橡の木の下で

俳句と共に

第一回 橡の芽投句欄 選後鑑賞 

2016-01-01 07:40:23 | 小・中学生の俳句募集

選後鑑賞  亜紀子

夏休みあっというまにさよならだ 神宮涼佑

落ちるかな雷光るろ天風呂    神宮涼佑

 小学校五年生の夏休み。朝のラジオ体操に始まり、部活、プール、友達と遊び、家族旅行や、もちろん宿題も。あっという間ですね。

 真夏のろ天風呂はいい気持ち。でも雷はあぶない。ちょっと恐い。

 

風が追ふ夏のたんぼのおにごっこ 豊田風露

 田んぼを渡る風。次々になびいていく稲の緑がすがすがしい。

 

帝釈天はだしで歩く木のろうか  田口煌太郎

 サンダルをぬいで上がったお寺のろうか。足のうらがひやひや。

 

入選

夕焼けがエイサーおどり照らしてる 富岡 小五  高間舞音

終戦忌ざんざざんざと雨が降る   盛岡 中三  大出俊友

かたつむりさわらないでとおこってる  東京 小一 武元怜

サッカーで汗を流した夏休み    富岡 小五  落合拓馬

くやしいなうんどうかいで五とうしょう  可児 小一 庄田小春

ゆでたての枝豆うまし祖母の家   西宮 中三  工藤瑶子

ひまわりが太陽を見てわらってる  久留米 小四 大野慈峰

せみの声かすれて止まり終わる夏  富岡 小五  茂木美祐

まどの外一人切ない雪だるま    富岡 小五  茂木峻

夏の欲一攫千金砂金とり      東京 小六  榑松はる香

夏の海しおのにおいと波の音    富岡 小五  細野友菜

真夏だなたくさんとれたよカブト虫 富岡 小五  中山駆琉

砂浜の白い貝がら夕涼し      奈良 十三歳 中谷彩音

夏休み大阪城に出発だ       富岡 小五  神戸理子

ともだちとキャンプにいったよまくらなげ 東京 小一 厚地美彩子

パチパチと秋刀魚の香りがこうばしい 富岡 小五 黛凌雅

あじさいが雨のしずくでおどってる 富岡 小五 佐藤杏

雨がふりさんぽびよりのかたつむり 富岡 小五 桐渕可奈

すいか割り甘い香りにハチが寄る  富岡 小五 五十嵐仁己

運動会今年はゆうしょう目ざすんだ 富岡 小五 井下真緒七

海ボタルグラスの中の小宇宙    野洲 小四 立林侑馬

足もとがギンナンくさい帰り道   富岡 小五 齋藤 樹

ばあちゃん家飛蝗といっしょに墓まいり 岐阜 小五 豊田椎乃

せみの声夏を感じるだいいっぽ   富岡 小五 青木大夢

踊りだすなびくコスモス秋風に   富岡 小五 安藤舞

団役員運動会でかつやくだ     富岡 小五 茂木花

客船でいろんな島へ出航だ     富岡 小五 市川雅也

夏の海沈む夕日は宝物       富岡 小五 中嶋海智

夏休み海が宝石ひかってる     富岡 小五 石井美空

夏休み光った海だエメラルド    富岡 小五 吉田安里

夏休みたてしな行った雨ときり   富岡 小五 恩田実夢

さくらんぼパクパクたべておいしいな 富岡 小五 古矢愛都

雨上がり水たまりに虹かかってた 富岡 小五 深澤百華

夕立がザーザーザーザー波の音  富岡 小五 粕谷知希

夕ぐれのすすき畑もきれいかな  富岡 小五 金子遥香

ガッツポーズ宿題おえた夏休み  富岡 小五 大橋怜斗

夏祭りドーンとさいた空の花   富岡 小五 山田萌巴

すずしいなはるなの神社夏休み  富岡 小五 富沢茉音

夏終わりせんこう花火パチパチと 富岡 小五 神戸りん

たきの音部屋にひびくよ夏の朝  富岡 小五 田沼優月

逆さひうちちとうに映る秋の尾瀬 北群馬 小六 邑上冬実

大慌てしお水飲んだ夏の海    富岡 小五 古市蓮

ひぐらしのその音林にひびかせて 富岡 小五 細野悠貴

シュワシュワだほっぺにしみるかき氷 富岡 小五 臼田丈彦

春風と一緒に出会いもやってくる みよし 中一 伊與夏子

夕やけとすすきのコラボぜつみょうだ 富岡 小五 伊丹奏人

日本晴れ祭りさわぎの運動会   東京 小四 鳥越大暉

七五三たのしかったよしょくじ会 各務原 小一 領木乃愛

稲荷社の白狐も迎う菊日和    吹田 中二 伊達涼華

 

 

 

橡の芽投句欄に寄せて   亜紀子

 第一回橡の芽投句欄にたくさんの俳句を送っていただきありがとうございます。この欄ではまずことばの五七五のリズムを大切にしています。次に春夏秋冬、暑い寒いの日々のちがいを見つけることも大事です。今回の作品はみな会報にのせたかったのですが、紙面のつごうで上位入選作のみとなりました。別に全句のプリントがありますのでご自分の句を見て、他人の句を見て、楽しんでいただければうれしいです。楽しいこと、かなしいこと、おもしろいこと、びっくりしたこと、きれいなけしき、何でもだれかに伝えたい時には五七五にしてみてください。そしてまたこの次も句を送っていただければさいわいです。

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