●昨夜の大河ドラマ「真田丸」は、真田の知将正幸がなくなりました。最終回まで3か月もあるのに、三谷幸喜脚本ですから、展開にスピード感があります。映画「真田十勇士」を観た後だけに、もう少し知将の、蟄居・幽閉後の生涯を観たかった。世捨て人「正幸」が、幸村をどう軍略家として育てたのか。興味のあるところです。
●今議会で、一般質問でも取り上げた、野球場の防球ネットの請負工事契約締結議案は、賛成多数で可決しました。ひとまずこの問題は決着しました。硬式球の使用許可を長く待っていた関係者にとっては、朗報と思います。工藤日出夫の反対討論を添付しましたのでご一読いただき、ご遠慮なくご批評をお寄せください。特に正義感というほどの高級なものではなく、貧乏人の息子が議員になり、苦労して育ててくれた両親と借金で地獄を見た自分に正直な気持ちで討論しました。(クリックすると拡大します)
●私は、年度当初予算審議から一貫して、この事業と予算(1億8千万円のうち8割以上が借金)を問題視してきました。13年前に市議会議員に立候補したとき、選挙公報に記載した私の政治理念は「生活者起点、納税者納得の生きる喜びに満ちまちづくり」でした。ドラッカーだったと記憶していますが(間違っていたらごめんなさい)、非営利組織の最大の顧客は「寄付者」であると。非営利組織は、寄付者の理解と支援がなければ運営はできない。いかに、寄付者が寄附をしようとするサービスを市民に提供するかであると。同列に論じられないが、公共自治体も非営利組織であるなら、最大の理解者は行政サービス受益者の前に、「納税者」の理解を常に得られる財政運営でなければならないと考えました。それが「生活者起点、納税者納得」にした理由です。納税は義務、寄付は任意の違いはあってもです。
●議員になって13年。石津市長時代から一貫して「生活者・納税者に理解してもらえるか」を、事業と予算の判断でした。個人市民税10%減税や都市計画税の恒久減税には反対しました。今となっても、自己財源の少ない北本市に、都市計画税の減税は市の財政に影を落としているはずです。西口改修工事も当初の構造設計だけでなく、財源と財政の在り方に欠陥がありました。学校の耐震化・大規模改修工事も、人口減少・生徒児童数の減少化を見れば、20年30年先を見たビジョンは必要であったろうと。庁舎建設委員の時も、建築物の耐用年数を50年から60年間とするなら、2棟方式で1棟を50年以上持つ高耐用建築に、もう1棟は20年から30年間準高耐用(こういうのあるかどうかわかりませんが)物件で、人口変化に合わせて減らせる構造を提案しました。
●また、駅東口に再開発でマンション、ショッピングセンター、病院と事務所(市役所)の複合ビルを、PPP(パブリック・プライベート・ パートナーシップ:公民連携)で整備し、市役所スペースを買い取るか、テナント方式を考えていました。現在の市役所用地は民間に貸し出しここでもPPPで、ほとんど財政負担なしで児童館や保育所を整備する。さらに、育児休業給付金補助事業、コウノトリの舞うまちづくり、中学2年生全員を派遣する海外ホームスティ事業、荒川の水辺プラザ事業、多額な費用(地元負担)の新駅計画などに反対しました。反対の判断基準は、「生活者起点か、納税者が納得するか」を基軸に、事業の将来的影響を加味しました。
●とまあ、「使う市民が限定的な防球ネットに、1億5,500万円は費用のかけ過ぎです。市の財源は、まず市民の命を守ること、生活を守ることに愚直に充てるべきです」と、16分間反対討論しました。子供のころの貧乏時代、両親が子沢山の家族を養うのに苦労したのを見ています。自分も出版社を経営し、多額の借金抱えへ、全額返済するのに10年以上家族に苦労かけました。借金に、いい借金とか、悪い借金とかはない。借金は負債だという事実だけです。市の借金は、世代間の公平性などという人もいるが、生まれてもいな世代が返さなければならい理由などない。こんな不条理なことを訳知り顔で、世代間の公平性で賛成していいとも言えない。というのが工藤日出夫の貧乏臭い小市民派の政治信条です。借金は必要最小限に…しましょう。最小限の費用で、硬式球の許可ができる方法があったと、いまも悔いを残しています…。