大雪の朝刊にけふ世を怖る
大鷲の胸毛をなぶる北ならひ
高空の大鷲の目を誰か持つ
大鷲の樹上動かぬ冬もみぢ
迷ひき来し酒面雁の顔隠す
ひしくひの昼の熟寝に時雨虹
大北風や繋船波止にしのび泣き
風波に揉まれて散らず鴨の群
鴨どちの波にまどろむ蜃気楼
喇叭ひとつ吹いて降りくる小白鳥
白鳥のひと声よぎる空の青
亜紀子
大雪の朝刊にけふ世を怖る
大鷲の胸毛をなぶる北ならひ
高空の大鷲の目を誰か持つ
大鷲の樹上動かぬ冬もみぢ
迷ひき来し酒面雁の顔隠す
ひしくひの昼の熟寝に時雨虹
大北風や繋船波止にしのび泣き
風波に揉まれて散らず鴨の群
鴨どちの波にまどろむ蜃気楼
喇叭ひとつ吹いて降りくる小白鳥
白鳥のひと声よぎる空の青
亜紀子