退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「残念な本と実に素敵な映画」について

2021-04-22 02:29:55 | Weblog
晴れ。汗ばむ陽気。

トム・ヴァンダービルト「好き嫌い 行動科学最大の謎」を読む。

「早川書房」だからと思って信頼していたのにあにはからんや。
何とも「散漫な内容」が延々と続くのみ。

ビッグデータを集めれば「個人の好み」はわかるだろう。
ただしそれは「なぜ好き嫌いが生まれるのか」の説明にはならず。

著者は「それなりの教養の持ち主」ではある模様。
興味を引かれる部分がほとんどないのが残念。

アルフレッド・ワーカー「夜歩く男」(’48)を観る。

ロサンゼルス警察は警官殺しの犯人を探るもののなかなか正体が掴めず。
警察無線をカバーしている犯人は捜査の先手を打つのみ。

音楽が目立たない「セミ・ドキュメンタリー」にふむふむ。
「地下水道」がポイントだったり。

犯人役のリチャード・ベイスハートはフェリーニ「道」(’54)の道化役が有名。
ブリーン警部のロイ・ロバーツの風貌が好ましく。

本作はアンソニー・マンが撮ったシーンが魅力的。
撮影ジョン・オルトンのモノクロ映像が何ともシャープで。

犯人に襲われた人々を集めて「似顔絵」を作る設定が古臭いけれどなかなか。
なにより「79分」という「描写の経済」よ。

アンジェイ・ワイダの「地下水道」は本作の8年後に。
もっともこちらは「戦争絡み」だけれど。
コメント
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