別所沼だより

詩人で建築家 立原道造の夢・ヒアシンスハウスと別所沼の四季。
     

Utopia of Images

2008-06-05 | アートな時間
 神坂雪佳    百々世草から  原画

  ◎ 京都の浅井忠神坂雪佳  
  アール・ヌーヴォーに感化され、 図案の革新を夢見た浅井。 独特の機知に富む 近代の琳派を生んだ雪佳。 出版という視点からみたとき、 ふたりはみごとな競演を奏でていた。 

   ・京都 ・木版 ・芸艸堂(ウンソウドウ) が ふたりを繋ぐ
 
 浅井 忠   「黙語図案集」 「黙語日本画集」 「木魚遺響」  神坂雪佳  「滑稽図案」 ヌー坊主式:落選、びっくり! 鼻車、 よく嗅ぎ分ける   「海路」 モダンな波紋  渦巻き   「百々世草」 (狛児) 蝸牛に見入る小犬  ほのぼの、ユーモア、のどかな絵。 「春の田圃」 「樵夫」 構図の面白さ  「蓬莱山図」 遙かな距離感。 仙境。  

 

   

                

  「とうか会」 1907年9月10日 芸艸堂  
  (画像上)第壱図:浅井 忠  (下)第弐図:神坂雪佳   図録から 

誌上のユートピア… 小さな空間に、惜しみなく注がれる創意工夫。 色彩にも心がおどった。  
    ブラボー!  
  まだまだ尽きないけれど、 これにて おしまい。 

     

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2 コメント

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百々世草の雪佳 (boa !)
2008-06-08 17:56:14
原画をご覧になったのですね。
印刷物でしかお目にかかったことはありません。細見美術館が多くのコレクションを所蔵しているのですよね。

今回の細見は、開館10周年記念で”江戸絵画の夢と光”と題して若冲を中心にした所蔵品展でした。
出品点数は少ないのですが、光琳、抱一、其一、乾山といった琳派常連から、北斎、大雅、木米、狙仙と多彩でした。近代の京琳派の旗手、雪佳さんは関東にお出かけで留守だったのでしょう。
原画とはご縁がありませんでした。

おかげで、絵葉書は原画を見ない分、違いが気にならなくて、ここに掲載されているものを中心に沢山買って帰りました。口さがない墨彩画の仲間たちへの土産にします。
このモダンと、大胆な構図はどこから生まれるのでしょう。いいものをみせていただきました。

 
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モダンアート ()
2008-06-08 21:56:55
boa!さん うらやましい充実の旅を、お喜び申し上げます。若冲もですか。素晴らしい余韻にこちらまで酔ってしまいます。

 お好きな雪佳は、微妙な色合いなど、ことばではお伝えできません。やはり「モダンと、大胆な構図」に惹かれます。 省略が想像を生み、広がりや深みをあたえて。 原画のもつ繊細で淡い複雑な色遣いまでは、印刷には出ませんね。 本物は色も柔らかく感じます。と言いつつ、記憶はドンドン遠のいていって… 今は図録を飽かず眺めています。波のデザインも感動です。琳派、図案、モダンアート、いろいろ浮かびました。
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