。
そのうち機会があったらどこかで使ってみます。
今回は中途半端ですけどここまで。

レオニダスデック

2018年03月11日 11時57分51秒 | 公開デック
ヴィクセン
幻蛇レオニダス ×3
ミストドラゴン ×3
マリッド ×3
オーシャンナイト ×3
ジャイアントジュゴン ×6
フォービ ×3
ヒポグリフ ×3
フレイムグライダー ×2
ウォーターサークル ×3
プロテクション ×3
ウォーターハンマー ×3
リップル ×3
タイダルウェイヴ ×3
ジャスティス ×3
プラズマインパクト ×3
ウィークポイント ×3

カードレビューを2回はさんだので今回はデックを公開します。
だいぶ前から組もう組もうと思っていてなかなか使う機会がなかったレオニダスデック。
奇跡的に弱いカードしか入っていないような気がします。
レベル5圏に4種類ものユニットを採用しているのにそのどれもが弱いという。

レオニダスは書いてあることはカリギュラに近いような気がするんですが、5/5/5が絶望的に低い。
防御力6点以上のユニットに無力という無茶振りです。
これはつまりレベル5、以上のユニットには通用しないものと思ってよい。
レベル5以上なら防御力が6点以上であるか、あるいは普通タイミングの焼き能力を持っているかなので
必然的にペインブレスかペインフラッシュのどちらかは通用しない。
レベル6以上である場合、両方ともが通用しません。攻撃力6点あってもよかったですね。
これがこのデックの英雄です。
ミストドラゴンは基礎値はあるレベル5ドラゴンです。
しかし能力が弱い。スペル*枠を消費して耐性3減。
*枠を使うということは2枠スペルの使用を諦めるということですからね。
それで8点耐久にしかならないので本当に他に使うスペルが無いという状況でしか使わない能力。
どのスペル枠もコストにできてよかったのではないかと思います。
マリッドはレベル5の4色スピリットのなかで最弱です。基礎値割れしている完了津波2D点。
この能力、いっそ無いほうが強かったかもしれません。
この能力が無かったら相手の攻撃宣言をタイダルで迎撃できたかもしれませんが
この能力があるために夢を見ることもできません。
防御力が1点高くても良かったと思います。ただ、このデックだと飛行というだけである程度活躍できます。
オーシャンナイトは平目のダイスで先攻が取れるなら強い。
レベル5で攻撃力8点です。アルビオンと同じです。ジャイアントジュゴンが攻撃力4点なので12点に届く。
能力は絶対に先攻でなければいけないときしか使いません。
ジャイアントジュゴンが未行動状態なら、最低でも8/8の基礎値はあるので同時攻撃歓迎です。
しかし流水の騎士を使ってしまうと同時攻撃がNGになってしまうので
それを考慮するとイニシアチブ+2されているはずなのに体感の速度は+1分しか速くなっていないんですね。
それなら後攻でも戦える水スペラーなのですから平目でダイスを振っていたほうが早いです。
ただこいつも飛行なので、このデックでは案外活躍します。
横ラインから攻めあがれば相手も対処せざる得ないですからね。平目で先攻取れるならそのまま本陣落ちるんですから。

即時ユニットは全てビースト統一です。ヴィクセンですから。
レオニダスの能力がダイスを振らないのでダメージを上げられる召喚術師はヴィクセンしか居ないんですよね。
ワルキュリア採魂隊は選外です。
こいつらの防御力だと、即時1体焼いてもアタックが通ってしまうんですよね。
聖スペル枠を使う機会がないことからも入りませんでした。
即時ユニットはまず基礎値で選んでいます。都合のいい同時攻撃に多少は期待しないと勝てないデックなので。

水聖のスペル枠は非常に弱い組み合わせです。
攻撃にはウォーターサークルやタイダルウェイヴがあります。
スペルにはリップルがあります。
能力にはプラズマインパクトがあります。
しかし互いに互換性がありません。
攻撃されたときにはタイダルを、能力を使われるときにはプラズマインパクトを持っていなければならない。
防御パンプや普通/対抗の焼きスペルで何に対しても対抗できるという手軽さが無いです。
相手はこちらの捨札に落ちているカードを数えればどのカードが手札に余っているか予想できてしまうので
対応もされやすいです。
水枠が余りがちになるので水スペルは6種類中の5種類を採用。
聖スペルはジャスティスはいいとして、プラズマインパクトが難しいです。
役に立たないときは一切役に立たないカードなんですよね。
プラズマインパクトが役に立たないということは
レオニダスとミストドラゴンが2枠ユニットになってしまうということなので死活問題です。
本当はもうちょっと汎用性の高いカードに変えたい。
しかし攻撃対抗の能力を持っていると完了能力優先で使われるので入れないわけには行きませんね。
もう少し構築に余裕がほしいんですが。
ディヴァインウェポンは入れていません。
攻撃力準拠の能力を持っているので攻撃力+4はコンボになるんですが
耐性2減が効果を発揮する場面がないので使える場面が少なすぎる。
先攻でなければ使えないので抜いてしまいました。
変わりに入れたウィークポイントのほうが使いやすいです。

召喚術師ヴィクセンはこのデック最大のキーカード。
ヴィクセンが追加されなかったらレオニダスデックは完成しなかったかもしれません。
ペインブレスが7点、フラッシュが5点、フォービが5点になるので
こちらターン時に関しては防御力7点がどうしようもないということはなくなりました。
ジャスティスでも中型までなら狙えるしリップルやプラズマインパクトはDualが必要なくなるので
先攻さえ取れれば落としにいけます。
イニシ修正±0で先攻が取れたら勝てますね。

レベル5のユニットにパワーが無さすぎてどこのデックにも有利が付いていないです。
5・3にも6・2にもダメージが届きませんし4・4は単純に強いので勝てません。
上手くかみ合えば半分勝てるくらいのデックですね。

地獄の大公サルガタナス

2018年03月04日 21時22分31秒 | 連載カード考察企画
今回はサルガタナスにします。
そろそろ英雄を扱っておこうと思いました。
土魔5・3デックの英雄ユニットですね。
デーモン、インセクトとシナジーの多い優遇種族ですが、
デックにしてみるとあんまりぱっとしない中堅どころのデックのカード。

地獄の大公サルガタナスの初出はモンコレ2の冥界の六皇子でしたっけ。
強いカードが全然入っていないわたしの評価で最悪のセット。
サルガタナスはその中でもネタカードの筆頭どころで、
どうやって使えばいいのかが上級プレイヤー同士でも議論になるくらいのカード。
攻防力が基礎値割れしているのに特殊能力は山札を見ないで破棄して
ユニットカードのレベル同士を一致させるという天運のカードでした。
山札を破棄するというものすごい消耗の激しさなのに命中率も恐ろしく低い。
相手のデックとレベル帯が被っていても当たる確率は1/4くらいです。
カードゲームならどのタイトルにも大会に持っていくだけで蛮勇を誇れるカードがあったりしますが、
それは決して正常なことではないですからね。
パックから出てくるカードは全てゲームに(実際に)使えるべきなのです。
結局、ちゃんと機能するサルガタナスデックなんて、存在しなかったと思いますが。
ブロッコリー時代のサルガタナスは全時代を通して最強のひとつに数えられるカード。
手札のユニットカードを捨てて、相手のレベルと一致していれば30点ダメージです。
相手のデックとレベル帯が一致していた場合、手札の数だけ対抗することができます。
強すぎるカードですね。
しかし、手札の数だけ対抗できる、というのはブロッコリー環境では
まだたいしたこと無かったんですよ。
手札は全て有効札、そこからさらにアーマーンなどの能力で7対抗や8対抗を行使できる。
それがブロッコリー時代の環境の末期でした。
モンコレは環境が煮詰まるとそういう環境になるのですが、
サルガタナスはそれを一気に加速させたカードですね。
実際はその前にスケグルがその環境を作っていたのですが。

20th環境の面白さの秘密のひとつもここにありますね。
総レベル8で生み出せる対抗数には制限があり、
しかもどのデックもスペル枠の数4個か5個で大きな差が無い。
有効対抗を6対抗以上宣言できる環境になったら、
手札全部が戦闘スペルカードの相手には
1枚でもユニットカードを握っていたら全く勝てなくなるんですよ。
この環境におけるプレイングは、パーティがひとつ完成したら
後のユニットカードは全部捨てて手札全部が対抗札である状況を維持しつつける。
デックもそのために事故の限界までユニットカードを削る構築になります。
それで事故らなかったほうの勝ちです。
ブロッコリー時代はかなり早い段階でこの状況に到達していました。
しかしこれ、環境としては全然面白いものではないです。
今すぐ必要ではないカードも温存していられる程度の緩さがないと、
読みも駆け引きも成立しなくなります。
握っている対抗札の枚数だけで勝敗が決まるんじゃ、
相手の動きは見なくて自分の手札だけを見て、一人でポーカーを揃えるゲームになりますよ。
20th環境は常備枠の数が多くても5つくらいで、
2枠の戦闘スペルカードが強力ですから1回の戦闘で消費できるスペルカードの枚数は3枚程度。
コアトルでも1回の戦闘で戦闘スペルを6枚使うことはありません。
ユニットもスペルもバランスよく引けなければいけません。
20th環境が面白い原因は数え切れないくらい挙げてきましたけど、
一番の要因はこれかもしれません。
常備枠の数を増やすとすぐつまらなくなるというのは、案外見逃されがちな要素でした。
ブシロード環境、ブロッコリー環境は最初の段階ですでにリミット8で
スペル枠アイテム枠合計6枠のパーティを作れましたからね。
大型に蹴散らされるから小ダメージの対抗ならいくら数撃てても問題ないだろうと思われがち。
実際はそんなこと無いです。

20th環境のサルガタナスは過去のデザインとは全く何の関係もありません。
ブシロード時代に土属性の六皇子が居なかったので久しぶりの収録でしたが。
あたらしい六門世界の六皇子の一角はサルガタナスではないという噂もありましたね。
地震属性ダメージで対象を行動完了させる。
レベルは5になってアイテム枠がスペル魔になりました。完全な別物ですね。
サルガタナスらしくは無いんですけど土魔の英雄ユニットとしては
雰囲気を出しつつ絶妙な強さに落ち着いています。
ディフェンダーを持っているのがいいですね。

英雄としてはそんなに強くはないと思います。
5/5/5でスペル土魔*、ディフェンダーはスペックとしては強いわけではない。
防御力あと1点高かったら劇的に強かったんですが。
特殊能力が上手くかみ合わなかったらすぐ死にます。
どっちの能力も強いときは強いんですけどね。

能力のひとつは地爆王。地震ダメージが適用されると行動完了させるというもの。
これが結構難しい。
地震ダメージの発生源はわりと沢山あるんですが、
対抗で発生するのはスピアバンブーとブライアーピットだけです。
後攻を取ってしまうとブライアーピットくらいしか使えない。
しかし土デックの主力ダメージ源であるブライアーピットを行動完了目的で使うと勿体無いです。
土属性は元から攻撃を止めるカードに関しては充実していますから。
行動完了にさせることができても防御力5点なら焼きが簡単に通るので
止めるだけで状況が解決しないことが多いです。

能力のひとつは、スペル枠ひとつを消費して、ユニット1D点というもの。
これだけを見ると弱い能力ですが、地爆王とコンボしているので
1D点+行動完了の効果となります。
威力より余ってる戦闘スペル枠を使いきれることがメリットですね。
赤き死の天使と同様、戦闘スペルカードを持っていなくてもスペックを使いきれるので
スペルカードが入っていないデックでも採用の余地があります。
全く使わないのはないでしょうけど、土枠か魔枠どちらかは使わないのはありだと思います。
先攻が取れれば後攻側のユニットは全部止められるので、
ディフェンダーデックを完封できるという特性がありますが
それ以外のデックが相手だとそこまで強い能力ではない。
行動完了できるとはいえ、ダメージ自体は1D点です。
相手が防御力5点を焼けるスペルを持っていたら
枠が1個減った状態でそのスペルに対処しなければなりません。
この能力だけで完封できる相手はほとんどいません。
両方とも有利が付く範囲が狭い能力なんですね。
しかしこの能力に仕事をさせなければ
スペックで見てエントや千年樹のトレント、アバドンより秀でているとはいえないのがサルガタナスなので
脆いときは簡単に落とされますね。

サルガタナスの強さはシナジーの多さですね。
インセクトは歌姫の能力の対象になれるのでプラリーネが使えます。
デーモンでもあるのでミルクやデカラビアで呼べたりアンデッドインプも使えます。
土寄せでも魔寄せでも両方組めますし、5・3型でもミルクの5・5型も成立する。
構築の種類が多いのが面白いデック。
土魔のスペルの組み合わせも強いですね。
土属性が苦手としている効果が魔属性にとっては有利であることが多いです。
後攻型である時点でそんなには強くないんですが、
能力だけでスペル枠を使いきれるので風魔や魔単のデーモンデックに入れられますし
構築に選択肢が多くてデックを組むのが楽しいカードです。
純正サルガタナスデックの形でも土寄せ召喚術師ブリオのプラント型と
魔寄せ術師マリアのデーモンデックの2種類が組める。
強いカードではないんですが、使用頻度と人気の高い英雄ユニットですね。