風が運ぶ 散らし文 みずみずしい若葉のそよぎだ
呼び起こされる風景がある…
葉擦れの さざ波のような音楽と
湿った土の匂い 閂の緑青
黴びた木戸の ほろほろ崩れ 釘のてっぺん 赤く燃ゆる
-☆-
清爽にひたるあなたの翳 人目につかない…
閑かに―― 遠く‥ 幽かに――
木戸が カタカタと鳴った
仙女が来たの?
(大宮盆栽町で)
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そっくりの裏木戸がありながら、私には聞こえていなかった風のささやき、足をとめて聴いてみます。
カメラのアングル、捉える目、画家の目ですね。
詩人は、いつからか写真家に変身しました。
東博の写真のころから、カメラの修理が終わったころからでしょうか。
風の陰影礼賛、ロマンをありがとうございました。
「明けゆく後の山見えて 花を見据する雁の それは越路 我はまた 東に帰る名残かな~ぁ」そんな気配です。
お仕事をしながらでも 思わず謡われるのでしょう。 揺れる翳、木戸の奥に幽玄の世界を見ました。
薪能もまもなくです。 雨の予報を吹き飛ばして下さい。篝火のもと 金襴はどのような光りを放つのでしょう。 わくわくします。