早朝は大雨でしたが昼には曇りになりました。今日は、瑞穂農芸高校の生徒であるDさんとKさんが田植えの準備作業にやって来ました。Dさんは一年生の時から来ており、今年で三回目になります。最初、昼食をとりながら去年のごはんCUPの裏話を楽しく聞きました。腹ごしらえが済むといよいよ作業の開始です。
今日は田植えの準備作業のうちのお米の苗作りを主にしました。初めに草がまばらに生えている田んぼを荒くクワで耕しました。朝から雨が降ったためかカエルが周りでにぎやかに鳴いていました。
クワで荒く田んぼを耕すDさんとKさん
田んぼを荒く耕すと代かきの開始です。平クワを使ってもかまいませんが、朝の雨のため昼からの作業開始で時間がありません。今回はロータリーを取り付けた耕運機で代かきをしました。最初私が全体を代かきして、彼女達にも耕運機を使った代かきを体験してもらいました。
初めての、耕運機による田んぼの代かき
今や耕運機を使っての農業は少ないようです。彼女達の話によると、農業高校ではトラクタを使うことはあっても耕運機を使うことはないそうです。昔は家畜による耕運の代わりに耕運機が使われましたが、今やトラクタが取って代わりました。
耕運機を操作するKさん 耕運機を使うDさん
耕運機を使った代かきでは、田んぼにわずかな高低差ができます。この高低差を無くすために、とんぼと呼ばれる専用のレーキを使って均します。今日は狭い田んぼで使いましたが、広い田んぼで泥土を押し出すこの作業は結構疲れます。
とんぼを使った田んぼの均し作業
代かきやとんぼの作業していると、いろいろな動物が顔を出します。おたまじゃくし、アオガエル(シュレーゲルアオガエル)、どじょう、ザリガニ、カニ、ケラ、クモなどです。今はアオガエルにとって産卵時期のためさかんに鳴いています。作業中に産卵された卵も見つけました。ふわふわした綿のような中に黄色の卵がありました。作業中にもアオガエルを何匹か見つけました。目がくりくりしたとてもかわいいカエルです。
田んぼの隅にいたケラ(モグラのような手が特徴)
田んぼの高低差を無くすと、苗代を作りました。時期的にはとても遅いのですが、ぎりぎり6月下旬から7月上旬の田植えには使えそうです。今の農家では苗は箱に種まきをして作りますが、今回は昔ながらの苗の作り方を彼女達に教えました。苗代の中心部に泥土を盛り上げるようにして均します。そして、前日から水に浸した籾を適度な間隔にばら撒きます。籾を播き終わると、左官が使うこてのようなもので軽くたたくようにしながら籾を泥中に浅く沈めます。
籾を播く場所を盛り上げる 籾を適度な間隔にばら撒き
作業が終わると、田んぼそばの小川でクワなどの農具を洗います。そして、自分の足や手についた泥を長し落とします。昨日からの大雨でとても水量が多く、農具を楽に洗うことができました。
田んぼ脇の小川で農具や足を洗う
今日の作業が終わると、ついでに麦畑に行って小麦、大麦、裸麦などの麦を見学してもらいました。小麦は見たことがあっても大麦、裸麦、二条大麦は初めて見たとのことでした。最後に、田んぼを見下ろす場所で写真をとりました。
作業した田んぼを見下ろしながら写真撮影