ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 





木の下旅館。千葉県香取市佐原イ498
2003(平成15)年7月20日

町並み観光中央案内処(金利)から数軒北へ行ったところの商人宿。「NPO法人小野川と佐原の町並みを考える会」の説明板によると、建物は明治34年(1901)に建てられている。それ以前から船宿を営んでいたという。江戸期から河港商業の町として栄えていた佐原だから、宿屋も多くあったと思われるが、伝統的な日本家屋の旅館として残っているのはほとんどないらしい。説明板には「建物はガラス窓が普及した明治末の特徴が見られる。1階の格子窓下には大正期と思われるタイル張りが、右の壁には鉄板の道案内と天水桶が懐かしさを感じる」とある。電話室なども大正期以降の改装ではないかと思う。外から見ると天水桶に目が行くが、その後ろの「水郷佐原市略図」にも注目ということだ。
2018年10月とごく最近のことだが、ついに旅館業はやめてしまい、とんかつ屋を始めた。今は「お食事処 木の下」の暖簾が出ている。



木の下旅館。2003(平成15)年7月20日

木の下旅館の向かって左隣の家は、1階が全て硝子戸になっているが、今は建築時の造りに改装したのだろうか、格子戸の玄関、格子戸の窓に戸袋に変わっている。写真左端にはガレージがわずかに写っている。今はこれも取り払って古い様式の門になっている。
ガレージの左にあったのが下の写真の建物。バーかスナックだろう。壁はきれいなので撮影時では営業していたのかもしれない。今は取り壊されて、裏の通りに抜けられる路地になっているようだ。
上の写真で右の家は鉄板貼りの看板建築のような家で、玄関上の壁に「パーマ」の字がかすかに残っている。


町並み観光中央案内処と木の下旅館の間にあったバー。2003(平成15)年7月20日

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