●今日は憲法記念日です。今の憲法は、占領軍に押し付けられたと言いますが本当でしょうか。自分は戦争が終ったときに3歳でした。戦争中の悲惨な記憶はありませんが、戦後の、戦争による悲しい出来事や苦しい生活は体験しています。ですから「戦争放棄した平和主義」や国民が抑圧された帝国憲法より「国民主権」がいい。基本的人権が尊重されることも、普通の国の国民の権利です。これは、何百万人の尊い命(戦争犠牲者)と人権を抑圧された戦中の「反省」の上に立って「勝ち取った」ものではないでしょうか。私は「押し付けられた」というより、反省し平和な国を作れと「叱咤激励」されたのでは受け止めています。
●今年の記念日は、自民党や維新の会の憲法改正に対する声高な中で迎えています。参議院議員選挙で、憲法改正の要件である第96条(憲法改正に衆参の国会議員3分の2の賛成で可決)を2分1に改正するといっています。今朝の毎日新聞の世論調査では賛成42%、反対46%とやや反対が多くなっています。NHKの世論調査では、反対が減り、「どちらといえない」が増えていると報じています。自民党は、参議院選挙で公約にして国民に問い、賛成派で国会の3分の2を目指しているようです。
●改憲の議論や必要性は認めても、96条の改正には慎重であるべきはないでしょうか。憲法は国会議員など国民の権利を擁護する立場にあるものを抑制する最高法規ですから、変更の手続きは厳しく3分の2を維持すべきと思いますが…。自民党副総裁の高村正彦氏は、衆参で3分の2は重すぎるといっています。高村氏は、2分1で軽くすべきと言うことは、憲法そのものの値打ちを「軽く」すると言うことでしょうか。自民党は9条を改正し、軍事力を明記し、国際貢献するように狙っているようですが、憲法が軽くなると言うことは、国民の「命」も軽くなるということにつながらなければいいが…
●毎日新聞「みんなの広場」という読者投稿欄に、「憲法育ててきたのか反省を」と新潟市の女性が投稿しています。高校卒業間際の日本史の授業で、ドイツはワイマール憲法という民主憲法を持ちながらナチスの台頭を許した。(中略)そして、安倍首相は、「占領軍が作った憲法」と言い、改憲条項の96条を変えようとしています。占領軍が作ったかどうかは問題でなく、その憲法を私たち国民が、議論しながら大切に育ててきたかという反省が必要です。簡単に変えられることよりも、先ず議論しながら、民主主義とは何か、そして民主主義を脅かすものは何かという意識を一人ひとりが持ちたいと思います。というものです。同感です。
●もう一人、小田原市に住む23歳の女性。「平和主義は米の押し付けか」というタイトルの投稿です。私は職場で毎年憲法記念日に、憲法をテーマに考えてきました。そして疑問を持った。今の憲法は連合国総司令部から押し付けられた。だから改正すべきだと言う。私は、本当に平和主義はアメリカに押し付けられたのか。当時の日本国民は「平和主義、国民主義、基本的人権の尊重」を望まなかったのか。そんなことはないと思う。平和な世の中は全ての人が望み、人生まれながらに持つ権利であろう。憲法改正の声が高まっているが、私たちは将来のために国に何を望むのか。平和とは何か。そして「私たちの憲法」とは何か。真剣に考えたい、と書かれています。納得です。
●最近の安倍総理の発言は、聞き捨てならないものが多い。先日も外国で、「世界で最も安全な原子力発電技術をもっている」と売り込んでいましたが、いまだ、福島原発事故の原因も解明されていない中で、核廃棄物の最終処理の確立ができない中で、「世界一安全な技術」といえるのであろう。高い支持率に浮かれているのであろうか。謙虚さや寛容さがないと思うのは私だけでしょうか…。歴史的得票とった猪瀬東京都知事の発言や記者改憲見ても、権力手にいれ傲慢さが見えて嫌ですね。