イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

トゥザヘヴン

2009-04-30 17:17:49 | CM

自分の中での“ラジオ黄金時代”は、自宅労働者になった頃、95年前後から、概ね2001年頃までで、ピーク時には新聞も週刊・月刊誌もほとんど読まず、日中から夜中までニュースも天気予報も交通情報も、地元で聴けるFM3局をローテーションして摂取していたものです。

世紀が替わった頃から、世の中万事“ケータイ・ネット本位制”になり、音楽市場でCDが売れず、徐々に音楽消費の媒体がダウンロード主体になってきたためか、比較的肌理細かく提供してくれていた新譜情報コーナーや、6080年代にスポットを当てたスタンダード曲中心の番組もめっきり減ってしまい、生活リズムの変化もあってなんとなくラジオと疎遠になっていました。

それでも、レギュラーで聴いている番組に送ったリクエストが、耳に馴染んだDJ・司会者さんの声で読んでもらえるとわくわくする、この感覚は何度味わってもいいものですね。

昨日(29日)の朝、NHKFMSP番組『今日は一日戦後歌謡三昧(ざんまい)』、朝900過ぎに突然『青い山脈』が流れてきて「なんだ、今度のSPは懐メロ番組か」とチャンネルを変えようとしたら、昭和歌謡曲をこよなく愛する立川志らく師匠の「昭和歌謡は懐メロではありません」「英語圏ならビートルズに匹敵する、日本人のために日本人が作った、立派な“名曲”です」という熱弁が耳に飛び込んできて、久々に終日ラジオお伴にできる祝日だし、騙されたと思って付き合ってみるかという気になったわけです。

“戦後”間もない時期の楽曲ならさすがに月河も“懐メロ”以上の関心は持てませんが、昭和40年代前半~中盤ぐらいからなら実家にTVもあったし、近所や親戚の大人たちの会話で、どんな歌や歌手が売れていたかの記憶もあり、子供心に、流れてくると心はずんだ曲、見かけると嬉しい、歌マネ振りマネしてみたくなる顔もありました。

NHKオンラインの公式サイトを探し出し、駄目モトでリクエスト送ってみたら、なんと!フルネーム読んで、曲もかけてもらえましたよ。しかもアナタ、天下のNHKの大御所、“女子アナのパイオニア”生きる伝説とお呼びしても良い加賀美幸子アナウンサーの、しっとり落ち着いた美しいお声で。

加賀美アナの声で読まれると、なんかえらく格調高い、NHKアーカイブスに入る級のメッセージに聞こえますな。有り難味倍増。ちゃんとまじめに払おう、NHK受信料(いままでも払ってるけど)。

番組は2500までの超長尺ナマ放送とあって、さすがに夜の深い時間はフル聴けませんでしたが、昭和34年=1959年の第10NHK紅白歌合戦の音源が聴けたのは拾い物でした。懐かしの銀幕スターとしてしかお名前を知らなかった島崎雪子さんや水谷良重さんもしっかり歌手として出場しておられたんですね。今度ばかりは月河に“随伴聴取”してくれた高齢家族たちのほうが、さすがに楽曲はともかく名前や背景を知っていて、いろいろ教えてくれました。

もちろん朝丘雪路さん、島倉千代子さん、シャンソンの石井好子さんなど、いまも現役で歌っておられる方もみずみずしい歌声を披露しています。

この年初出場の森繁久彌さんは、この頃(=50年前)から枯れた感じだったのだなあ。この番組のこのコーナー、故・ナンシー関さんに聴かせてあげたかった。半田健人さんは聴いていたかな。

さて、吉井怜さん扮する明里が女優転向して仰天瞠目七転八倒の演技を連日繰り広げている『エゴイスト egoist~』、ドラマ本編のほうはさておき、草彅剛さんがお休みに入って以来P&GアリエールのCMが流れなくなったなと思う一方、KINCHO関係はオンエア頻度が上がったような気がします。あの会社のCMは昔から、思いがけないタレント有名人を、妙な味付けキャラで起用したり、「結局、何の宣伝なんだ?」と首を傾げたくなる仕上がりにわざとしたり、なんか鼻につくというより、確信犯的に鼻に“つけに来て”いるのが多いですよね。

しかし、まさか茶系ツヤありの、ゴキブリ色のチュニックを着て、アタマに触覚まで付けて歌い踊らされるとは思っていなかっただろうな、舞闘冠(ぶとうかん)の諸君も。

♪一度で二度効く“ゴキブリ用コンバット”、舞闘冠5人が、ゴキブリの好みそうな夜の暗がりっぽいフロアでカッコよくダンスを繰り広げている画面の下では、「エサを食べたゴキブリが死ぬ。」「フンや死骸を食べた仲間も死ぬ。」と小っさーい文字で、しかし考えてみたらさっき食べた昼食がモドってきそうなエグい説明テロップが展開されるわけです。

しかもテロップと並行して、コンバット仕掛けのエサを食べたゴキブリが仲間のところまで戻って来たところでひっくり返って赤くなり(=死に)、一拍おいて仲間もヒクヒクして赤くなり、死んだことを示す白い天使の環っかが頭上に浮かぶ…というかなり即物的な図解入り。

こう言っちゃなんですが、いくらジャニーズ事務所期待の新進ユニットとは言え、舞闘冠程度のヴィジュアルで薄めたり和らげたりできるやわなメッセージではないと思います。北国生まれ北国育ちの月河、東京に住んでいた期間はわずかでしたが、シャレにならないっつうか、人生観変わるくらいのごっつさですからね、ゴキブリとのバトルin台所は。

近所の若いママさんと、幼稚園前の御令息たちはすでに ♪イッチロレニロきく こんばっと~ と浮き浮きダンスのマネっこを始めていますが。

ところで、♪舞闘冠がCM中~ のフレーズが、♪…Cへ夢中~に聞こえるのは月河だけでしょうか。その昔、男女のお付き合い深度をA・B・C・D(中略)・Iで示すのが流行ったことがあり、故・沖田浩之さんというアイドルが……いや、やめとくか。

コメント
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