退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「辛い作家と緩い映画」について

2024-10-04 03:03:21 | Weblog
雨。夜に止む。

「ビアス短篇集」を久方ぶりに再読。

芥川龍之介が1921年(大正十一年)にわが国に初めて紹介。
「藪の中」も「侏儒の言葉」もここから生まれ。

前者は「月明りの道」で後者は「悪魔の辞典」。
かの作家は結局「物語」を作れなかった人だということをあらためて。

「今昔物語集」や「宇治拾遺物語」からは「鼻」「芋粥」「地獄変」もあり。
「杜子春」は中国の古典からだし。

さて本作の感想はというと。
「ホラー映画」を作ろうとする人は知っていないとということになりそう。

人の死が非常に「残酷なかたち」で描かれているのが特徴。
今回は「行方不明者のひとり」が印象に残った次第。

ペク・スンファン「妻たちの逃避行」(’21)を観る。

139分というのはいかにも無駄に長く。
とりわけ前半をもっとカットすべきか。

笑いもひたすら緩く。
後半になってようやく盛り上がる趣き。

「逃避行」を仕掛けるチョン・ヨンジュの存在感が圧倒的。
戸惑うウンソ、キム・ガウンの「決意」を促し。

本作に登場する夫たちはあまりにも何も出来なさすぎ。
それなのにやたらに「威張っている」のが何ともはや。

初孫の行方は「未来の男」を妻側に「確保」したという解釈で。
ただし繰り返すがいたずらに長すぎるのが残念。
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