ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




井筒商会。中央区日本橋小網町12。1987(昭和62)年5月24日

新大橋通りの蛎殻町交差点から鎧橋に向かってすぐの、小網町郵便局の横を入ったところ。現在は、白い3階建てのビルの井筒商会から通りの角までが「日本橋小網町ビル」(1993年竣工、9階建)というオフィスビルに建て替わっている。
写真で井筒商会の右は、1986年の地図で、しもた屋、小林金物店、魚射商事
井筒商会は戦前の火保図に載っている。ビルも戦前に建てられたもののようだ。


桃乳舎。日本橋小網町13
1985(昭和60)年6月7日

1枚目写真のところから左へいったところに今も同じ建物で営業している洋食屋。実に状態のいい看板建築である。『東京都の近代和風建築』(東京都教育庁地域教育支援部管理課編集、2009年)によると、桃乳舎は明治37年(1904)にミルクホールとして創業。写真の建物は昭和2年(1927)に建てられた。外観はスクラッチタイル貼りの外壁、2階の窓を洋風の柱やアーチ、バルコニー風の手すりが囲んでいる。上部中央の桃のレリーフが目を引く。

桃乳舎の右は鳳林堂という文具店。今、ストリートビューを見ると取り壊されて空地になっている。取り壊された店舗は改修されて特に見るべきものはなかったが、昭和初期の看板建築のようだった。
日本橋“町”物語>日本橋小網町』に、「大正6年の小網町」の店を列挙したなかに「スワン万年筆の鳳林堂」が上がっているが、その店かもしれない。

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