●10月も今日で終わり。今朝の毎日新聞朝刊埼玉版。川口市のいじめ問題が大きく報じられています。「僕はサッカー部の友達にいじめられている」いじめが原因で3度自殺未遂をした男子中学生が担任等にいじめを訴える手紙を提出していた。母親が毎日新聞に示した。その手紙が写真で掲載されています。記事によると、市教育委員会が設置した第三者委員会は「説明や経過報告もない。聴き取りもない」まさに沈黙。学校は調査でいじめが確認できなかったと親に伝えた。母親と生徒は学校に不信感を強めていると。
●新聞記事からだけで判断をすることは難しいが、滋賀県大津市で起きたこの種の問題で、教育委員会や学校の対応に批判が出て、地方教育行政法を変えて教育長の権限を強化したが、依然としてその結果が出ていないようだ。手紙の内容を一つひとつ事実確認すれば、真実は見てくるはずです。学校や教育委員会の調査が無理ということで第三者委員会を設置しているが、教育行政や学校にそんたくするようだとこういう結果になる可能性はあるでしょう。基本的に子供の命を守るという固い決意がなければ、この問題は解決しないように思います。
●今我々健康福祉常任委員会は「自殺防止条例」の制定に向けて検討している。この中で学校の責務について、他市の条例を見ても具体性がなく、その実効性に課題があると私は見ている。子どもの自殺は減ることがなく依然高水準であります。川口市の例を見るまでもなく、大津の事件が生かされていないと思う。教育先進国といわれるスウェーデンなどはいじめは「犯罪」と定義し、教育委員会や学校が対応するのでなく、司法が捜査すると聞いたことがあります。日本も、教育的指導の限界を客観的に認め合い、根絶に向けた対応が必要であると思います。子どもが、いじめが原因で命を落とすなんてことは、絶対にあってはならないことです。