goo blog サービス終了のお知らせ 

橡の木の下で

俳句と共に

「路地若葉」平成25年『橡』7月号より

2013-06-27 10:00:06 | 俳句とエッセイ

  路地若葉  亜紀子

 

黄金週間庭に生ふ蕗煮て過ぐる

黄金週間花苗分つ両隣り

ひはの声語尾引き絞る薄暑かな

早口の血筋脈々路地若葉

山あぢさゐ雨に洗ひし顔上ぐる

薔薇のごと芍薬香る夜べの卓

子かまきり何を狩るやら見てみたき

衛士ひとり緑陰深く身じろがず

まだきより巣外保育四十雀

黙し来て黄鶲旅を続けゆく

薔薇夫人作業衣に身をかためをり

微に入りしレースの意匠風かよふ

なぐさみに撒きし西瓜のこぞり出る

巣立ちしか朝の小窓に声のして

洗濯を蝶とたのしむ梅雨干ぬ間

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「一句」平成25年『橡』7月... | トップ | 草稿06/27 »

俳句とエッセイ」カテゴリの最新記事