イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

なぜ描くの?

2008-09-15 00:35:57 | CM

最近、地上移動中や台所作業中に、FMをやめてTVアナログ放送の音声を聞くことが多いのですが、最近のTVCMは、昭和3040年代のようなCMのためのオリジナル曲”が少なくなりましたね。

代わって増えたのは有名アーティストの新曲・旧譜との、所謂タイアップ、あと最近耳につくのは、クラシックやスタンダードナンバーをニューアレンジしたり、詞だけ新たに当てて替え歌にしたもの。

 スタンダード曲の起用は、特に自動車のCMに多いような気がしますが、やはり価格からいって、スタンダードで青春期を過ごし、耳になじんでいる年代が購入の財布を握っていると読んでるんでしょうな。

替え歌系CMで最近いちばんインパクトがあったのは、資生堂インテグレートの♪ ヒッパレー ヒッパレー でした。「ひっぱれぃ」と「いんてぐれぃ」…イキオイをつけて歌えば、似てないこともない。

夏木マリさんの声のように聞こえたので、確かにあの黒目ならばっちりインパクトだわぁと思ったら、TV映像を見ると全然違うモデルさんで、調べたら真木よう子さん。昨年のSPとまったく印象が違うのは、モガ風のボブカットのせいでしょうかね。

月河も20代の一時期クレイジーなくらいメイクにこっていたこともあるのですが、“黒目を大きく、くっきり”をアイメイクで達成するのは本当に難しいです。目のタマの中ばっかりはいじりようがないですからね。

“黒目の大きな目=印象の強い目”と脳内で読み変えて、黒のアイラインを黒々と引いてしまったりしがちなんですが、アイラインを濃く長く、特に目頭~涙堂まで囲むように描くと、目はかえって小さく細く見えるだけで、“欧米人がイメージする東洋人のパロディ”みたいになります。

目のタマ外っかわを“攻めて”、黒目拡大を達成しようと思うなら、黒を使うのは目尻をはさむ上下ちょっとの“区間”だけにしておいて、目幅のいちばん広いところの上瞼に、むしろ積極的に白のアイシャドウを塗るほうがいいです。白⇔黒の対比で黒目が、大きくはならないけど引き立ちます。

あとボリュームマスカラと繊維入りのロングマスカラ(←こっちは目尻のみ)二刀流で、目周りにに“黒のフリル”をつけるのも有効。

 ちなみに、歌声はやはり夏木マリさんだったようです。

 当該商品・当該CM限定のオリジナル曲、特に歌詞に商品名をフル入れたヴォーカル曲が少ないなと思う中で、最近妙に脳内ループしてしょうがないのは♪ クリーム玄米ブラン クリーム玄米ブラン のヤツ。

入浴中とか、単純作業中、ヘタしたら声出して♪くりーむげんまいぶら~ん…と口ずさんでる自分に気がついてゾッと…いやドキッとすることがあります。あのマイナーコードには共産圏の催眠療法みたいな、不気味な催習慣性がある。

“制服萌え”男子の妄想を刺激してやまない、ボウカラーの白ブラウス&薄紫のベストスーツ(しかも脚を高々上げてもオッケーなショートキュロット)のOLさん軍団が、若い頃の藤原紀香さんの缶チューハイみたいな、無意味さ全開のダンスを繰り広げる映像もいいですね。デスクブースも、給湯室のコンロも、あり得ない“一列横隊ダンス仕様”に並んでいるところが、シュールレアリスムのポール・デルボーの絵のよう。

制服OLたちのオフィスでの三時のおやつ、そして給湯室という、リーマン男子およびその予備軍にとっては永遠に秘密めいた未体験ゾーンの妖しさを、うまくヴィジュアライズしていると思います。ヘルシー志向の女性軍本人たちだけではなく、男性上司・同僚諸君の「今度あのクリーム何たら、差し入れしてあげようか」「食いつきがよかったら、その次はお茶に誘って、食事に誘って…むふふ」というマーケットをも、遠回しに促進する戦略とみました。

『白と黒』54話(12日放送)をやっと録画再生。礼子(西原亜希さん)誘拐。それも章吾(小林且弥さん)沖縄出張でひとりになった日を狙って、東京事務所の水漏れニセ電話で単身呼び出しておいての犯行。

51話でヴェリテ社の全権日本代理人を自称する弁護士・佐久間と章吾礼子が面談中、聖人(佐藤智仁さん)に案内させて事務所を不意打ち来訪した大貫(大出俊さん)が、待たされた玄関口でえらく鋭い目つきで室内周囲を見回していたなと思ったら、そういう計画に結びつけたか。53話での一葉(大村彩子さん)→和臣(山本圭さん)→礼子→聖人という“下見ツアー”も、誰を人質にとればいちばん効率よくパニックを起こせ、カネを巻き上げられるかを値踏みしていたのかもしれない。

章吾が下見の対象に入っていなかったのはたぶん、桐生家にとっての目下の唯一の太い金ヅル=ヴェリテ社との契約決断権を持つのが章吾だからで、章吾を拉致っては残るのは烏合の衆で、元も子もなくなると読んだのでしょう。

礼子が「水漏れらしいから東京に行ってみます」と告げたときに、“実生活”代表の家政婦・路子さん(伊佐山ひろ子さん)が「礼子さん、下の階の人って言っても面識はないでしょう、水漏れならマンションの管理人さんにまず連絡するものじゃないですか、おひとりで行かれるなら、本当に下の階の人本人からか、管理室に確認依頼入れて、なんなら合鍵使って見てもらってからでもよくはないですか」とひと言言い添えてくれるとなおよかったですね。本当に桐生家の人たちは全員、世俗な世間知、生存のための常識が薄く、嵐に弄ばれる舟のようにやられ放題。

ヴェリテ社佐久間弁護士と日本支社の田辺はおろか、沖縄・座間味の新研究所出資に、俄かに乗り気になって来た事業家金城さん(←画面に登場せず)すら大貫と示し合わせている可能性まであります。

あと同54話の前半と後半であまりにも物語のテクスチュアが違ってしまったので、できれば前半の聖人、ヤクザ3人組による焼き入れ負傷をおして礼子肖像を描くのくだりから、礼子誘拐に至る後半のエピとの間にもう1エピ何かあったほうがよかったですね。撮影スケジューリングのゆえでしょうが、バケツ三分の一溜まるぐらい流血してまっすぐ立って歩くことも覚束なかった聖人の頭部の裂傷が、後半で跡形もなく治り過ぎ。

1エピ挟むとテンションがゆるんでしまうとすれば、せめて後半の聖人が額に膏薬貼って腫らしていて、礼子の倉への遅刻を不審に思い桐生家母屋に駆けつけたとき、路子さんに「礼子さん?…聖人さん…まぁどうされましたその傷」と驚かれるとかね。どうも負傷お絵描きのくだりが、章吾に手伝わせての礼子の着替え、ポーズ直して礼子の手に絵の具の跡を残す聖人などの細部も含め、突出して高緊張度で、前後のエピから浮き上がり気味だったのが惜しい。

佐藤さん演じる聖人の“やられ場面”“痛みこらえ演技”が好評であろうことを見越してのこのエピソードだったと思いますが、ちょっとやりすぎ、サービスとわかりやす過ぎ。ここらへんの匙加減はむずかしいですがね。

章吾の、礼子を残しての急遽単身沖縄出張情報を一葉から聞いており、かつ東京の事務所にも土地カンのある聖人がこの誘拐にどれだけかかわっているか、救出に手を貸すのか、貸すふりをしているのか、そこらへんのミスリーディングの匙加減も難物ですが、どうも“誘拐企画立案にかかわってはいるが、救出に手を貸すのも本気で、本ボシに逆に裏切り者として狙われる”って展開になるような気がします。

コメント
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