とぎれとぎれの物語

瀬本あきらのHP「風の言葉」をここで復活させました。小説・エッセイをとぎれとぎれに連載します。

モネの家

2010-09-25 22:56:33 | 日記
モネの家






 クロード・モネ(1840年 - 1926年)は日本人にも広く親しまれている「印象派」を代表するフランスの画家である。「光の画家」の別称があり、時間や季節とともに移りゆく光と色彩の変化を生涯にわたり追求した画家であった。
  晩年彼はジヴェルニーに定住する。そこはパリの北西およそ80キロ。ノルマンディー地方に抜ける道の途中にある。私はモネの画集で花が咲き乱れる自宅の絵を見たことがある。
見た途端、私はそういう家にすごく憧れるようになった。
 上の絵はモネの家ではないが、私の好きな絵の一つである。
 咲き乱れているのは、タチアオイの花のような感じがする。それともバラだろうか。違っていてもいい。それは問題ではない。私は、こういう家に一日でもいいから住んでみたいと思っている。
 家の周りにせっせと花を植えているのもそういう夢の表れである。もちろん絵のような花を楽しむには植物の管理という大変な労働が必要となる。私はちっともそんなことは厭わない。
 こういう家でのんびりしたいのかというと、そうではない。バリバリ仕事がしたいのである。作物を作り市場に出したいし、近所の子どもたちを集めて塾のような活動もしたい。孫が通学するのに遠くて苦労するかもしれない。娘夫婦の通勤、買い物にも不便だろうと思う。でも、別居はしたくない。反対を押し切って移り住みたいのである。
 この絵は水彩画である。淡い踊るような色彩に溢れ、限りなく私を手招きする。 

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