“熊野古道を歩く”シリーズ第2弾の4回目は「橘本(きつもと)王子」をご紹介します。
39番目の王子「橘本(きつもと)王子」は、藤白峠の頂上から標高差にして250m余り、歩行距離で1.5㎞ほど下った所にあります。
今回の“熊野古道を歩く”では、二つの峠越えがありますが、藤白峠が最初の峠越えで、遠くに見える発電設備(風車)の右側方向に位置する「拝ノ峠」が二つ目の峠越えとなります。
・標高291mの藤白峠から眺める長峰山脈に並ぶ風力発電設備群(風車)です。
・一つ目の峠、藤白峠の頂上にある「塔下王子」を後にして古道を下る細い道です。
・紀州はミカンの産地だけあって、熊野古道沿いには急斜面を利用したミカン畑が続いていました。
「橘本王子跡」
橘本王子(きつもとおうじ)は阿弥陀寺境内にあったと伝えられていますが、遺構らしきものは見られず、神社合祀の際は存在が確認できなかったようです。
その後、境内にあった旧社殿の古材から1437年の棟札が発見されて旧社殿の造営が判明したそうです。
なお、橘本王子と現在の橘本神社とは別の神社ですが、大正時代の初めに橘本王子は橘本神社に合祀されているそうです。