亀ちゃん=寺脇康文さんの電撃卒業発表で俄かに注目度がアップした(てこともない?)『炎神戦隊ゴーオンジャー』GP‐28(8月31日放送)でしたが、軍平(海老澤健次さん)の元相棒・左京さん(消臭プラグの殿でおなじみ今井朋彦さん)がサスペンダーに三つ揃いで紅茶飲んでる以外はさほどパロディ要素なかったですね。右…じゃなくて左京さんの謎解きも(ボールペンに引っかかった以外は)ないし、「はいー?」も予告だけ。
と言うよりも、本家『相棒』が並外れてトリヴィアルフルでネタの宝庫なので、2~3の要素をなぞったぐらいでは「あーこりゃ『相棒』パロだわ」という満腹感は得られませんな。特命係(『ゴーオン』では特犯係)の外でいつも覗き見てる大小コンビに、「ヒマか?」でおなじみニットベストの課長、トリオ・ザ・捜一イタミンズ、ボブカットに眼鏡の鑑識課員、刑事部長に参事官、監察官に官房長。あと“花の里”たまきさんと美和子さん、元彼の鹿手袋くん。ワンカットずつでいいからこれくらい出さないと、『相棒』本歌取りとは到底言えません。とにかく濃くて稠密なのでメンドくさい“本家”ではある。
それより今話はゴーオンメンバーのおとりコスプレが必見でした。軍平は制服制帽のお巡りさん姿のほか、私服刑事姿(←本気でパロるならここもスーツではなくエンブレムつきブルゾンにすべき)ではなんと!前髪下ろしてて、これだけでガツンとコスプレ感。
大翔(徳山秀典さん)の学ラン、美羽(杉本有美さん)のセーラー服、早輝(逢沢りなさん)&範人(碓井将大さん)のチーマーカップル。みんな美味しい。逢沢さんはお顔がふっくら“アイドル童顔”なわりに脚が付け根からめっちゃ細いですね。『マジレンジャー』のブルー麗ちゃん(甲斐麻美さん)の迫力太股と対照的。月河はどっちでもいけるな。どうですかお客さん。
走輔(古原靖久さん)と連(片岡信和さん)の婆さん爺さんは、コスプレと言うよりドリフ系のコントっぽかったですね。
マンホール蛮機が股旅姿、武器でもなんでもないのに長楊枝くわえた『木枯し紋次郎』スタイルとは、お父さん世代狙い過ぎな気もしますが、夏休み最終日ですしね。キタネイダス様と、ゲームになんないだろっていう2人きりの7並べやるのにわざわざ床にしゃがんで胸の谷間ショーアップなケガレシア様(及川奈央さん)ともども、お父さん大喜びの日曜朝になったことでしょう。
炎神ガンパードと、左京さんが一対一で「失敬しました、ガンパードさん」「ああ、任せといてもらおう」と対話するのも新鮮でした。一般人と炎神が、又聞きや割り込みでなく会話する場面って珍しかったと思う。“軍平とのパートナーシップ”ということで接点が持てたのでしょうが、もし連の母上が健在だったらバスオンとの会話「息子をよろしくお願いします」「いいってことよのコンコンチキでぃ!」ってなのも聞けたのかな。
ヒラ警官時代の軍平がゴーオンジャーへの転身を志した回想シーンで「カッコよすぎる…!」ももう一度聞けたし、ラスト近くゴーオンメンバーへの元“刑事”詐称(実は警邏のヒラ巡査)がバレた軍平が「みんながそう思ってるみたいだったからつい調子に乗って…スマン」と左京さんの背中に隠れたときの“おデコ2ショット”も味わい深いものがありました。本当にナイス相棒だったのね。
月河はいまだに、4年前の『デカレンジャー』録画VTRとアバレ・マジとのヴァーサスDVD2作はヘビロテなのですが、やっぱり“刑事モノ”インスパイア路線はハズレがないですね。範人が感激していた“デカ部屋のカツ丼”初め、ベタなところから知る人ぞ知るマニアックな境地まで、日本のTV界において踏襲すべきお手本・“本家”の蓄積量が半端ないですからね。
いっそ本家『相棒』亀ちゃんの後釜候補、ファンの間では枚挙にいとまがないようですが来年3月までのseason 7後の話みたいだし、海老澤さんも選択肢に入れちゃったらどうかな。寺脇さん46歳から、いきなり海老澤さん86年生まれ22歳じゃ設定組みにくいにもほどがあるかな。
でも…↑↑↑↑(記事タイトル参照)ですしね。