退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「どんなビルも『墓碑銘』にしか見えないことと何とも残念なスピンオフ映画」について

2024-05-22 02:39:10 | Weblog
晴れ。上着を着たり脱いだり。

文・加藤純 写真・傍島利浩「日本の不思議な建物101」を見て読む。

8年前の作品ゆえ。
黒川紀章による「中銀カプセルタワー」がまだ健在で。

今回あらためて思ったのは。
「建築」には「そそられない」こと。

もちろんさまざまな「工夫」があるのはわかるのだけれど。
「道端の草花」を見ている方が心が和む次第。

同じ「建築」ならば。
鳥獣虫魚のそれの方が好ましく。

悪いがどんなビルも「墓碑銘」にしか見えず。
とりわけ今後のわが国の行方を思えば余計に。

中田秀夫「L change the WorLd」(’08)を観る。

事前になるべく情報を入れないのが基本のせいで。
この監督だと知っていたら観なかったはず(ある時期以降全くダメなので)。

工藤夕貴は日本語を話すのに苦労している感じ。
福田麻由子がよく彼女は浜辺美波に似ている。

高嶋政伸の怪しさは活きず。
鶴見辰吾は「死に様」で大活躍。

瀬戸朝香のシークエンスの意味が不明。
南原清隆(FBI!)とピンクのクレープカーも同様に。

ラストのおまけも含めていいところなし。
敢えて言えばLの松山ケンイチが「人間らしさ」を見せるところがマシか。
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「『営業妨害』なタイトルの面白い本と前編を超える『奇跡』の映画」について

2024-05-21 03:15:23 | Weblog
晴れ。風邪からの回復には冷房の効いた地下鉄が敵。

ニコラス・ブレンボー「寿命ハック 死なない細胞、老いない身体」を読む。

デンマークのベストセラーで翻訳も全世界に。
わが国で売れているのかどうかは未確認。

それにしても「営業妨害」と思えるほどの邦題の意味不明さよ。
原題は「JELLYFISH AGE BACKWARDS: Nature's Secret to Longevity」。

「若返るクラゲ 自然界に学ぶ長寿の秘訣」と紹介されているが。
「クラゲは若返る 自然界の長寿の秘密」でいいじゃないの。

あれこれの紹介があって実に面白い内容。
すでに知っているものもあったものの。

好ましいのは「マーフィーの法則」のそれ。
詳細は忘れたが「30年同じ研究をすると違う結論が出る」というもの。

科学の世界でも「流行」はあり。
「特定の原因」にこだわり道を誤ることも少なくなく。

おそらく「世界の平均寿命」は上がっているのだろう。
ただしその背後には「若くして亡くなる者たち」がいるのも忘れずに。

金子修介「デスノート the Last name」(’06)を観る。

これまた期待せずに観たのだけれど。
監督が脚本に加わったせいか「よく出来ている」。

ふたりがキラとLになって「戦った」のだろう。
この「システム」をもっと多くの映画に。

マギーのTVプロデューサーがいかにも。
彼に「枕営業」を仕掛けた上原さくらも。

前田愛、板尾創路はカメオで。
「ももくろ」の佐々木彩夏や舘昌美の名前を確認(姿は未確認)。

片瀬那奈の「上昇志向ぶり」がなかなか。
戸田恵梨香が「縛られる」姿はいささか妖しく。

人間のために死ぬ「死神」という存在を登場させたのもグッド。
そこで「人間以上の『人間らしさ』」が浮き彫りになるから。

続編が前編を超える珍しいパターンがここに。
それにしてもLの「甘党ぶり」は「気持ち悪くなる」ほど。
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「『ストレンジャーの観察眼』が素敵な本とかつて流行したマンガ原作の映画と同じ監督の作品」について

2024-05-20 03:37:00 | Weblog
くもりのち雨。午後からパラつく。

能町みねこ「お話はよく伺っております」を読む。

この当時から著者の「観察眼」は素敵。
雑誌の連載が07年から13年まで続いたのもむべなるかな。

自分も以前には似たようなことはしていて。
「そういう世界があるのね」とひとりで納得していたもの。

「どこにも『所属』していない感」が基本か。
いずれにせよ楽しく読める内容。

どこにいても「ストレンジャーであること」。
そういう「視点」は非常に重要であることは確か。

金子修介「デスノート」(’06)を再見。

香椎由宇、瀬戸朝香、満島ひかり、 戸田恵梨香、 五大路子が若く。
ただし物語はあまり面白くなく。

鹿賀丈史、藤村俊二、 津川雅彦らベテランも登場。
中村育二、中原丈雄、皆川猿時、田中要次など。

藤原竜也のライトと松山ケンイチのLとの「対決ぶり」は微妙。
前者が「自分しかない人」であることがわかるのがポイントだろうけれど。

リュークの描写も今となっては何だか。
「最先端」に走ると後世からすれば「古くなる」ということ。

監督作品では「1999年の夏休み」(’88)が思い出される。
「水原里絵」だった深津絵里のボーイッシュな姿よ。

萩尾望都「トーマの心臓」が原作で。
異様な透明感があったことだけを覚えている。
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「『サイコパス』を許す環境の貧しさと『異様な欠如』を抱える者を政治家にしてはいけないことあるいは『男子のみの貧しさ』」について

2024-05-19 03:00:18 | Weblog
快晴。真夏日。

石井妙子「女帝 小池百合子」を読む。

「平気で嘘をつく者」が「オヤジたち」の中でもてはやされ。
彼女のような存在を「許してしまう」環境の貧しさよ。

「この種の人間がいること」を覚えておこう。
「罪悪感を覚えるはず」だという認識は間違っていて。

「自分の倫理観」を他人に「投影」しても仕方なく。
あくまで客観的に相手を判断しなければダメ。

現東京都知事であるのが「怖ろしい」。
「サイコパス」にはきちんと対処しないとどうにも。

マル激を観る。

今回のゲストは「自民党で唯一まともな」村上誠一郎。
宮台真司は相変わらず「加速主義」を説き。

石橋湛山の言葉が沁みる。
「信念」のないところに「政治」はなく。

残念ながら現在の政治家の中に「人材」はいない。
民間人の「大臣起用」を可能にする手段がもっとあればと思うのみ。

もっとも竹中平蔵はダメの印。
「異様な欠如=貧しさ」を知らない人であることが肝要で。

「見識がある者」をどうにかリーダーにして。
とはいえそれを認識出来る国民がいるのかどうか。

ユン・ヨンビン「狼たちの墓標」(’21)を観る。

ユ・オソンとチャン・ヒョクの魅力はわかるのだけれど。
物語がスムーズに流れないのが残念。

いたずらに「血を流す」のはかの国の映画の「良くないところ」。
ほぼ女子が登場しないのも同様に。

ヤクザや警察であろうとなかろうと。
それは「男子の間での争い」でしかなく。

繰り返すがプーチンもネタニヤフもトランプも同じ。
もっと「女子の視点」を参考にしないとどうにも。

貴様如きの「プライド」であれこれやってほしくないもの。
とにかく「男子のみ」では「貧しさ」から抜け出せないのは確かなはず。
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「まだ老化に不慣れであることといろんな人の人生あるいは思わせぶりなだけのツギハギ映画」について

2024-05-18 02:48:48 | Weblog
快晴。まずまずおだやか。

数日前の気温の低い日に戸を開け半袖で寝たせいか風邪の症状が出る。

鼻風邪なのでどうってことはないが。
「以前と同じようなこと」をしているとこういうザマになる模様。

これも「老化の一歩」だということで。
徐々に慣れて行くしかないか。

関川夏央「人間晩年図鑑 2004-07年」を読む。

2004年が網野善彦、ロナルド・レーガン、マーロン・ブランド、
フランソワーズ・サガン、本田靖春。

2005年は星ルイス、阪田寛夫、岡田史子、ロック岩崎、
初代貴乃花、杉浦日向子、仰木彬。

2006年に茨木のり子、宮川泰、今村昌平、吉村昭、
ジョセフ・オツオリ、青島幸男。

2007年は宮本邦彦、石立鉄男、向坂ゆき、ミケランジェロ・アントニオーニ、
イングマール・ベルイマン、小田実、谷口千吉に真部一男。

この中で知らなかったのは3人。
著者と「好み」は合っている方かも。

ウィリアム・ユーバンク「シグナル」(’14)を観る。

「謎解き」が下手か。
「何かが映っていた映像」や「エリア51」ではいやはや。

思わせぶりなだけで終わる感じ。
そこに「ロボットもの」を加える強引さよ。

「町から出られないパターン」も今さらかといった趣き。
結末は有名な映画のそれそっくりで。

「パッチワーク」をするならもっと上手に。
「やってみました」だけなら仲間内でどうぞ。

「自動車のおばさん」リン・シェイのシークエンスはほぼ意味不明だし。
「ホラー映画のアイコン=有名な人」としてしか機能していないのが残念。
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「染色の美しさと『男子による管理社会』の気持ち悪さ」について

2024-05-17 03:31:15 | Weblog
くもりのち晴れ。昼夜の気温差が激しく。

「柚木沙弥郎の染色 もようと色彩 日本民藝館所蔵作品集」を見て読む。

染色作家の名前は「ゆのきさみろう」と読む。
「民藝風」のものよりシンプルな「もようと色彩」の組み合わせがいい。

今年1月末に彼岸へ。
作品はこちらまで。

どこかミロの切り絵を思わせるところもあり。
しばしその美しさを楽しむ。

ルート・マダー「モニタリング」(’17)を観る。

タイトルロールと音楽からしていかにも「ドイツ風」。
基本は「不穏」。

舞台は「階級の分断」がハッキリした世界で。
もっとも「エリート中産階級」も「最適な人間」でなければ「排除」される。

「Ich liebe dich=I love you」が冒頭とラストに。
その「意味の違い」を味わえということか。

内容はタイトルに表されていて。
主人公が「お前たちには魂がない」と言いつつ「家族」の元へ戻るのも覚えておこう。

「老人たちのエリートへの嘲笑」もあり。
「女子銀行員の誘惑」の結果がむしろ「憐れみ」になるのも。

監督はオーストリアの女子らしく。
子どもが赤ん坊を殺すシーンは「やりすぎ」のような。
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「『迷い』が読者を誘う古典小説と『緩い』が楽しめる映画あるいはアメリカの地方の現実に『超能力』で味付けた映画」について

2024-05-16 04:22:12 | Weblog
くもり。夜に少し降る。

ジェーン・オースティン「説きふせられて」を読む。

若き日に自分が信頼するラッセル夫人の忠告を受け入れ。
ウェントワース大佐の求婚を断ったアン。

8年の時を経て思いがけなく彼と再会することになり。
果たしてその結末や如何にというお話。

著者の本領はどうやら「主人公の独白」にある模様。
その「リアルさ=迷い」が読者を先に連れて行く格好。

ヴァージニア・ウルフが本作を評価していたとのこと。
もっとも訳者の評価は信用しないけれど。

アレクサンダー・ウィット「サイエン 最後の戦い」(’24)を観る。

三部作の中では一番盛り上がったかも。
何より88分でこの内容を描ける事実を忘れずに。

もちろん全体的には「緩い」のだけれど。
前二作を観ていると「慣れ」が生じて。

おまけに過去のシーンの引用が記憶を刺激して。
「仲間を死なせながら多国籍企業の悪行を暴く」という切なさもあり。

このチリ映画は悪くないかもと思わせる出来。
ただし全部観ないとそうは思えないかも。

ニック・ラヴ「アメリカン・ヒーロー」(’15)を観る。

放埓な暮らしのせいで離婚した主人公に「超能力」を結び付けた設定がなかなか。
何より彼は息子に会いたくて。

主人公を取り巻く仲間たちとの関係が好ましく。
とりわけ車椅子のルシールとのそれが味わい深く。

ギャングが蔓延る町の「乾いた感じ」がいかにも。
子どもにもクスリを売ることを忘れずに。

知らぬ間に死にかけて一度は「クリーン」になったメルヴィンだが。
中途半端な「ギャング退治」のせいでルシールが撃たれることになり。

その「障害からの復活」が「カタルシス」か。
ラストシーンには微笑むのみ。
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「『歌姫』を育てたプロデューサーの本と何とも素朴な味わいのチリ映画」について

2024-05-15 03:38:51 | Weblog
晴れ。おだやか。

島田雄三・濱口英樹「オマージュ<賛歌> to 中森明菜」を読む。

前者はかの歌姫を見つけ育てたプロデューサー。
デビュー40周年記念の作品。

本作はマツコ・デラックスやミッツ・マングローブが味わうべきものか。
こちらはと言えばアルバムを買ったこともないのだから。

スローモーション」「少女A」「セカンド・ラブ」「1/2の神話
トワイライト 夕暮れの便り」「禁区」「北ウイング」「サザン・ウインド

十戒」「飾りじゃないのよ涙は」「ミ・アモーレ」「青い鳥逃げた
1982年から1985年までのシングルを載せておく。

全部知っていていずれも名曲。
本作にはアルバムの一曲ずつの感想も付いているのでコアなファンはお楽しみに。

アレクサンダー・ウィットキャスト
「サイエン 復讐の森」「サイエン 死の砂漠」(’23)を観る。

基本の物語は「マプチェ族が守ってきた森を狙う悪玉に対する主人公の復讐」。
チリ映画に接するのは初めてかも。

「主人公の『正しさ』」はわかるものの映画としては微妙。
ただし作品の長さがいずれも90分台なのでどうにか観られる出来。

「悪玉の狙い」はコバルトと水。
現代でもスペインが敵らしく。

かの国の森とアタカマ砂漠が見られる。
とりわけ前者がいい感じ。

「文明国による搾取」は大昔から変わらず。
本シリーズはもう一作あるようなのでいちおう確認するつもり。
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「『生命の起源』が深海と宇宙をつなぐことあるいは意外に楽しいシリーズ映画」について

2024-05-14 02:36:32 | Weblog
くもり一時雨。5月半ばとは思えない気温。

高井研編「生命の起源はどこまでわかったか」を読む。

副題に「深海と宇宙から迫る」。
6年前の作品ゆえ現在はどうなっているのかは不明だけれど。

敢えてものすごく簡潔にまとめると。
奇跡的に生命が誕生したとしてもそれが生き延びなければわれわれの存在はなく。

「陸上地熱域」より「深海熱水環境」の方がその可能性が高いのが肝要。
詳細は本書まで。

「専門化のタコ壺」からは生まれない「発想」よ。
この「科学」は何ともワクワクする内容。

「生命誕生の謎」を通じて「深海と宇宙がつながるダイナミクス」が素敵。
その在り様が実は「生命」に似ていることを忘れずに。

ロブ・コーエン「ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝」(’08)を観る。

どうせダメだろうと思っていたらあにはからんや。
面白いじゃないの。

一番のポイントはスティーブン・ソマーズがプロデュースに専念したことか。
アーノルド・ヴォスルーとレイチェル・ワイズを「消した」のも。

ジェット・リーよりミシェル・ヨーがいい感じ。
去年は「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」で活躍し。

リーアム・カニンガムの「マッド・ドック」も悪くなく。
アンソニーとラッセルの「ウォンふたり」も同様に。

「イエティ」のキュートさもなかなか。
この112分はグッド。

花火の使い方も上手く。
物語をドライブさせるシークエンスの配置がいい感じ。
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「『他者』に向き合うことの難しさと飛行船が出て来る残念な続編映画」について

2024-05-13 02:46:57 | Weblog
くもり。夕方から降り始め深夜にも。

角谷詩織「ギフティッドの子どもたち」を読む。

「ギフティッド」というのが結局何を意味するのかがわかりにくく。
どうやらあらゆるものに「過剰に反応する存在」だと理解するのが精一杯。

「発達障害」でもなく「サヴァン症候群」でもなく。
その種の子どもたちがいることを確認する。

いわゆる「普通」という基準が当てはまらないようで。
彼ら彼女らへの「手当て」が必要だとのこと。

手探りながらそれがうまくいくケースもあることの「基本」には。
「他者への理解」ということがあらためて。

実は「ギフティッド」であってもなくても「同じこと」だったり。
われわれが「自分にわかりやすいかたち」でしか相手を理解しないのを忘れずに。

そして「他者」を認めず「自分の思い通り」にしがちなことも。
もって「他山の石」としたいもの。

スティーヴン・ソマーズ「ハムナプトラ2 黄金のピラミッド」(’01)を観る。

「ザ・ロック」時代のドウェイン・ジョンソンが若く。
ただしお話の展開は微妙。

主人公ふたりの子どもアレックスが「狂言回し」なのだけれど。
残念ながらあまり魅力的でなく。

ブレンダン・フレイザーとレイチェル・ワイズはいたずらにキスを交し。
ジョナサン、ジョン・ハナーの「コメディ・リリーフぶり」も活きず。

ロック・ナー、アドウェール・アキノエ・アグバエは悪くないのだが。
彼の「処理」も何だか。

冒頭からこりゃダメだとわかる次第。
敢えて言うなら「群衆シーン」にふむふむといった趣き。

飛行船の登場は「ヒンデンブルグ」を思い出させて。
ちょいと「ファンタジー風味」を付け加えたかった模様。
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