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ドアの向こう

日々のメモ書き 

白い顔

2008-06-25 | イーゼルのうた

  
  今年は 背が高くなったのを切り花にして飾った。 細きうなじ、白き顔して。 独特の強い匂い。 ときおり、 フーと匂い立つ。  個性的な特有の匂いを、 何にたとえよう…  スケッチしながらしばらく考えたが、 まったく思いつかない。  

   しかし、 この歌     

どくだみの花のにほひを思ふとき青みて迫る君がまなざし  北原白秋

  歌の解説には 「官能的な匂い…」 とある。 悪臭と思っていたが、 なるほど。
  「どくだみの強い官能的な匂いを思うだけで、 あの日の、 蒼白になって迫った恋人のまなざしがよみがえってくる」 と。 
  
  恋人の青白い顔とはげしい眼差し。 思い出させる花の匂い。
   白秋は、 別れた人のことを思いつづけていた。

               
           -☆-

道路沿いの十薬

  
  目の前のどくだみは、 清楚である。 
  知的な美少女に思える。 均整のとれた姿も若々しい。 

 葉の流れるような曲線も、 ハートの縁取りの葡萄色も 瑞々しくて 楽しい。 純白の十字花、 夕闇の花明かりが神々しい。

   

コメント (2)
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