退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「個人的な歴史の一部」について

2011-01-13 02:24:01 | Weblog
晴れ。夕方から冷える。

中村光夫「論考 小林秀雄」を読む。

なるほど小林秀雄は「剛直で真摯な人」であったのか。
こういう「理解」をしてくれる人がそばにいたら安心できることだろう。

「です・ます」の文体通り落ち着いた雰囲気ながら
「情熱の在り処」を正確に読み取るあたりの風情が素敵。

こうした形の「知性」は現在にはないもの。
大岡昇平の「白樺派だ」という印象の引用も興味深いところ。

志賀直哉と似ているという指摘にもうなずくよりない。
この種の本を読むとやっぱり自分が「卒論」を書かずに済ませたのは当然だと思わざるをえない。

ゼミでは梶井基次郎を取り上げるつもりだったけれど
レジュメもないままやろうとしたら途中で怒られたっけ。

たしか安岡章太郎のものを読んで
「こんな立派なものがあるなら自分が書いても仕方あるまい」と思った記憶がある。

若さゆえの「生意気」がなせる業か。
やがて大学を「横に出る」ことにもなり。

そうして至った「現在」は
だらだらと毎日の「記録」をするのみ。
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