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ドアの向こう

日々のメモ書き 

春深し

2009-04-10 | 自然や花など

   
   乙女椿は満開を過ぎて ポッタリ ポッタリ落ちてくる
    ピンクの夏毛布を 敷くように重ねて  
       だんだん日に焼けて 色あせるのも 寂びたのもすき 


   うちの紫木蓮は 見あげても 高くてうまく写らない 
    山口蓬春 「留園駘春」  全くこの絵のとおりに咲いている  
      大きな花びらが 大空に揺らぐ

           

 

   初夏の日射しに 牡丹が誇らしげに開いた
    夕方 花束にして友だちに届けた 
     黒のうすいニットと黒のパンツ 
      Vゾーンに滅紫ケシムラサキの
             大きなブローチを留めて待っていた
          マダムみたいで ハッとするほどすてきだった 
                     

   濃山吹は  緑に載せた黄色い刺繍のよう。 
    日の出つつじも  つまみ絵のような蕾を用意している

   
   庭にシメがきている   久しぶりね
       もう餌は置かないの   そろそろ渡るころでしょう

  去年の牡丹から   1咲きいでぬ   2牡丹焚火   3女の襟足

 

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白サギの詩

2009-04-10 | アートな時間

  鳥のこころは私のこころ…    無数のさぎを見守っていると、
 そこではまったく白さぎとともにあり  ともにたわむれ  ともに呼吸し  ともに喜び ともに生きている そんな思いでいっぱいなのです
。 
 
 写真家・田中徳太郎さんは16年間も サギのこころを撮してきた。
 
  渡り鳥のシラサギは4月の声をきくと 5~6千㎞も飛び続けて日本にやってくる。 
 ふるさとの森で第一夜、 ぐっすり眠るダイサギの群れは、木蓮の花のよう
疲れをやすめているのだろうか…  待ち望んで安堵する作者の やさしい眼差しがある。
 写真部分 星の軌跡も幻想的、 拡大してご覧ください
 
 シラサギと呼ばれるのは3種類で ダイサギ チュウサギ コサギ。  全身純白の羽毛。 他のは、 毛色が違ってスマートさもない、 アマサギ (頭部や首、背に橙黄色) ゴイサギ (頭や背が黒い。 醍醐天皇から5位の位を授かったという) 

  冬、田や森かげでみかける可憐なサギはコサギ、 漂鳥だ。

 1 春風に毅然と飾り羽をなびかせ、 片脚で憩うダイサギ。 貴婦人のよう。
 (ダイサギの夏羽は、背から みの(蓑)状の飾り羽が出る)


2 ダイサギが人間のひとりものに見えた (作者のことば) 
 ニューヨーク近代美術館コレクション 

 作品はやはり 実物に限るでしょうね。 スキャナーを駆使してみましたが、 おぼつかない技術では、作品の持つ崇高なイメージにほど遠くなってしまいました。 お許しください。

  繊細な濃淡や立体感、 臨場感。 何より田中さんが 「素晴らしい、気高い」と思われた白さや 詩情が出ませんでした。 雰囲気だけでもお伝えしたいと思います。
   
  台風に襲われ巣も吹き落とされ ヒナの群れが地上にうごめいていたり、 農薬に汚染された餌により美しいシラサギが死んでいく、 蛇が忍び寄る…  痛々しい姿もとらえていた。

  シラサギの喜びも悲しみも 自分のことのように思えてならない 
 
写真家は どんなにか苦しみ、 悲しんだことだろうか。
 
 人間がつくる公害のために、 命を落とすサギたち、 人間さえ住みにくい時代になった。

 

 3 竹の小枝に憩うダイサギ。 絶えず、くちばしで羽毛の粧いをしている。 きれい好き 4 眼光も鋭く 厳しくあたりを警戒する親鳥  足下のヒナ  

  白サギに向けるひたむきな愛と執念に感動します。 生誕100年のことし、 自然への警鐘をならしつづけ、 白鷺の美しさを伝えてくださった田中さんの偉業を こころから讃えたいと思いました。   

      

  資料      THE WHITE EGRET  しらさぎ 田中徳太郎  講談社
          白サギの詩  田中徳太郎   岩波書店
          PHOTO SALON 白鷺 天空のファンタジア 
                       田中徳太郎作品集  玄光社 
          シラサギの森   田中徳太郎  あかね書房  
          フィールドガイド 日本の野鳥 高野伸二著 <財>日本野鳥の会
 
     

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