ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




左:清寿軒。中央区日本橋小舟町9。2004(平成16)年2月15日
右:看板建築の民家。日本橋小舟町9。1996(平成8)年5月6日

昭和通りの江戸橋北交差点から東へ、小舟町(こぶなちょう)交差点、人形町交差点を通っていく通りは、特に名称はないようだが、地元の人は「芳町通り」と言っている。『東京路上細見2』(林順信著、1987年、平凡社、1900円)で、著者は当然のようにこの名称を使っている。芳町通りの小舟町交差点から東へ2本先の横町を北に入った所にあるのが和菓子の清寿軒。今は堀留1丁目のビルに移っているが、旧店舗の写真の家はそのままで残っている。
建物は出桁造りといっていい外観なのだが、2階の壁や出桁は漆喰で塗り固めている。「塗家造り」なのかもしれない。清寿軒は1861(万延2年/文久元年)、日本橋堀江町(現小舟町)に創業したという老舗。桜田門外の変の翌年である。現在は7代目。どら焼きが人気だ。

清寿軒の前を右(北)へいくと「たぬき鮨」という古い一軒家のすし屋がある。その裏側にあったのが右写真の看板建築。両端の柱型上部に棒を束ねたようなレリーフが付いている。現在は取り壊されて駐車場になっている。

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