別所沼だより

詩人で建築家 立原道造の夢・ヒアシンスハウスと別所沼の四季。
     

風の景色

2007-05-21 | 自然や花など


   風が運ぶ  散らし文 

    みずみずしい若葉のそよぎだ

       呼び起こされる風景がある…

   
   葉擦れの さざ波のような音楽と

      湿った土の匂い   閂の緑青 

       黴びた木戸の ほろほろ崩れ

             釘のてっぺん 赤く燃ゆる

 

             -☆-


    清爽にひたるあなたの翳  人目につかない…

                      閑かに――   遠く‥    幽かに――   

    木戸が カタカタと鳴った    

                仙女が来たの?  

   (大宮盆栽町で) 
   

         

  

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2 コメント

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風のものがたり (boa 1)
2007-05-22 06:04:51
確かに聞こえてきました。
そっくりの裏木戸がありながら、私には聞こえていなかった風のささやき、足をとめて聴いてみます。

カメラのアングル、捉える目、画家の目ですね。
詩人は、いつからか写真家に変身しました。

東博の写真のころから、カメラの修理が終わったころからでしょうか。
風の陰影礼賛、ロマンをありがとうございました。
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陰翳礼賛 ()
2007-05-22 17:52:33
 boa!さん お宅の山から聞こえてきそうな…
 「明けゆく後の山見えて 花を見据する雁の それは越路 我はまた 東に帰る名残かな~ぁ」そんな気配です。
 お仕事をしながらでも 思わず謡われるのでしょう。 揺れる翳、木戸の奥に幽玄の世界を見ました。

 薪能もまもなくです。 雨の予報を吹き飛ばして下さい。篝火のもと 金襴はどのような光りを放つのでしょう。 わくわくします。
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