東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

苗場の雨水管理

2009年04月25日 | 稲:春作業,苗作り
 朝から雨が降っています。私が管理している田んぼは江戸時代とあまりかわらないように田んぼです。山に沿って水を引いているため、大雨が降ると田んぼや畦が土砂で埋まります。特に今のように稲の苗を作る時期は神経質にならざるを得ません。
 早速今日も仕事に行く前に雨の振りしきる苗場に行ってきました。予想したとおり苗場は雨水で水没していました。

            山や田んぼの畦に沿って流れる雨水


 苗場に水を入れる取水口から大量の雨水を苗場に流れ込んでいました。取水口と言っても、畦際を流れる水をせき止めて流れ込むようにしただけです。雨になると決まって大量の雨水が田んぼに流れ込みます。雨の日に油断しているとすっかり田んぼや苗場は水没してしまいます。

                大量の雨水が流れ込んでほぼ水没した苗場


 苗場を水没させたままにしていると、水底は酸欠になるためせっかく蒔いた籾が死んでしまいます。水深を浅くするために流れ込む水を減らさなければなりません。苗場から雨水を排出するなどの方法をとって適切な水深にします。まずは、苗場に雨水が流れ込まないように取水口をせき止めます。

   苗場に流れ込む大量の雨水        苗場への流れ込み防止後
 

 取水口から苗場に流れ込む雨水を止める方法は、江戸時代と変らない方法です。クワで付近の土を掘って取水口に盛る方法です。要するに土の盛り方で流れ込む流量を調節します。盛った土はもろいため雨が降り続くと崩れてしまいます。毎日のように管理しなければなりません。
 取水口からの雨水制限をすると同時に苗場にすでに溜まった雨水を排出します。排水口を開けて緊急に大量の雨水を排出します。適正な水深になったかどうかは数時間後に再び苗場に来て確認します。

             苗場の排水口から緊急に雨水を排出
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