橡の木の下で

俳句と共に

スケッチ

2009-06-17 12:19:27 | 俳句とエッセイ

like the first little green of spring
your word infused my entire day
with joy
            ーAkiko

春の最初の緑のように
あなたの言葉が私の一日を潤す
喜びで

like the first chilly wind of the season
your word froze my entire week
of early winter
            ー Akiko

季節はじめの冷たい風か
ひと言で私の一週間が凍りつく
冬のはじまり


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余花の雨

2009-06-17 03:00:56 | 俳句とエッセイ
人の世の会ひては別る余花の雨
四月来る傾く日さへ新しき
四月馬鹿二日の嘘は真なる
愴愴と青葉の満つる昼なりき
愛すべし街角のこの山桜 
             亜紀子(橡6月号より)

青葉の茂りゆく頃、さまざまな別れがあった。
昇る陽が日々同じではないように、我々もまた日々新しい感情を味わう。
悲しみはもはや昨日のものではなく、今という時のその瞬時の悲しみだ。
嘆きの最中にいる間より、時経て感知される悲しみがしみじみと深い。
そうしていずれは薄れていく。
時間という流れの中で我々が本当に知り得ているのは、いつもこの今である。



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