もふもふランド♪

たくさんのわんこと もふもふしてます。
    by ぷーどる♂ & ぷーどる♀

謎の汚れ! ~RADIUS №43 (サイレント)~

2020-11-28 09:27:36 | ぷ♂の日記
今回レストアするのはこちら。

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スエーデン軍用RADIUS №43

前回紹介したものはローラーヘッドでしたが、こちらはサイレントヘッドであります。

まあ、こうして見る限り、程度はまあまあよさそうに見えましたし、
実際ストーブ本体を取り出し眺めても…

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うん、なかなか良い状態じゃない?

と、そう思ったのですよ。
この時は…

ですがいざ作業に入ると、はたと手が止まり考えこむことしきり!

というのも、どの部分もどの部分も、固着がひどく一筋縄では弛まない!
とはいえ、トーチで炙りレンチで咥えりゃいいんじゃない?
そういうお声もあるでしょうが、
じつはこれのフィラーキャップも、ポンプロッドの留め部分も、
細かなローレット加工が施され、レンチで咥えるとすぐ傷が入る。
おまけに、それらはやたら薄いので下手に工具を当てると、
タンクに干渉してしまい傷が入る!

そんなわけで、慎重に皮で保護しつつ、レンチをかましてじっくり焦らずに緩めることに。
(むろん潤滑浸透剤も大活用)

そんなこんなで、何とかそれらを開けれても、今度はNRVが全く外れない!
というか、レンチが噛まない?!

もしやサイズが合っていない?
そう思い手持ちの数種類のレンチをはめ込んでみると、確かにそのうち一つだけは何とか噛み合う。
だけど、それと他のレンチのサイズを測ると、そんなにひどく差があるわけでもない。
そこで不思議に思いNRVをライトで照らしよく見てみると…

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何かの汚れでNRVの頭が埋まっている!

パッと見たときは気づきませんでしたが、
どうも千切れた皮カップの破片がオイルでかたまり、
がっちりとNRV周辺を埋め込んでおりました。
なるほど、こりゃレンチが噛まないわけだ…
(サイズの問題じゃなかったね。)

そういうわけでまずはこれの除去ですが、ガチガチに固まった年代物のこの汚れ、
中々にしぶとく手強く、油を注そうにも一向にゆるまない。
とはいえ、デリケートな部分なのでノミはもちろん金属片なども使いたくないし…

そういうわけで…

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アルカリでぐつぐつ煮てみました
(道具はもちろんこの炊飯器

硬化しているとはいえ、革はタンパク質。
案の定グズグズに崩れ、ブラシで掃除すればきれいに除去することができました。

これでやっとNRVにアクセスできましたが、やはりここの固着がひどい!

DSCN1351.jpg
こういう時は、レンチをバイスに固定してタンクをつかんで、
押し8、回し2の力の割合で一気に押しまわします。

で、これで何とかNRVが外せてやれやれということで、
次にタンクとヘッドを分離してみたところ…

DSCN6425.jpg
なんじゃ~?!こりゃ!

通路が今まで見たこともない不思議な汚れでびっしり埋まってる!
本当にこれはいったい何?
見ようによっては、虫の卵っぽくも見えてきたので、怖くなって封印!

で、ヘッド側がこうだから、当然タンク側も…

DSCN6426.jpg
きゃぁああ~~~~!


てなわkで、手持の薬剤と掃除道具を駆使し、一気に清掃!

DSCN1384.jpg
おかげでここまできれいになりました♪

あ~、良かった~。

しかし、まあ、なんですわ。
初見程度が良さそうで、
開けてびっくりの状態で、
これはいったいどうなることかと思いきや、
掃除を終えるとやはりかなりのグッドコンディション!

おかげd絵消耗品以外の部品はすべてそのまま使用でき、
サクサクサクとトラブルもなく組み上げ完了!

DSCN1432.jpg
各部がキッチリ組みあがり気持がよい♪


うん、これで後はテスト燃焼だ!

そういうわけで早速加圧しプレヒート、そして着火…

DSCN1435.jpg
ナイス!

あのメチャクチャな状態が嘘みたいに、非常にきれいに燃えてくれます。

DSCN1456.jpg
無論弱火も安定していい感じ♪

そして驚いたことに、通常の強火のさらに上、
こいつには、ブースト状態の最大火力もあったのです。

それがこれ!

DSCN1440.jpg
ブオオオオオオオ~!

サイレントのくせに勇ましい燃焼音を上げるこの状態は、
ほかのストーブではそんなに見ることがないだけに、なんかビックリ!
(ここはぜひ後程動画でご覧いただきたい)

なお、よく見るとヘッド中央から青い炎の柱が噴き出ておりますが、
実はここにはヘッドの脱落防止用の穴が開いているのです。
使用時はここに針金を通し固定しますが、この時は固定していなかったので、
穴が開いたままなためこういう感じで燃えてます。

そういうわけで燃焼テストは満点以上の高スコアで合格!

後はケースに収納し、これにてレストア完了です。

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っと、その前にヘッドを固定しておきました


そういうわけで、手を出してからはどうなることかと思ったら、
その後は意外にも好結果!

ある意味汚れがすべてを封印し、パーツを劣化から守ってくれていたのか?
それとも、汚れがひどく放置された故、使用頻度が少なくて状態が良かったのかも…

いずれにせよ、あの謎の汚れはいったい何であったのだろう?

DSCN1471.jpg



**動画**

コメント
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