「不完全な時代」坂村健著より。
これは第5章の「国家と個人」という部分の“「情報弱者」のサポートを”と題して述べられいる個所のワンフレーズだった。
つまりネット環境が整っていればそれなりに、たんに便利だからというものではなく、そこからの情報が得られないことによって、被害を被ることさえありうるという意味でもあった。
現在は、変化のスピードが早くなっている。それに対応できるのはネットでもあった。しかし、誰もが同じように情報を得られるわけでもなかった。
たとえば、火災報知機の設置にしても、家屋によって全部でいくつ必要で、いくらくらいが目安だと分かれば業者がきても安心できる。しかしそんな情報は役所は出していない。
とくにお年寄りにとっては、情報弱者になりやすいか、役所だけでは不十分な対応も多くあって、そのサポート体制を作るべきだという考えもあった。
新時代の福祉としては、国がどういうサポート体制ができるのかを考えていくべきだった。そんな面でまだまだ「不完全な時代」なのだろう。