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医者から詳しく聞かされない医療情報:セカンドオピニオン

誤解と批判を恐れない斜め後ろから見た医療情報

病院・診療所の診察料(その2)

2006年05月22日 | 総合
医薬分業が進んだために私たちの医療費がどこでどれだけ使われるかが明らかになってきました。これまで薬剤料、薬局で支払う調剤料などについてお伝えしてきました。今回は病院や診療所に支払う診察料についてです。

まず初診料です。
初診料は2,700円で、6歳未満の子供の場合はこれに720円加算されます。もちろん患者さんが支払うのはこのうちの3割です。

深夜(午後10時から午前6時)や休日の初診の場合はこれに次の料金が加算されます。
平日深夜 850円
休日深夜以外 2,500円
休日深夜 4,800円

小児科分野での激務が原因で小児科医の需要と供給のバランスが崩れていることを是正しようと、小児科を標榜している病院や診療所での6歳未満の子供の場合は、上記の料金ではなく次の料金が加算されます。
平日深夜 2,000円
休日深夜以外 3,650円
休日深夜 6,950円


次は再診料です。
再診料は病院と診療所で料金が違います。病院の場合は570円で、診療所では経営に配慮されているために710円と設定されています。6歳未満の子供の場合はこれに350円加算されます。

深夜(午後10時から午前6時)や休日の再診の場合はこれに次の料金が加算されます。
平日深夜 650円
休日深夜以外 1,900円
休日深夜 4,200円

初診料の場合と同様に、小児科を標榜している病院や診療所での6歳未満の子供の場合は、次の料金が加算されます。
平日深夜 1,350円
休日深夜以外 2,600円
休日深夜 5,900円


次は処方箋を出した場合の処方料です。
処方料は調剤料とは異なり処方箋という書類の交付料です。血液検査や画像検査をした場合はこれらの料金以外に検査料がかかりますが、それらについては別の機会にお伝えします。

処方料は、7種類以上の薬を処方した場合は290円、7種類未満の場合は420円です。この設定には、多くの薬を処方した場合の病院や診療所のもうけを少なくすることで、多くの薬を処方することを抑制しようとする厚生労働省のねらいがあります。さらに診療所と200床未満の病院では、28日以上の処方に対して月1回に限り650円を加算することができます。これは長期処方を推進して再診料など医療機関に入る医療費を抑制するためです。

病院で月2回の再診を受け2種類の薬を14日処方してもらう場合は570円(再診料)+420円(処方料)+570円(再診料)+420円(処方料)=1,980円であるのに対して、月1回の再診を受け2種類の薬を28日処方してもらう場合は570円(再診料)+420円(処方料)+650円(加算料)=1,640円と医療費を抑制することができるからです。ただし、医療機関側からみれば月に2回来院させることもできるわけで、このあたりは医療機関の裁量にまかされているため、患者さんの側から1か月分処方して下さいとか、2か月分処方して下さいと意思表示しないといけないことになります。

3歳未満の子供への処方では30円が加算されます。

これらの料金体系を知れば、どのように診療所・病院にかかれば経済的(効率的)かがおわかりになるかと思います。

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コメント (1)
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