イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

肩に鷹

2008-07-22 00:32:46 | お笑い

最近の『爆笑オンエアバトル』が会場入り前・本番前や本番後、ネタ打ち中の映像コメントレポに(測ってみたら)130秒も割く理由はわからないでもないのです。

『お試しかっ!』のチャレンジ漫才など見ていると典型的なように、ネタそのものより…と言って失礼なら、ネタそのものも“さることながら”、お笑いって本番に至るまでの“過程”こそ半端なくおもしろいものなのだと、視聴者が気づいてしまったということがある。

と言うより、これだけ長い間お笑い番組乱立が続くと、客前用に完パケされたネタだけ見てたのでは、ネタが良質で演じが完璧でも、もはや飽き足りなくなってきているんですよね。

710日放送分を録ったビデオテープがやっと出てきたのでアタマから再生すると、やはり桑名の会場に初めて入って「めちゃめちゃ広いやん…」と引き気味になる挑戦者たちとか、ネタ中ほど胸張ってないオードリー春日、パンクブーブーは楽屋では佐藤もメガネなのねとか、結構計量前のこのVに興味持ってしまう。

でも、やはりこの部分をおもしろがる、おもしろがってもらおうとして提供するのは『オンバト』らしくないし、趣旨に悖る邪道だと思う。

この回は結局1477kbパンクブーブーがいちばん安心して見ていられたし笑いの質が気持ちよかった。69日放送の『お試し』新ネタマーケティングで披露したのと同じ“シャックリを止める”でしたが、こちら『オンバト』は同月21日収録、この間にだいぶこなれてスカスカ感もなくまとまりました。

関係ないけどツッコミ黒瀬は、橋下徹さんが政界に去った(去ったって)あと、“東大卒・俳優兼業”の弁護士として、法律バラエティに露出の増えている本村健太郎弁護士に似てきましたな。メガネとアーチ型切り揃え前髪のせいかしら。本村弁護士と言えば「(山崎)邦生ちゃうわーー!!」が持ちギャグ(持ちギャグって)ですが、パンブー黒瀬が邦生似かというとさほどでもないから、人間の顔って微妙。

楽屋映像を見るに、ボケ佐藤も本当は要メガネな視力なんでしょうけど、2人メガネだとおぎやはぎみたいになっちゃうからオフメガネしてるんでしょうね。

kb1位を分け合ったラバーガールは、地方収録大会では3敗なのを会場入り前気にしていましたが、あの低体温なすっとぼけネタ、もう地方でも完全に受け入れられていますね。最近各種サービス業における“モンスター顧客”が問題になっていますが、大水演じるヘンな客はキモい中にもかわいげがあるのと、受ける飛永がいつも通りキレない狼狽しない飄然受け流しで持ち味を出してよくまとまった。「今回は思い切って家賃払わないタイプで」は笑ったな。そんなタイプあったらいまさら思い切ったってすでに満室だってば。

4441kbオードリーは、オリジナリティは毎度感じるんだけど、毎度笑いの質が文句なしの“快”とならない。一部の小劇場演劇にもたまさかこういう芸風があるのですが、どうも“精神科”的なコミュニケーション障害のある人に加療する“メンタルクリニック診察室”を連想してしまう。

「喩えヘタなのか?」とか、お馴染みの「~ほどオマエのこと嫌いじゃねーよ」「へへへへへ」のお約束の箇所で笑いより拍手が耳についたのは、やはり地方収録のノリだなと思います。「ずっと漫才やろうな」ではキャーと喚声まで上がっていた。こういうノリになってご本人たち、得点的には安堵したでしょうが、ちょっと痛し痒しだったのではないかな。

 3469kbヒカリゴケは、演順的にトップ効果もあったかなと思いますが、いつもの叔父甥ツカみでうまいこと軌道に乗せた。月河も客席審査員の経験があるからわかるのですが、地方では“いつもTVで見てるアレ”がナマで観られる聞けると、それだけでスイッと受けの軌道に乗るのです。今回は、“カッコいい人はなんぼでもおる”→高校野球監督ネタに入るまでがやや手間取ったことと、オチ前の”“新興宗教勧誘”が演技うまいだけにちょっと不気味さが独走空回り気味だったことだけ2円安。

残念なのは5445kbぼれろ。前回のオンエアでも思ったのですが、絶対能力がないではないのにたとえば千の風、EXILE、あるいは狩野英孝やハイキングウォーキングなど“有りもの”いじりが多すぎる。

一時期のますだおかだもますだのJPOPモノマネメインでこんな地合いのネタが多かったのですが、“おかだの空回り”という必殺武器に目覚めてから一気に殻を破った。ぼれろも今回2勝め、ひと皮剥けるとしたらメガネのツッコミ小庭にいま少し引き出しがほしい。

昨日の記事で振り返った17日放送分同様、地方収録回独特の甘い温かさによるゲタ感はつきまといましたが、『オンバト』を主戦フィールドにしていこうとする若手くんたちなら、積極的に地方回にもエントリーして、東京・渋谷での通常回との温度差を感じながら演ってみるのは今後の糧になると思います。

特に“笑い取ろう”と振ったフレーズで、笑いではなく拍手とかキャー喚声が飛んでしまうというツラさは、ぜひ味わったほうがいい。あれはTVで観てて聞こえてもつらいよ。

今回のオフエア組では、強いて言えばTVブロス7月5日号に載っていたンスターエンジンはちょっと観たかった。3人組にのうらごからのスピンオフというか、辞め残りというか、とにかくコンビとして再出発した組なのですが、トリオ時代の記憶が申しわけないけどまったく無い(詫)。ヒカリゴケ→オードリーに続く3番手で265kbでは打つ手なしだったかな。東京に帰ってからの挑戦に期待しましょう。

コメント
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