白鳩さんがモンコレで駄弁るブログ

わたくし白鳩がカードゲームの話を書き連ねるブログ

火竜ゲオルギウス

2018年12月03日 23時35分20秒 | 連載カード考察企画

今回は火竜ゲオルギウスですけど次回の考察カードのリクエストがありません。
次回はリクエストが来るまでお休みするかもしれませんし
気が向いたら何かのカードを取り上げるかもしれません。

ブシロードのブロック1スターターに収録された表紙のカードであり、
ネオスタンダード環境で最後に登場したプロモーションカードでもあります。
火竜ゲオルギウスというカードこそ、初登場はネオスタンダードからでしたけど
デザインの近い巨大なドラゴンはファンタジーを代表するカードですから
過去にも何度か例がありました。
最初のカードは黄金樹の守護者のバハムートだったんでしょうか。
属性も違いますけどやりたい動きは似ています。レベル8で普通/対抗の即死能力を持ちます。
防御力5でスペル枠は無し、と相手が対抗を1枚でも持っていたら確殺されるユニットでした。
当時のレベル8ユニットの水準ですね。
それでも相手ユニット1体を倒せれば防御力5点が抜かれないので
カッター以外ではわりと生き残れるユニットだった気もします。
ドラゴンJrプロモカードとして登場したファイナルファイアドラゴンは、
ユニットの動きとしてはゲオルギウスと似ていませんけどビジュアル的に近いカードですね。
レベル8の巨大な火竜です。
手札を大量に捨てて普通/対抗でパーティに火炎ダメージを与える能力にスペル枠が火火火火と、
並の英雄を凌駕する超スペックを持つユニット。
しかし当時の火の戦闘スペルカードが弱すぎたためこれでも並の働きもしないというネタカード。
火スペルがめちゃくちゃ弱いからデザインできたカードですね。
ファイナルファイアドラゴンはビギナーズセットに収録されて
Sレギュレーションでも使用できるようになっています。
Sレギュレーションは初期に6・2ドラゴンデック、所謂コンビニドラゴンが流行った時期がありましたが、
レベル8の大型ドラゴンはあまり活躍した印象がないですね。
アナンタとか面白かったですけど。
六王国時代のハイランダーデックはゲオルギウスとは離れすぎている気がしますし。
Gレギュレーションでは爆雷の竜王バハムートが現在のゲオルギウスともかなり近い形で登場しています。
従来のバハムートにスペル風風が付与され、待望の耐性竜巻も獲得します。
ウィンドカッターで即死することがなくなったんですけど、
Gレギュレーションは耐性竜巻を乱造することで、ウィンドカッターが本来の役割を果たさなくなり
ダメージ属性竜巻ではないカッター亜種を収録するという悪循環を生まれた時期でもありましたね。
さらにGレギュレーションは英雄カードが登場した時期でもあります。
ユニットカードのスペック上限が取り払われ
現在のゲオルギウスに近い性能のカードが収録できるようになります。
ゲオルギウスに近いデザインのドラゴンの英雄ユニットといえば初期からのファイナルファイアドラゴン。
それにセイクリッドバハムート、スペリオルストームドラゴンですね。
スペリオルストームドラゴンはちょっと遠いですが、
セイクリッドバハムートは種族ドラゴンのカード1枚破棄で敵ユニット1体を即死させるとかなり近い。
最初は種族ドラゴンのユニットカードが少なかったんでデックにならなかったんですけど
最後のほうでセイクリッドバハムートのドラゴンデックも勝てるようになっていきましたね。
セイクリッドバハムートに関しては、終わりよければ全てよしのような雰囲気がありますけど、
英雄王の星誕に収録したカードは英雄王の星誕までの範囲でちゃんと遊べないといけないと思いますよ。
そしてネオスタンダードブロック1に入り、ここでようやくゲオルギウスが収録となります。
ブロック1スタンダードセットの表紙カードでしたね。
デザインは現在に近いですが、肝心の防御力が6点どまりで普通タイミングの全体ダメージは6点固定、
ブロック1の水準で見てもちっとも強いカードではなかったです。
勝てたのはカードプールが火竜と剣姫の2つしかなかった時期だけでしたね。
ブロック1だけで純正のドラゴンデックは組めるカードプールがあったので使用率はそれなりでしたが。
ネオスタンダードのどんなデックでもゲオルギウスくらいは処理できるので、
特にメタカードなどを入れられていなくてもどんなデックに対しても有利はついていなかった。
モンコレのレベル8ユニットらしいといえばそうだったかもしれません。
ブシロードネオスタンダード環境は、ゲオルギウスの他にも六大竜王たちが順番に収録されていくシリーズでした。
ゲオルギウス以外の六大竜王はみな英雄点分の仕事はする良デザインのカードだったと思います。
べオウルフくらいになると強すぎたかもしれませんけど
英雄点2点のレベル8なんだから相性の悪いデックはメタカード入れてなかったら
対処できないくらいでないと誰も使いませんよ。
そして、ブシロードシリーズラストのプロモーションカードシリーズは
1枚で存在感を発揮する大型ユニットのセットでした。
ドラゴン構築のデックのキーであるセイクリッドバハムート、
奇襲と一撃必殺の突破力のあるド・ゴゾン、
なによりブロック1から再登場したゲオルギウスと大型のドラゴンが3体も収録されています。
再収録されたゲオルギウスは待望の防御力7点、
全体ブレスは行動完了しなくてよくなり却火のブレスとのコンボが成立している。
防御力参照なので火力をいくらでも上げられる、と普通/対抗型の大型ユニットとして完成しました。

20thのゲオルギウスは英雄点1になってパワーダウンはしていますけど
ブシロード最後のカードであるゲオルギウスに近いデザインですね。
ステータスは8/10/7、全体ダメージのブレスは防御力参照。
ただし必殺技である却火のブレスの火力が3D点と非常に低く設定されていますね。
スペル枠はレベル8の英雄点1にして、2枠しかないと20th環境でも抑え目のステータスじゃないでしょうか。

ゲオルギウスからも20th環境の調整の特徴が見られますね。
まずレベル8のスペックが低い。
英雄ユニットでも総レベル8の非英雄パーティより低いスペックしかない。
レベル8で枠が3枠以上あるのは
フェニックス、メビウス、ダイダラ、ミラージュイフリート、アラストールしかいません。
防御力の高いユニットを対抗で倒しづらい環境なので、大型の枠の数は制限されているんですが、
しかしレベル8でも防御力は7点くらいなので実際はレベル6と大して変わらないんですよね。
レベル8の枠の数は3個を基準にするか、
堅さが大型の強みだというなら全体に防御力1点ずつ高くてよかったように思います。
大型が強いとゲームが停滞気味になる。
それは分かるんですが、それを気にしてスペックを下げるくらいなら収録しないほうが良いです。

次に顕著なのが却火のブレスのダメージですね。
20点ダメージから3D点ダメージと一気に弱体化しています。
耐性ルールの調整で、20点ダメージは破棄と同義の必殺の威力となりましたが
同時に耐性4減のスペルが全ての属性に合計6枚もばら撒かれたことで
3D点くらいの属性ダメージは過去の環境よりもはるかに防がれやすくなりました。
3Dで12点くらいが振れたら面倒くさいんですが、10点以下ならサークル1枚で耐えられる。
レベル6以上なら耐えられますし、5以下なら残ったレベル3でも防御力7点くらいなら倒せると、
相手に攻められた時に地形を守れるイメージがないから一方的に攻められる陣形に配置できないと
ゲオルギウスを配置した地形を起点に包囲が突破されてしまいます。
ゲオルギウスに限らず、20th環境の普通/対抗能力ダメージが全体に低く設定されています。
髑髏コンボ的なパーティを作らせないことがデザインの根底にあるからです。
普通/対抗の能力ダメージを主体にデザインされたユニットはせいぜいパズスのみ。
パズス自体も先攻焼きに寄せた構築のほうが能力を発揮できるデザインですね。
わたしはアンゴルボダが登場したら普通/対抗の能力ダメージを持っていると思っていたんですが、
アンゴルボダですら枠の数で対抗を稼ぐユニットになりましたね。
大型が普通/対抗で焼かれるということがないので完全に先攻有利の環境になっています。

基本スペックの低さと却火のブレスは20th環境のデザインを反映したもの、ということで納得はできるんですが
ゲオルギウスは20th収録の他の類似のユニットと比較しても明らかに弱すぎるだろうという点がひとつあります。
却火のブレスの能力コストが厳しすぎる点です。
レベル8ユニットであること、または種族ドラゴンのユニットであること。
20th環境はパワーの面では抑え目にされている部分もあるのですが
構築の制限のゆるさという観点で見れば歴代でももっともゆるい環境であるはずです。
ハイスペックのカードが制限無しにどのデックにも挿せたり
種族の縛りがあっても複数のデックを跨いで入れることができたり、
なによりそのカードの勢力デックを構築しさえすれば
プレイ中には何の面倒も感じずに効果の使用条件を満たすことができるように作られています。
ダゴンデックやダンジョンデックくらいでないと制限を感じないですね。
対してゲオルギウスのユニット制限は厳しすぎる。
ドラゴンデックを組んでもユニットカードが全て種族ドラゴンになるわけではないです。
レベル8主体のデックはユニットカードの枚数を絞るので手札に余るほどレベル8のユニットカードを握れませんし
相性で腐るカードの多い火の先頭スペルカードをコストにできないのも辛い。
火属性のデックでゲオルギウスが入らないデックも多すぎます。
レベル8が行動完了して3D点なら手札コストは無しで良かったと思います。
ゲオルギウスが全ての火スペルデックに入っても環境に支障があると思わないので。
というより全ての火デックに1枚挿しできるくらいでよかったんではないでしょうか。

この調整は環境の中でも浮いてしまっていると思います。
ゲオルギウスの制限の付け方が他と比べて旧環境なんですよね。
これだけ厳しいなら火炎20点ダメージのままでよかったと思うんですが。
前も書いたような気がしますけど途中まで20点ダメージで調整していたのに
ダメージだけ弄ったように見えます。
20点ダメージ、実質の破棄効果だとしたらこれくらいコストが厳しくても妥当ですから。
どういう経緯を経たかまでは分かりませんけど威力的にはコスト手札なんでも1枚くらいの水準ですよね。
初期にデザインされたカードではありがちなことだと思いますが。
プラズマボールが強すぎるのも同じような理由かな。

ゲオルギウスが火属性のドラゴンデックで使えるカードだとすると素直に入るデックの種類は多くないです。
エカテリーナ、カリギュラ、キリンデックくらいでしょうか。
バルバロッサは必然的に土属性(地中移動)で固めるので入れづらいですね。
アギアトやギュンターデックにも入れたかったですけど。
これらのデックはレベル6は全て種族ドラゴンなんですが、即時圏のレベル2は種族ドラゴンと限りません。
種族ドラゴンになるのはドラゴンパピー、ウォーターイグアナととシルヴィアの竜姫くらいですね。
どのデックにも入るレベル2の英雄マリモは種族ドラゴンではないし、
キリンデックはレベル2圏の色に聖属性を選択すると種族ドラゴンになりません。
コストに使えるカードがデックに20枚前後だとしたらネオスタンダードのブロック1くらいの組み辛さですね。
これと同じくらい厳しいのはザルヴァーザの巨大捕獲網でしょうか。
こいつも土風デックも歌姫やノームなんかがインセクトでもプラントでもなくコストに使えない。
ゴールデンサボテンマンはゲオルギウス以上に厳しい条件ですが、まあこれは実質対抗不可みたいなものなので。
ザルヴァーザもコスト何でも1枚でよかったですね。
それ以前にスペル枠土風がどうにかして欲しいですけど。

実用面で考えるとカリギュラデック、キリンデックでは使えるんですが、
カリギュラだと使わないほうが強いデックが作れる趣味枠かな。
術師アーニャで自分が攻めている分にはぎりぎり戦える気がするが、
相手に攻められたときの防衛力はファイアドラゴンに劣ると思う。
ゲオルギウスが場に居るから手札のユニットカードを召喚せずにターンを終える、という動作が
テンポロスになって自分にはストレスになります。
キリンデックならフェンリルと一緒に入れる価値アリ。
メイン英雄のキリンをあてにできないので。
しかしフェンリル入りのキリンデックならゲオルギウス外して術師ココにしたほうがいいでしょうか。
戦闘では却火のブレスよりも防御パンプ沢山持って灼熱のブレスのほうが強いですね。
それも先攻が取れたら、の話ですが。後攻なら却火のブレスも使わざる得ませんので。

まとめると前に書いたゲオルギウスレビューの時と評価は何も変わっていないようです。
カードが増えていないんですから、変わっていなくて当然なんですが。

カード考察企画のリクエストストックはこれで全消化。
追加リクエストがなくても興味のあるカードがあったらまたなにか書くかも。


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4 コメント

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リクエストです (ジュウテツ)
2018-12-04 10:08:38
白鳩さん、久しぶりです。ジュウテツです。
「火竜ゲオルギウス」は、ブシロード時代と比較して色々強さを抑えられしまっていると思います。
リクエストですが、もしよければ「強欲なる女帝ブリアンナ」をお願いいたします。
理由は、このブログでは過去にデック紹介はしていますがこのカード単体の評価記事がなかった点、レベル4英雄の中では先攻・後攻どちらにも対応する特殊能力を持っている興味深いユニットである点、この2点です。
重ねて言いますが、もしよければお願いいたします。
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Unknown (Unknown)
2018-12-04 13:24:11
やはり、というかなんというか、評価に変化はありませんでしたか…無念。

>ダメージだけ弄ったように見えます。
防御7点が対抗で20点ダメージだと強すぎたのかもしれませんね。
グレモンとかフロックハートあたりの一部のデックを完全に殺してしまう可能性が出てくるかも知れないので…現実問題、重スペルが主流の環境なので、意味は薄い気もしますが。

20点が調整されて3D点になったのだとしたら、問題は、強すぎるから3D点に下げられた事ではなく、何度も使える能力20点ダメージに対するキラーカードを公式が用意しないことだと思います。
封印の札もプラズマインパクトもフィアーも対抗で能力使ったユニットに20点出てもいいと思います。
もっと言うと能力持ってるユニットに20点与えるカードでもいいと思います。
なんで作らないのかな?
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Unknown (リクエスト)
2018-12-06 12:30:46
黄昏に歌う天使なんてどうでしょう、書いてあることはなかなかロマンはあるんですけど、この能力どうやって生かすのかが…?
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Unknown (白鳩)
2018-12-14 00:21:36
強欲なる女帝ブリアンナと黄昏に歌う天使ですね。
そのうち書きます。

能力対抗の手札は20点ダメージでよかったですね。
その用途にしか使えないカードなんだったら。
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