ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




四軒長屋。荒川区南千住3-27。2019(平成31)年4月13日

明治通りの清川二丁目交差点から白髭橋の間の北側は広大な東京ガスの工場である。現在は「東京ガス千住工場」はなくなって、グーグルマップでは「千住水素ステーション」など、幾つかの東京ガス関連の事業所名になっているが、分かりやすく「東京ガス千住工場」の名称を使うことにする。その千住工場の敷地の北半分を囲む形で民間の住宅や工場が立ち並んでいる。古い長屋もわずかに残っていて、昔の航空写真を見ても戦災を免れた地区と思える。上の写真の長屋は東京ガス工場の西北、下は東北の、工場を囲む道路沿いで見つけた。
1枚目写真の長屋から左(北)へ3軒先に東京ガスの門がある。すぐ内側に平家の建物があって門に「東京ガスコミュニティルーム」の表札が架かっている。この門が、かつて隅田川貨物駅からの引込み線が工場内に入っていた場所だ。
都市ガスの原料は1970年頃までは主に石炭だった。また、隅田川駅は常磐炭鉱の石炭を受け入れるための場所だった。昭和38年の航空写真を見ると、工場敷地の半分が石炭置場のように見える。その積替えに山谷からの労働者が多く従事していたという話もある。


三軒長屋。南千住3-25。2019(平成31)年4月13日

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