上砂理佳のうぐいす日記

やっと秋らしくなりましたが、まだまだ日中は陽ざしがきついです。寒暖差で風邪をひかないように★

映画「パラサイト」★

2021-01-09 | うぐいすよもやま日記
先日、日テレ系でやってましたね~。凄かったですね。
吹き替えと、コマーシャルでブツ切りなのが歯がゆい。映画館で観て!
私は昨年、コロナ前に駆け込みで「パラサイト」と窪田くん主演の「初恋」「ファンシー」と続けて観てきました。
初恋もファンシーも、佳作で良かったですよ。
確かに良かったけれど、パラサイトの前には正直、ひれ伏すしかなかった(笑)。
脚本が凄い。映像が凄い。
レベルの違いを感じざるを得なかったです(そんなこと言ったら怒られるのかなー)。
ポン・ジュノ監督は少し前の「グエムル」(2006)をスカパーで見ましたが、ここにも少し若いソン・ガンホさんがお父さん役で出ています。
韓国映画に必ず出てくる(笑)ソン・ガンホさん、国民的名優なんでしょね。日本でいえば役所広司か。決してイケメンではないのに、どっしり存在感が凄い。

「グエムル」は怪物が出てくるちょっと懐かしめのCG映像なんですが、パニック・ホラーだけどちょっと笑える、そして社会風刺。
B級映画かと思いきや、いや見事な作品でした。
「パラサイト」も、ホラー、ブラックコメディ、家族愛、社会風刺、色んな要素が詰め込まれているのに、エンタメとして面白い。エグいけど、後に余韻が凄い。
ポン・ジュノ監督はお父さんが画家だったとかで、幼少期に家に美術書がゴロゴロあった影響か、画面構成が美しく素晴らしいです。本能として画家の才がおありなのでしょう。
一家が住む貧しい街の描写なんて、「汚いのに美しい」という。なんでしょねあれ。
アングルや陰影の付け方、ピントの合わせ方やずらし方、ラストの洪水のところなんか上手いですね~。
あの、泥水が逆流してくるトイレの蓋を押さえつけてタバコ吸う妹とか。絶望となげやり感が半端ない。

追い出されたお手伝いさんが雨の中を訪問してくるところから、急展開ターンでびっくりしてしまいますが、最後まで期待を裏切らない見事さでした。
アジア映画初のアカデミー賞受賞が嬉しいですね。讃えまくりたい。
韓国の格差社会の問題はもうしょっちゅう映画に出てきますが、本国の人はどう思ってるんだろう?そこ聞きたい。
日本も勿論良い映画はたくさんあるけど、韓国映画は「骨太」な感じがします。言いたいことの迫力が違うというか。人間の描き方も深いというか。
日本の映画がオスカー獲るまで50年位かかりそうな気がします。。。まあアカデミー賞が全てじゃないけど。何かが違うんだよね★
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする