目を奪ふぬるで紅葉も峡のバス
杉襖無言の冬が立ちてをり
葛枯るる山峡に名の吟醸酒
溜息のごと落葉降るしじまかな
道朽ちて墓域へ出づる紅葉谷
一陣の風の紅葉や滝の前
きりもなく峡の流れに紅葉かな
芋茎干す山川べりに家を構へ
野路菊の坂のつづきに山城址
亜紀子
目を奪ふぬるで紅葉も峡のバス
杉襖無言の冬が立ちてをり
葛枯るる山峡に名の吟醸酒
溜息のごと落葉降るしじまかな
道朽ちて墓域へ出づる紅葉谷
一陣の風の紅葉や滝の前
きりもなく峡の流れに紅葉かな
芋茎干す山川べりに家を構へ
野路菊の坂のつづきに山城址
亜紀子