医者から詳しく聞かされない医療情報:セカンドオピニオン

誤解と批判を恐れない斜め後ろから見た医療情報

乳製品からのカルシウム、ビタミンDの摂取は乳ガンのリスクを低下させる

2006年01月07日 | 
9月7日に小児期と青年期の牛乳摂取量が多いと加齢後の骨折率が下がるという論文を紹介しました。今回は、乳製品からのカルシウム、ビタミンDの摂取量が乳ガンの発生率を下げるという前向きの調査の結果です。

Cancer Epidemiology Biomakers & Prevention. 2005;14:2898.
(インパクトファクター★★☆☆☆、研究対象人数★★★★★)

1992年から1993年にかけて食事、ビタミン・ミネラルのサプリメント使用、病歴、生活習慣に関する詳細な質問票に回答したなかから、癌の既往歴のある女性と食事データが不十分な女性を除外し、閉経後女性68,567人が対象となり、2001年8月までの前向きの調査でこのうち2,855例に乳癌の発生が確認されました。

食事によるカルシウム摂取量が1,250mg/日以上と報告した女性は、同摂取量が500mg/日未満の女性より乳癌のリスクが低かったのですが、(相対リスク0.80、P=0.02)。サプリメントからのカルシウム、ビタミンDの摂取量は乳癌のリスクとは関係がありませんでした。

摂取量最高群は摂取量最低群に比べ乳ガンの発生率は、食物中のカルシウム量で67%、乳製品カルシウム量で73%、食物中ビタミン量で74%低下していました。

「食事中のカルシウムや乳製品に含まれる他の成分が閉経後乳癌のリスクをに低下させ、主に低脂肪食品によるカルシウムおよび乳製品の摂取量の多い閉経後女性は乳癌リスクが低かった」と結論づけています。

サプリメントからカルシウム、ビタミンを摂取しても乳癌の発生率は低下せず、食事中のカルシウム、ビタミンが発生率を低下させていることは興味深い結果です。


最近多くの方にお立ち寄り頂いております。誠にありがとうございます。ところで、ここの↓ポチッをお忘れでないでしょうか。宜しくお願い致します。
今は何位かな?

ブログランキング


ブログランキングくつろぐ


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« カプセル型胃カメラ | トップ | ジェネリック薬品 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

」カテゴリの最新記事