橡の木の下で

俳句と共に

第26回「橡の芽投句欄」選後鑑賞

2022-04-27 22:29:36 | 小・中学生の俳句募集
第26回「橡の芽投句欄」選後鑑賞 
             亜紀子選



一席    
     岐阜 中一 前川慧伍
先生が汗を流して雪かきを
 
 この冬は雪が多かったです。そんな日には先生は皆より早く出校して除雪をしてくださったようです。その姿を俳句にしたというところに心があります。

二席    
     吉岡 中二 飯田楓乃音 
口笛が春一番に乗ってくる 
 
 春一番の吹く日に誰かの口笛を聞いたという意味ですが、大風に聞こえてくる口笛は人ではなくてもっと大きなものが季節を告げる合図をしているような感じがします。

三席

     東京 小二 大空航
雪だるまベランダに雪はこんだよ 
 
 マンションのベランダに雪だるま。雪はこびはたいへんです。大きいのができたかな。



秀逸 
     吉岡 中一 佐藤花音
牛匂う春一番の記憶かな

     東京 小一 はせこうたろう
ふとったねこおもちみたいにふくれてる

     岐阜 中一 福井心満
弟と登校前に雪合戦

     岐阜 中一 渡邉青空
屋根の雪おろすドサっと良い音が

     岐阜 中一 各務希々花
雪降る日屋上で空を見上げてる

     岐阜 中一 小田垣理子
マフラ|に顔をうずめて風を切る

     岐阜 中一 藤田未唯
雪降るとつもれと願いねむる夜

     岐阜 中二 園川歌音
雪だるま家のげんかんマスコット 

     横浜 年長 吉藤康太郎
はつもうでままはだいきちぼくはきち

佳作   
     前橋 小二 品川麻実
校ていの茶色いかれはサクサクと

     東京 小五 吉藤心菜
外に出て一声出せば息白し

     東京 年長 吉藤菫
ゆきがっせんいとこのせなかにかくれたよ

     東京 小三 吉藤蒼一郎 
雪の夜景色ながめるろ天風呂

     久留米 小二 大野みずき
強いかぜまどのすきまからへやにくる

     岐阜 中一 池戸雅斗
隙間風こっそり中にはいってる

     岐阜 中一 吉井悠吉
北風に背中押される登校か

     岐阜 中一 伊藤桃佳
鬼は外コロナに打ち勝つ節分だ

     岐阜 中一 井戸悠陽
風が吹きジャージを通る冬の朝

     岐阜 中二 田島乃愛
不思議かな雪の形に魅せられる

     岐阜中二 神谷祐香
争だつ戦特等席はストーブ前

     吉岡 中二 橋爪一平
春一番長き一年歩み出せ

     吉岡 中一 山岸奈々芭
鶯が鳴きだしそうなぬるい風

     四日市 小五 榊史帆
もみじの葉真っ赤なものもうすいのも  
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