白鳩さんがモンコレで駄弁るブログ

わたくし白鳩がカードゲームの話を書き連ねるブログ

ジャングル・サーペント

2018年04月17日 21時50分33秒 | 連載カード考察企画
今回はジャングルサーペントです。
かつて一時代を築いたコンビニドラゴンユニットの一角ですね。

ジャングルサーペントの初登場は、太陽王の覚醒。
モンコレ1とモンコレ2を繋ぐ節目となるカードセットで、
ユニット全体の性能が高いのが特徴でした。
なかでも6色のドラゴンはそれまでのモンコレ1と比較すると
今までがなんだったのかという水準で調整されており、
登場してからモンコレ2の序盤までは環境の中心にありました。
思い返してみると6・2デックが環境の中心と呼べた時代は
20thの他はモンコレ2初期くらいしかなかったように感じますね。
ゲームシステムを考えると6・2はシンプルにリミットを埋めやすいはずですが
ひとつの属性にレベル6ドラゴンが4種類12枚配られる時代がほとんどありません。
ブシロードの終盤だと枚数制限解除のレベル6ユニットも登場しますが
その頃には6・2はパワー不足でした。
太陽王の覚醒の頃のジャングルサーペントは自軍領土で+2/+2される6/5/5ユニットです。
自軍領土では6/7/7、敵軍領土と同時攻撃になると6/5/5。
この頃の環境で6/7/7は異常に強い値です。
リミット8で攻撃力9点を確保しようと思うと何かを犠牲にしなければなりません。
さらにイニシアチブも速くするなら先攻特化のチャージデックくらいしか選択肢がありませんでした。
6/7/7は先攻でもまず有利が取れる数字だったんです。
ジャングルサーペントのジャングルとは、自軍領土で強化されるジャングルシリーズを表しており
古代帝国の遺産で登場してパッとしなかったジャングルシリーズの再起でもありました。
その後ジャングルサーペントはGレギュレーションでも再登場。
太陽王の覚醒時代のスペックに上乗せして敵軍領土にあると今度はチャージを得る
という隙のないユニットになります。
しかし英雄が登場した環境では6/7/7に以前ほどの制圧力はなく普通のユニットでしたね。
ネオスタンダードでも登場したジャングルサーペントはGレギュ時代のスペックに増して
スペル枠のひとつが*枠に。さらに種族狂霊化。
ブロック3、4の水土の狂霊化デックの中心ユニットになります。
4種類の狂霊化デックの中でも水土の特権のジャングルサーペントのハイスペックを使えることでした。

20thで復活したジャングルサーペントのスペックは6/5/7のディフェンダー。
実は過去のどのスペックとも一致しません。
ジャングルサーペントはチャージユニットであったことはあっても
ディフェンダーユニットになったのは初めてだったんですね。
しかし水土のレベル6ドラゴンといえばジャングルサーペントですから
今回のセットでジャングルサーペントが抜擢されたのは必然でしょう。
名前の由来であるジャングル巡回も失ったシンプルなスペックになりました。

ジャングルサーペントは今回も水土デックの中心ユニットです。
6・2の水土ドラゴンを組んだだけですとニーズホッグに打撃力が無さすぎて正直微妙だったんですが
スキュラと合流して6・5・2デックになったことでパンチの効いたデックになりましたね。
ジャングルサーペントは水ドラゴンでは一番強いのではないかと思います。
実際、防御力7点とディフェンダーさえあれば戦闘力は英雄と変わらないのですから。
英雄のデザインは英雄点は防御力に払っているようなものですからね。
バードマンデックを使っていてもウォータードラゴンが出てこられるより
ジャングルサーペントのほうが強いと感じます。
普通タイミングの火力が優秀すぎて攻撃対抗が強いと感じないんですよね。
水枠が見えている時点で安易に攻撃宣言ができないのは同じなので
ドワーフ暴走戦車団のチャージ6点を通しても生き残り
普通タイミングの焼きが効き辛い防御7点のほうが厄介です。

その代わり、進軍能力や特殊召喚能力のようなものは持たないです。
アクアリウムの召喚術師にトリトンが採用され、珊瑚の王女も収録されていることから
アクアリウムの大型ユニットからは進軍能力や特殊召喚能力が従来より削られていますね。
しかしこれはアクアリウムにとって、マイナス調整になってしまったのではないでしょうか。
特殊進軍能力や飛行に代わるだけのステータスを大型のアクアリウムがもらえているとは思えませんから。
特殊召喚能力、特殊進軍能力を持たないレベル6の歩行ユニットを列記してみます。

カリギュラ 7/6
フロックハート 6/7 アクアリウム
ニーズホッグ 6/7 アクアリウム
アシラト 6/6 アクアリウム
ギュンター 7/7
サーベルドラゴン 7/5
アムピトリーテ  4/6
ウォータードラゴン 6/6 アクアリウム
ジャングルサーペント 5/7 アクアリウム
フォレストドラゴン 6/6
フロストドラゴン 6/6
バンダースナッチ 6/6
ゾディアックジラフ 6/6
鉄巨兵全部

特殊進軍、特殊召喚能力を持たない即時不可の歩行ユニットは
その持てるポテンシャルの全てを戦闘力に費やして生まれてきたことになります。
カリギュラやギュンターはいうまでもなく、サーベルドラゴン、フォレストドラゴンなども
それが納得できる強さなんですがアクアリウムにそこまでの強さは感じません。
アクアリウムがトリトンで戦場全域に進軍できるとしても
ドラゴンがアーニャによって得られるメリットはそれ以上のものがありますから
差し引きで考えるとアクアリウムは弱く調整されていることになります。

ちなみに下記が進軍能力のあるレベル6の非英雄。

長距離飛行
スカイワイバーン 6/6

飛行・深海移動
クラウドドラゴン 7/6

地中移動
アースドラゴン 6/6
ストーンバジリスク 7/6

飛行
ファイアドラゴン 7/5
パールドラゴン 7/5
ストームドラゴン 7/5
スパークワイアーム 7/5
キマイラ 6/6
ホルス 6/6

進軍能力がスペックのかなり重要な部分を占めていることがわかります。
この進軍能力でなければ採用圏のユニットに達しないユニットばかりだと思います。
アクアリウムはもうちょっと強くても良かったですね。


水土のデックの召喚術師は、トリトンが必須に近いと思います。
スタイル的にアスモデウスとかフロックハートを抜くことができないので。
しかし戦闘では勝てなくてもグランブルーで2点リーチをかけることができたら
どうしても勝てない英雄1体だけならどうにかなることがある。
アクアリウムはトリトンと組ませる前提で進軍能力削られてるので。
今の環境は中央ラインしか使えてないと勝てないゲームですね。
召喚術師が強いので、攻めあがっているのが中央ラインの1パーティだけだとどうやってもつぶせます。
どんなに強い英雄でも相手ターン中の戦闘ではパワー負けします。
2パーティでラインを上げていかないと、1パーティでは電車道はできない環境になりました。

その中ではジャングルサーペントは優秀なアクアリウムですね。
アースドラゴンと比べた場合、ジャングルサーペントがハイスペックか、というと微妙なんですが。
とにかくスペックに無駄が無い。耐えて反撃するという形が出来上がっています。
特に水土のレベル6アクアリウムのうち、
ウォータードラゴン、ニーズホッグには打点が無いので陥落能力が無い。
本陣を落とすにはジャングルサーペントのディフェンダーか、
アムピトリーテのチャージorディフェンダーが必要です。
6・5・2のスキュラ混成型でもこれは顕著で、
アンドロメダで本陣を陥落させるのは大変です。メリッサも自分より大きいサイズには届かない。
水土はスペルも防御特化で大型を狙えるダメージソースはタイダルウェイヴくらいしかないので
本陣を落とすにはジャングルサーペントのディフェンダーしか手段が無いという事もよくあります。
ジャングルサーペントはデックの重要なフォワードになりますね。
こいつを本陣に横付けできたら相手の主力は本陣から出てこれなくなります。
ニーズホッグより強いと思います。

完成度が高い分、特別に秀でた利点も欠点もないユニットなのであまり語りしろがないですね。
水土6・5・2デックも強い弱いで言うと弱いほうのデックなんですが、勝てないわけでなく。
用法か、あるいは類似のスペックのユニットとの比較か。
なにか焦点を絞った考察をしたかったんですがあまり書きたいことが思いつかなかった。
今回はこの辺りまでとします。

次回のテーマはリクエストコメントがあれば。

カレッジの亀甲羅

2018年04月08日 23時43分29秒 | カード情報(モンコレアニバーサリー)
今回はカレッジの亀甲羅です。
後攻時限定で強くなる装備品。

カレッジの亀甲羅はモンコレベーシックで登場した装備品です。
ディフェンダーを付与するというだけのシンプルな効果でした。
一緒に防御力が上がるわけではないのであんまり強い効果ではなかったです。
足りない攻撃力を補強するだけなら黄金の剣でも良く、
しかしどちらにしろどちらのカードもあまり使われているカードではなかったです。
戦況を見てから対抗で使える怪力の薬のほうが使いやすかったですからね。
装備品の利点は使いまわせることにありますけど、
攻撃力が上がるだけの効果しかない装備品を2回以上の戦闘で使いまわせる状況はほとんどありませんので。
実はカレッジの亀甲羅、という名前のカードはモンコレベーシック以来2回目の登場となります。
しかしわずかに名前の違う類似の装備品は何度も登場していました。
古代帝国の遺産でリグレットの亀甲羅。
太陽王の覚醒で黄金の戦斧。
冥界の六皇子で黄金の大盾。
竜皇の凱歌で黄金の亀甲羅。
ブシロードブロック1でタウラスの鉄槌。
後攻型の装備品は何度も登場しています。
しかし実用性が高かったのはタウラスの鉄槌くらいくらいだった気がします。
装備品の性能はブシロードになるまであんまり強くなかったですから。
ノーリスク+2/+2の装備品が登場したのがやっとブロック1でしたからね。

20th環境の装備品も大きな大改革が行われています。
アイテム枠のアイコンの種類を増やし、消耗品限定の枠を新設。
レベル4以下のユニット、およびレベル8のユニットは装備品を装備できなくなりました。
逆に言うとレベル5、6のユニットにしか装備品は装備できません。
その代わり、装備品の性能が見直されているということらしいのですが・・・
いや全然弱いですね。
レベル5以下のユニットが装備できないならもっと数字が高くても良かったと思います。
防御力が上がらない装備品なんて論外、どの装備品でも最低限防御力+1はあるべきだし
それ以上に攻撃力の数字が低いです。
装備品の基準は5/5/5のアイテム1スペル2枠の50枚カードが
実戦級になることがひとつのラインであるはず。
しかしほとんどの装備品に共通する弱点として、攻撃力があまりあがらない。
攻撃力の値がレベル+2くらいですと1対抗で簡単に防げますが、
アイテム枠を埋めて対抗がスペルだけですと手札は防御に寄せなくてはならないので打点が足りなくなる。
基礎値は上がっているので時間をかけてアタックし続ければいずれ本陣も落ちるでしょうが、
そのうち同時も起こりますし起こらなくても30分のゲーム時間が短すぎます。
その問題を解決できるデックなら装備品を使える、ということですね。
錬金生物デック、灼熱のガントレットの火ジャイアント、海神の三叉戟の水ジャイアント、
ここまでならどうにかなりますがそれ以外は消耗品を使っていたほうが強かった。
カレッジの亀甲羅も装備品の中では上位のスペックなんですが、土のジャイアントデックにはかみ合ってなかった。

まずディフェンダーで+4という攻撃力補正が歴代の類似の装備品と比較しても弱い。
これまでの装備品は、レベル2ユニットでも装備できるからあまり攻撃力を高くできなかったのです。
なのにレベル5、6しか装備できなくして数字が下がっているのは理屈に合いません。
性能を考えれば「攻撃力で」+5くらいあっていいカードです。
ブシロード環境の装備品でディフェンダーが付くものはタウラスの鉄槌と雷鎚ニョルニルで+6。
即時召喚可能ユニットでも装備可能でこの値ですからレベル5、6しか装備できなくて
+4というのは明らかに低い。
レベル5の土属性のジャイアントの攻撃力は攻撃力5点です。
カレッジの亀甲羅を装備すればこれが9点になる。
しかし後攻で9点の反撃でどんなパーティが全滅してくれますか?
相手の先攻で前列のユニットを殺されて、こちらの反撃で相手の即時ユニットを倒して、
このやり取りをえんえん続ければこちらが負けます。
ハロハロを付けて11点の反撃になってやっと及第点。
これはカレッジの亀甲羅に限定した話ではなく装備品全般の攻撃力補正が低くなっています。
今回の装備品を使うデック全般に共通する問題として、
装備品無しでも攻撃力が確保されているデックでなければ使えません。
しかしレベル5のジャイアントでその条件を満たすユニットは数が限られます。
基本的にレベル5でアイテム枠があったら他に火力を出せる能力は持っていませんし
基礎値は5/5が基準ですね。
この条件をクリアしようと思うとミカエル、ブロンズジャイアント、アスモデウス、
辛うじてラマシュトゥ。
装備品自体が火力を持っているカードとしてタワーシールド、海神の三叉戟。
この軸から外れると、装備品デックは数字が大きいので一見強そうだけど
いくら頑張っても本陣を落とせない実は勝ち筋のないデックになってしまいます。

ここまではカレッジの亀甲羅に限定しない装備品全般の話。
カレッジの亀甲羅の独自の性能は、後攻時は防御力+2、耐性2減という
合計+4の属性ダメージ耐性にあります。
この数字は結構強いです。
レベル5が装備しても9点耐久。6が装備すると10点耐久相当になります。
これは割と強い数字。
2D+5点でも相手のダイスが悪いと防いでくれます。
9点10点までですとまだ微妙ですが、そこにもう1枚くらい防御カードがあると
何でも防げますね。
相手の渾身のウィンドカッターDualをエンデュランスDualかジャイアントグロースで
防げると勝負あった感があります。
もっとも、実際にカレッジの亀甲羅に詰むようなデックなんて環境にありませんけどね。
どんな構築のデックだろうと火力が低いな、と思ったらプラズマボール入れておけば解決するんですから。
しかしまじめな話をすると、防御力目的でカレッジの亀甲羅を使うくらいなら
消耗品を積んだほうが早いです。
防御力6点が魔力のスクロール、英雄の酒、輝ける蝶の鱗粉を入れているほうが硬いです。
消耗品のほうが対抗され辛いし上記の消耗品でも耐久値4点以上上がりますからね。
カレッジの亀甲羅には一定以下の火力のダメージは効かなくなるという特性があるにはあるんですが、
アイテム枠を失うことで一定以上のダメージに無防備になるリスクのほうが高い。

後攻のときしか効果を発揮しない、という弱点を引いて考えても
消耗品を握っているほうが硬いと思います。
加えて最初に装備品を引けなかった時の事故、装備品を付けた英雄を1発で失う事故、
戦力がひとつの地形に集中してしまう対処にしやすさ、
イニシアチブ-1では後攻が取れない確率は4割程度。
4割に確率でアウトのダイスロールを本陣陥落までに何回振る必要があるのか?
装備品のリスクの大きさの割りに消耗品構築のほうの完成度が高い。
消耗品が強かったのでカレッジの亀甲羅が、というより装備品全体が使わないほうが強かった感じですね。
その中でカレッジの亀甲羅は仕事がはっきりしているので需要があるほうなんですけど。

今回はこのあたりまでにします。
カレッジの亀甲羅の話というより装備品全般の話が中心でしたし
具体的な使用法や装備品破壊では防御アップとディフェンダーは剥がれない特性など
書ける内容はありそうですけど続けると論点がぶれるので。

次回のリクエストがあればコメントで。