お正月の室内での遊びと言えば、昔はトランプゲームや百人一首、かるた取りなどがありました。
現在ではスマホやテレビゲームで遊ぶ人が多いのでしょうか?
私が子供の頃は父親が近所の人たちと花札に興じていたことを覚えています。
大人には正月休みの楽しみの一つだったようです。
この花札が由来となっている言葉が数語ありますが、ご存じでしょうか?
今日はその言葉を拾ってみました。
「ピカイチ」
先ず「ピカイチ」です。
花札では最初に7枚の札を配るのですが、このとき「20点札(光り物)」が1枚だけで、他が「かす札」だった場合、光り物が1枚ということで「ピカイチ」と呼ばれ、他の相手から40点ずつ同情点がもらえるというルールがあります。
これが転じて、多くの中で一番優れているものという意味で使われるようになったのが「ピカイチ」というこの言葉です。
・花札の光り物(20点札)5種類です。
「シカト」
相手を無視するときに使われる言葉に「シカト」があります。
この言葉は花札のモミジの札の鹿が後ろを向き知らん顔をしているように見えることから、物事に対してそっぽを向いたり無視することを「シカトする」と言うようになったようです。
・シカトの由来となった紅葉に鹿の札です。
「ボンクラ」
いつもぼんやりとして物事がわかってない人を指す言葉に「ボンクラ」がありますが、これも花札を始め、さまざまなギャンブルが行われていた昔の賭博場で生まれた言葉です。
「ボンクラ」とは漢字で書くと「盆暗」となります。
「盆」は「賭博場」のことを指し、「暗」は「負けてばかり」の様子を表す言葉です。
このことから、ギャンブルで負けてばかりの人を「ボンクラ」と呼ぶようになりました。
「ギャンブルで負けてばかりしている人は、いつもぼんやりして物事がわかってないから負ける」ということから「ボンクラ」が使われるようになったとされています。
「三下(さんした)」
「三下」とは、「この三下野郎が!」と使用されるように、相手を見下げて呼ぶ言葉ですが、もともとは、花札などで行う「カブ」というゲームの賭け事に由来してます。
カブは、二枚の花札をひいて、合計が九に近いほど強いという博打です。
二枚合計して「三」や「二」ではほとんど勝ち目がないので、「三」より下の数はまるで価値がありません。
このことから、相手を見下し、馬鹿にする言葉として「三下」という言葉が生まれたとされています。
他にもあるかも知れませんが、今回調べたのはこの4語です。
私は花札の遊び方を知りませんが、ご存じの方で、もし花札をされる場合は、飽くまで遊びでしてくださいね。
金銭や品物などを賭けて勝負を争うと賭博罪に当たりますので、くれぐれもご注意ください。