橡の木の下で

俳句と共に

正面

2009-06-30 17:30:17 | 一日一句
恐るるべきは自分。
自らを受け止める、正面から見据えて、軸足を動かさず、体の中心で。
流さない、逃げない、誤摩化してはいけない。
誰もみな独りで生まれおち、独りで消えていく。これを当たり前のこととして。
自らを頼めば、世界がそこから広がる。
光り。

啓蟄や己れの言に驚きて  (平21橡5月号)
青蔦を鎧ふあやふき小家かな(平19橡8月号)

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花にまつわる

2009-06-30 01:15:27 | 一日一句
修道女若しチェリーの花を掃き (平5橡7月号)
盤石の上にもゆるるちんぐるま (平7橡9月号)
十薬や旧き家並の陰ひなた   (平9橡7月号)
山茱萸の花の瞬きひらきけり  (平11橡5月号)
喜びやひとつ二つと蕗のたう  (平17橡3月号)
柊の花のやうにぞありたけれ  (平19橡2月号)

野の花はただそれ自体で過不足なし
A flower is of itself.
時々思い出し、くり返してみる。
雨に打たれて折れぬ花。
夜更けの雨しとど。



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