イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

その気 何の木 気になる木

2009-04-19 20:33:40 | 特撮・ヒーロー

世の中、年度替りでお引っ越しシーズン。昨日は近くにリフォーム転居してきた知人の引っ越しの陣中見舞い、ついでに子猫の手ほどのお手伝い。

ところが、もう大物は片付いたしそろそろビールにすっか!というところまでこぎつけたところ、突然PCにトラブル発生。土曜だし夜だし、PC設定接続に詳しいアイツに連絡してみよう、ということになり、電話したらまたソイツが「メシ食ったら行く」と言うんですね。

家主と一緒に当然電話口で「メシならこっちにあるから速攻カモン!」のユニゾン(←月河の一存で「酒もあるから」を付加)。

よって深夜のPCトラブルシューティング作業。もちろん、自宅で順調稼動中なPCすらともすればいっぱいいっぱいな月河は、人のPCになんか何のヘルプもアドヴァイスもできないので、後ろでこっそり据えつけたばかりの薄型TV勝手に操作して、片平なぎささんとナンチャンの土ワイとかSmaステーションとかケータイ大喜利など観ながら、キッチンも勝手に使って煮卵作ったりしてただけ。

おかげで一夜明け早朝、家主のご令息お2人と“スーパーヒーロータイム”のナマTV前かぶりつき視聴という、生涯未体験ゾーンへ突入。いつもは、起床在宅していても高齢家族の『サンデーモーニング』を背中で聞きながら台所作業で、裏で回るレコーダーとビデオデッキが楽しみ…という時間帯なんですよね。

先週第9幕終了段階で「これ以上11話摩擦係数高まっていくと視聴意欲失いそうなので、向こう34話はHDD録り貯め」と決めた『侍戦隊シンケンジャー』も、家主令息弟君のほうが「チアキ、ブブカーーー!!(←お父君が大学陸上部OB)」とか大喜びなのに釣られて、アラ不思議、結構スムーズに視聴できてしまいました。

侍としての力不足を自覚する千明(鈴木勝吾さん)がひと皮むけるだけではなく、指導者、親代わりとしての日下部彦馬ジイ(伊吹吾郎さん)の「殿(丈瑠・松坂桃李さん)とは違う個性の千明を伸ばすためにはどうハッパかけるのがいいか」という気づき、開眼物語にもなっているのが良かったですね。TVの前の小さなお友達の、後ろのパパさんママさんを、より意識したお話だったかな。

千明がヤケ酒ならぬヤケゲーセンを出たところに、思いがけず和服でonバイクのジイが待ち受けていて不意をつかれた千明「…え゛?」の素っぷり。人間、あんまり意外なものを目にすると、かえってわかりやすい驚愕仰天のリアクションって出ないもんです。

1幕で流ノ介(相葉弘樹さん)に「親がいい加減だったんだな」と言われ「当たってるだけにムカつくー!」と目をむいていた千明、想像するに千明のご両親はいい加減だったわけではなく、“この時代に侍として育てるということの難儀さにエポケーしていた”のではないでしょうかね。千明としては爺との語らいから、「厳しいけど人生経験の厚みを感じるお祖父さんに会った」気持ちになったかもしれない。

ここぞというときの「オレのモヂカラ(=木)…デカくて、強くて、すんげー広がってる、自由な感じ!」というイメージ表現の語彙が、いかにもゆとり教育世代っぽいのも微笑ましかったし、その“すんげー広がってる自由な感じ”がウッドスピアを棒高跳びのポールにしてしまったのも、千明らしいと言えばらしい。

いろいろあってめでたく“オレも兜折神を任せてもらえるモヂカラ一人前の侍になれた”と気をよくした結果、千明がいい子ちゃんに生まれ変わるのではなく、オフバトルに戻ると依然落書き悪戯坊主のまま、という締め方も後味が良かった

今回の敵アヤカシ・オカクラゲのヒラメキメデス(@『ゴーオンジャー』)風な慇懃無礼くすぐり口調、「空中戦なら負けませんヨー!」と言った途端にビルのカドに背中から衝突してドワー!となり、絶望の雨を降らせる傘を吹っ飛ばされて「わー!!ワタシに絶望がぁー!!」という間抜けさも、戦隊の敵怪人はこうでなくっちゃというヌケのよさ。いままでのアヤカシでいちばん好きかも。

続く『仮面ライダーディケイド』も、思い入れある『龍騎』『剣(ブレイド)』『555』各篇が終了したらもう個人的に卒業でいいかなとも思っていたのですが、なんとなんと、『アギト』完結篇の今日13話が最終回でもいいくらいの感動フィニッシュだったではありませんか。オリジナル『アギト』のアンコの部分があらかた未知なので、この世界の八代あねさん(佐藤寛子さん)が誰に当たるのか、小沢澄子捜査官(藤田瞳子さん)とはちょっと違うような気もするけど…と、先週の前篇から終始半信半疑視聴だったものの、「もうあねさんの悲しむ顔は見たくない」「笑顔でいてほしい」というユウスケ(村井良大さん)の願いがかなって本当によかった。

士(井上正大さん)が伝えた八代の熱意にこたえてショウイチ(山中聡さん)が帰還、「この世界は、この世界のライダーが守る」という着地。士役の井上さんは、世界をひとつめぐるごとにどんどん面構えが良くなってきていますね。そもそも「通りすがりの仮面ライダーだ!覚えておけ」という名乗りは、まさに西部劇のさすらいのガンマンのそれでした。

村人を苦しめる悪を退治し、賞賛されてカッコよく去っていくだけではなく、村にずっと定住し家族とともに生業を持って生きるお父さんお兄さんたちを勇気づけ前向きにさせて、子供たちに“悪に苦しめられずにすむ現在”だけではなく、“未来への展望”をも置き土産に、自分は流浪の宿命に戻って行くのが、『シェーン』『荒野の七人』のような、本当のヒーロー。

人物におなじみ感が出来てきたところで、次週・次々週の『電王』篇は憑依にことよせたコスプレ回かな。『アギト』以上にオリジナル未知なので気楽に楽しもうと思います。ユウスケの村井さんに続き、士の井上さんもそれくらい余裕で鑑賞できる安定感が出てきました。

コメント
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