別所沼だより

詩人で建築家 立原道造の夢・ヒアシンスハウスと別所沼の四季。
     

ご本宅

2007-05-24 | 犬のブロンコ・ダン

 たとえば 家族と、偶然道で行き逢ったとしましょうか。 でも知らんぷりして、大まじめに急ぎます。 チラとは見ますが 修験者の顔つきでやり過ごす。 家族はあわてて 「おや? どちらへ?」と声を掛けますが。 呼ばれたって返事もしない。 毎度のことゆえ 雑念を払いまして 
 『これから大事なお勤めがありますので…』 上目遣いにそう申し、ちょっと冷たくあしらいます。

 自宅から会社まで、かれこれ30分、2・3の寄り道をしながら向かいます。
 初めのお宅は、いつでも牛乳を用意して待っている。 そこで喉を潤して。 いえ、牛乳は此処と決めたわけではないのですが、 いつの間にかこのように…

 次なる家で お肉などいただいて…  夕べのごちそうをわざわざ私奴のために取っておく …ワオォ~ン ありがたくて泣けてきます。
 終いの家でチョコレートを少し… 身体に良くないと分かっていても いつも待っていて下さるので…  出勤前に必ず立ち寄りました。

 三軒の方々は 私を通じてお顔見知り。よくわたしの噂をしてるようで…
 そうこうしながら、ようやく勤務先のゴルフ場に着くのです。あそこの事務所は冷暖房で機嫌良く一日過ごし、管理人さんとも大の仲良し。 たまに留守居くらいはしていたのかも…

 やがて… 夕焼け空にあはれをもよおし、とぼとぼ本宅へ帰ります。嫌だからじゃ有りません。これでも、気持ちのやりくり… 分かって下さいよぉ

 夜休むのは本宅と決めています。 家族に充分愛されていて、もちろん食事もここが一番! かならず此処で済ませます。 何でしょうね、主人への義理、一家への忠信もありますし… 

 でも、朝になるとまたゴルフ場へ、足がしぜんと進むのです。どうしてか、自分でも分かりかねます。
 ゴルフ場からは 「今日は来ないけれど どうかしましたか?」 「具合が悪そうだから お医者様に見せたほうがいい…」 「お腹を壊してるようだ… 今夜の食事は注意して」 「風邪ひいたらしい… 」などと、まめな電話連絡がきまって本宅に届きます。 医院に連れて行くのも、看病するのも本宅の努め。

 お勤めは物心着いてからずっと、十何年? ほとんど皆勤賞でした。 亡くなったとき、ゴルフ場から花束を持ってお悔やみにこられ、日々ご挨拶を重ねたみなさまもお参り下さいました。 涙、なみだで…

 さて、 わたしは誰かって?  親戚で飼っていた雑種犬ですよ、多くの方に愛されて幸せでございましたな~  写真とは何の関係もありません。 拾われて主人のところに来ました。 
(従姉妹から聞いたサラリーマン犬、この話は真実です)
 
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パリへ

2007-05-24 | アートな時間

     

  チラシ裏面はこちらに

  藝大美術館 パリへ 洋画家たち百年の夢    同時開催の 新入生歓迎-春の名品選-  を観てきた。 油の匂いがやっぱりすきだ。 絵を描く楽しみを教わった、 お馴染みの絵をじっくり。  忘れないうちに、 こっそりUPしておこう。 

  春の名品選 作品リスト それぞれ画像があります。

  メモ  山本芳翠  浦島図   何度も戻って細部を鑑賞  質感 遠近 水晶玉  霞む竜宮
       藤島武二  アルチショ(アーティ・チョーク) 紫の花、 本の黄表紙
       浅井 忠   牽牛花蒔絵手筥   牽牛花…朝顔の別称
       藤田嗣治   メキシコに於けるマドレーヌ    新画風 手製の額 
                       ( 作品全体に漂う キスリングとの交遊)
       小出楢重  立てる裸婦
  
  Ⅳ 戦後の留学生と現在パリで活躍する人びと    
       大島和代  平和への願い- 138のくるみの赤ちゃん 
         全部表情が違う138の顔   愛らしい、 このエネルギーはどこから?
       佐藤利成  LA SERIE“UNVOLUME EXPLOSION OF VIOLET”
                圧倒された  しかし面白い  白菜!

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