退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「女優ふたり」について

2013-12-07 01:31:37 | Weblog
くもりがちな晴れ。帰りにはほんのわずかにパラつく。

「女優 若尾文子」を見て読む。

溝口健二、川島雄三、増村保造といった監督たちとの出会いは
学生時代に「石仏」と言われた少女を映画女優に変えた。

いずれの監督との作品も観てはいるけれど
個人的には増村作品の印象が強い。

「妻は告白する」(’61)「清作の妻」(’65)「刺青」(’66)
「赤い天使」(’66)「華岡青洲の妻」(’67)など

二十代後半から三十代前半にかけて「強烈な意志を持つ女性」を演じ続けた姿を
ソフトバンクのCMでしか知らない若者たちに知ってもらいたいもの。

この「ひらがなの曲線を持つ女優」の声も今思えば独特。
柔らかさの中にも芯のあるメリハリが素敵。

それとは別に。

今回溝口の遺作「赤線地帯」(’56)のスチールを見て
小暮実千代の「色気」にあらためて気付いた次第。

小津の「お茶漬けの味」(’52)で佐分利信の妻を演じた時はいかにも可愛く
その一方溝口の「祇園囃子」(’53)では「姐ぶり」が見事で。

最近身近な若者に「好きな女優は?」と聞かれたので
少なくともこのふたりの名前を挙げておくべきだった。

彼ら彼女らが知る由もないのは承知の上で。
今や時代を超えた映像が簡単に見られるのだから検索すればいいだけのこと。

「映画=栄華」であった時代の豊かさを是非。
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