退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「ふたつの国の残念さを表した本と映画」について

2024-06-17 03:34:03 | Weblog
晴れのちくもり。夕方にスコール。

白井聡「長期腐敗体制」を読む。

「劣化」のさまざまを「記録」する姿勢に頭が下がる。
著者が本気で怒っているせいではあるけれど。

かつての戦時もそうだったはず。
それらを支えたのが「国民」であったことを忘れずに。

本書でとりわけ印象的なのは。
「政策の内容」に関わらず「自民党印」があるとそれが支持されること。

いつまで「昭和幻想」に浸っているのか。
あるいは「御上幻想」だと言ってもいい。

被災地ではそれが「自覚」される一方。
何も起きていない場所でそれらが「維持」されることを忘れずに。

「前提」を疑えないことこそ「知性の喪失」であること。
その程度のことが本当にわからないなら滅べばいいだけ。

キム・ヨンファ「神と共に 第二章 因と縁」(’18)を観る。

前半の緩さが残念。
何より141分というのはあまりにも長すぎて。

後半の「謎解き」になってようやく盛り上がる趣き。
世俗の「因縁」という考え方の「どうしようもなさ」はやはり「納得」のためか。

「こうなったのには理由がある」。
そう思ったとしても「自分が理解しやすいかたち」でまとめるのは微妙。

なぜならそれは必ず「どうしようもないもの」のせいになるから。
そもそも「自分に何が出来るのか」を知らないままに。

それぞれに「信じるもの」があるのは結構。
ただしそれらがいずれも「自分に都合のいいもの」であるならご用心。

本作の基本は「過去と現在の『手打ち』」。
もっともかの国でそれが出来ているとは到底思えないのも事実。

なるほど「ファンタジー」になるしかないかと了解しておく。
「株より土地を買っておくべきだった」というマ・ドンソクの姿も忘れずに。
コメント
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