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    by ぷーどる♂ & ぷーどる♀

マツタケの話

2019-10-31 11:02:46 | 食べ物
先日久々にマツタケご飯を炊きました。

DSCN4910.jpg

小ぶりですが味も香りもよくとても美味しかったです。
とはいえ、もちろん国産ではなく今回はトルコ産でした♪

こういう話をすると、
「昔はこの近所の山でもマツタケ狩りができるくらいよくとれたらしい。」
と、そういう話が聞こえてくるのですが、それはどうも本当で、
戦後しばらくの間は、大阪の近郊の山々では、秋の臨時列車が出るほどの盛況ぶりだったようです。

でも今はさっぱりですよね?

で、ここまで読んで皆さんどう思われました?

「やなり自然破壊で山がダメになったのか…」

と、そう思われた方々が多いのではないですか?
でもね、実は正反対で、
山の自然が豊かになった故、マツタケが採れなくなったのですよ。

実はマツタケは、山の土が痩せている方ができやすい。
つまり、荒廃した山ほど収穫量が増えるのです。
だから戦後荒れに荒れた大阪近郊の山々では、マツタケ狩りができるほどだったのですよ。
(以下わかりやすくするために、いささか乱暴な説明になりますが…)

そこでその理由なんですが、その前に皆さんはキノコのでき方ってご存知ですか?
もしかして、草木のように種(胞子)が地表に落ちて、そこからにょきにょきキノコが生える、
そういうイメージをお持ちでないですか?
でもこれ、ものすごく大きな誤解なんですよ。

実はキノコは地表からではなく、地面の中から出てくるのです。
つまり、地面に落ちた胞子がまず最初に寄生先として選んだ木の根っこに取りついて、
そこでどんどん成長し体=菌糸(カビのようなものをイメージしてください)を成長させ、
程よく成熟してきたころ合いで、その体(菌糸)をにょろにょろと地中を伝い伸ばして行き、
地表に出たところでキノコ(子実体)を作るのですよ。

おおざっぱに絵にするとこんな感じ。

キノコ

だからキノコは本体ではなく、木々でいうところの果実に当たるのですね。
(厳密に言うと全然違うけど)

そこで、マツタケですが、実はこれ他の菌類に比べて、非常に(競争的に)弱い!
木(アカマツ)の根に取りついて成長することができたとしても、
菌糸を地表に向けて伸ばす段になると、ほかの菌類にに負けてしまい菌糸が途切れたりしてしまうので、
結局地表に出ることができず、結果キノコであるマツタケを出すことができなくなるのです。
でも、ほかに育つべき菌類がいない土地、つまり荒廃し痩せた土地であれば、
マツタケは邪魔されることなく地表にキノコを出すことができるのです。
(実は宿主であるアカマツ自体も不毛な土地でもよく育つことから、
そういう意味で相性はいいのですよね。)

ですから、荒廃した山々に次第に緑が根付き、地表にも豊かな腐葉土が積もり始めると、
他の競争相手になる菌類が増えてくるのと同時に、
土地の保水性も高まるので、湿気を嫌うマツタケはいよいよ出にくくなるのです。

でもその状況は山的には自然豊かで健全な状態。
だから、「最近マツタケが全く採れなくなった。」
というセリフは、むしろ歓迎すべきことなのかなと思ったりします。

そういうわけで…

最近スーパーでトルコ産や北朝鮮産のマツタケを目にするたびに、
「ああ、あちらは今大変なのだな…」
と、そう思わずにはおれないのですよ。


そんなわけで、荒れ果てた彼の地の山々に思いをはせつつ、
この日はマツタケご飯を頂きました。

(*^人^*)

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